昼食会
「雄二よ。お主、いじめられているのか?」
真奈の家で昼食を食べ始めた真奈が開口一番そのことを言った。
原因は美雪が持ってきた携帯にある。
その携帯のメールには俺のことを悪く言うような噂が書いてあった。
だから今日俺の席の側には誰も来なかったのか。
納得したわ。
「それにしてもこれ面白いね。お兄ちゃんがヤクザの家にで入りしているとか、麻薬の売買にかかわっているとかこんなの嘘って分かるのにね」
友梨亜はその携帯を見てケラケラ笑っている。
ちっ。
人の不幸は蜜の味ってか。
「だってさ、お兄ちゃん。最後の一文見てよ。岬雄二は3又をかける最低野郎だって」
「それがどうしたんだよ。俺は3又なんかかけてないわ」
「だって4又だもんね。私に真奈ちゃんに美雪さん、それに終業式の日にデートをしたって人もいるよね」
「友梨亜!!」
何が4又だ。
俺がいつ4又なんかした?
俺はその中では美雪としか付き合ってはいないぞ。
「4又している雄二のことはいいとして、他の噂は酷いもんだわ。よく皆こんなのを信じたわね。学校のみんなは」
「そうじゃな。もしかしたら誰かから揺すられているんじゃないのかの。例えば学校で権力を持っているものとか」
真奈の言葉に俺は由良の顔が頭に浮かんだ。
まぁ、あいつならやりかねないだろう。
ただ、俺を孤立させてどうする気だ?
俺はいつも孤立しているからあまり気にしてないぞ。
後俺の4又は確定かよ。
「どうせすぐ噂なんて長くは続かないだろう。放っておけばそのうちやむって」
「雄二、噂と思って甘く見ているとあなたも痛い目見るわよ」
「美雪、俺は大丈夫だ。そこまで俺のことは気にしなくていい」
「でも……これをやったのが由良なら……きっと……」
そう言いながら美雪は唇をかみしめていた。
何か由良がらみで昔何かあったのだろうか。
以前の世界で美雪が由良に酷い目に合っていたことを俺は知っている。
そして、どんな目にあったのかも。
まぁ、でも大丈夫だ美雪。
俺は由良がどんなことをしてきても動じない自信がある。
だから、お前が気に病むことはないぞ。
「決めたわ。私、明日から雄二と一緒にいるわ」
「美雪さん……あなた何を言って?」
「きた~~これが正妻の本気ってやつですか。友梨亜テンション上がってきましたよ」
「それじゃあ童も雄二に監視でもつけようかのう。雄二に何かあった時いつでも駆けつけられるようにな」
「愛人も負けていない。じゃあ私も毎朝お兄ちゃんの学校の近くまで行こうかな」
「友梨亜まで!! お前ら、俺は1人で大丈夫と言ってるだろうが」
俺の話すのを無視して、女性陣3人は盛り上がっている。
どうやらこれを俺1人で止めるのはどうやら無理そうだ。
頼もしいやら、不安やら今の俺の気持ちは色々な感情でないまぜになっている。
はぁ~俺は別にどうなってもいいが、せめて彼女達には何もないように俺が頑張るしかないか。
俺は彼女達を見ながらそんなことを思っていた。
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