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ある日神の寄越し給ひし異形の獣に撥ねられて失せにければ異世界へ転生仕りき、されど能力の鉄の牛車召喚も黒き神境(?)とやらも使いよう皆無なり!  作者: イグアナ
軽トラ・アポカリプス編

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109/313

最後の九人、博物館を襲撃すること

 2027年3月29日。



 世界人口。



 9人。



 残り3日。



 当然。



 知らない。



 誰も。



 一方。



 温泉旅館。



 朝。



 元教師。



 新聞を読んでいた。



 もちろん。



 2026年の新聞である。



「なあ」



「何だ」



 佐藤。



 聞く。



「博物館行かないか」



「何で」



「人類最後だから」



「理由になってねぇ」



 だが。



 全員賛成だった。



 最近そんなものだった。



 二時間後。



 県立自然史博物館。



 到着。



 巨大。



 静か。



 誰もいない。



 恐竜骨格。



 展示。



 そのまま。



「おお」



 高校生。



 テンション上昇。



「ティラノサウルスだ」



「本物?」



「レプリカだろ」



「残念」



 その時。



 元研究員。



 説明パネルを見る。



『約6600万年前絶滅』



 しん。



「先輩だな」



 佐藤。



 呟く。



「何が」



「絶滅」



 全員。



 納得。



 恐竜。



 大先輩だった。



 一方。



 神界。



「残存人類反応確認!」



「どこだ!」



「東北地方です!」



「それ昨日も聞いた!!」



 観測神。



 発狂寸前。



 一方。



 博物館。



 宇宙展示室。



 到着。



 太陽系模型。



 惑星模型。



 そして。



 地球模型。



 高校生。



 地球を見る。



「今これ俺らしかいないんだよな」



 しん。



 少し静かになる。



 80億人。



 いた。



 今。



 9人。



 数字だけ見ると。



 頭がおかしい。



 その時。



 元配信者。



 別の展示を見る。



『人口増加の歴史』



 グラフ。



 急上昇。



 急上昇。



 急上昇。



 そして。



「続き描きたいな」



 ペンを取り出す。



 グラフ。



 垂直落下。



「やめろ」



 全員爆笑。



 事実だった。



 その後。



 土産コーナー。



 突入。



 客。



 9人。



 店員。



 0人。



 経営終了。



「買い放題だな」



「貨幣経済崩壊してるしな」



 佐藤。



 恐竜フィギュア確保。



 高校生。



 宇宙食確保。



 元教師。



 なぜか古地図購入。



「誰に払うんだ」



「知らん」



 誰も知らない。



 夕方。



 屋上。



 九人。



 街を見る。



 静かだった。



 あまりにも。



 静かだった。



 その時。



 元自衛官。



 双眼鏡を覗く。



「ん?」



「どうした」



「いや」



 一拍。



「また軽トラ増えてる」



 しん。



 全員。



 双眼鏡を覗く。



 遠く。



 高速道路。



 駐車場。



 空き地。



 河川敷。



 軽トラ。



 軽トラ。



 軽トラ。



 軽トラ。



 軽トラ。



「多くね?」



「多いな」



「最近特に」



 違和感。



 初めて。



 少しだけ。



 皆が感じる。



 だが。



 まだ。



 誰も本気では考えなかった。



 なぜなら。



 軽トラが多い。



 それ自体は。



 一年前からずっと異常だったからである。



 一方。



 神界。



 観測神。



 机に突っ伏す。



「頼むから見つかってくれ……」



 切実だった。



 そして。



 地球。



 軽トラ。



 754台。



 増加中。



 まだ増える。



 まだ終わらない。



 まるで。



 何か大きなイベントの開幕を。



 待っているように。

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