宣伝係
すいません
遅くなりました
あの日から1週間がたった。
相変わらず俺の悪い噂は消えないでいる。
いや、むしろ悪化しているといってもいいと思う。
では何故悪化しているのか。
それはあの3人トリオのせいである。
まず、朝の登校では美雪に加え、友梨亜までひっついてきた状態で登校をしている。
登校するたびに、周りからのうらみがましい視線を受けるので正直きつい。
そして、授業前は美雪がずっと俺の側についてずっととりとめのない話をする。
基本、授業が始まるまでずっとだ。
そして放課後は美雪同伴での下校。
たまに真奈が車で俺のことを迎えに来てくれることもある。
そのため、「3又って本当なんだね」とか「皆を洗脳しているんだ」とか言われている。
俺は洗脳もしていないし3又でもない。
早く何とかしないともっとひどくなってしまう。
そして現在……
「それじゃあ、学園祭の出し物を決めます!!」
「はいは~い、俺はお化け屋敷がいいとおもいま~す」
「何言ってるんだよ。喫茶店が一番だろ。女の子のメイド姿見てみたいしな」
「だったら私は執事の方がいいな。男子がきればカッコイイと思うし」
そう、学園祭の出し物を決めているのである。
確かこの時期のクラスの出し物は大抵喫茶店だったな。
喫茶店とは言っても、メイド喫茶や執事喫茶、クレープ喫茶等色々な喫茶店をやった。
なので今回も喫茶店に決まっているのだろう。
「じゃあ今回うちのクラスの出し物はコスプレ喫茶に決定しました。次に役割なのですが……」
コスプレ喫茶か。
このパターンは今までなかったな。
そう思いながら話を聞いて行くとクラスの人の役割が決まって行く。
ただ、その中に俺の名前だけがなかった。
まぁ、しょうがないだろう。
多分クラス全体どころか学校全体で俺をぼっちにさせようとしている。
まぁ元々1人だし、まぁいいか。
「委員長、雄二の名前がないんですが忘れているんですか?」
そう美雪が言うと委員長の肩がびくっとなっている。
うちのクラスの委員長はその名の通り眼鏡をかけているおとなしそうな女の子だ。
確か性格も真面目で几帳面な性格だったはず。
多分由良にそそのかされて俺をのけものにしようとしているのだろう。
こういう女の子を毒牙に掛けるのは由良の得意中の得意だもんな。
「岬君には……そう、当日宣伝の係をしてもらうから、それまでは特に何もしなくてもいいんですよ」
美雪が何か不機嫌そうな顔をして委員長を見ている。
それにしても美雪がここまで俺を孤立させないようにしているのは何でだろうな。
なんかもう少しで出てきそうなんだけど、こう出てこない。
「じゃあ、私も宣伝の係をやらせてもらいます」
「だめ、ダメですよ。美雪さんには給仕役をやってもらいたいのに」
「でも、宣伝するのが1人では大変だと思います。給仕ならやる人はいくらでもいると思いますが」
委員長に対して美雪は不敵に言い放つ。
どうして最近美雪は俺を1人にさせまいと躍起になっているのだろうか。
美雪の言葉に委員長も頭を悩ませている。
「じゃあ、私も宣伝係やりま~す」
今度は俺の前の席の見なれたサイドポニーの女子が手を上げた。
「立石さんまで、あなたも給仕役に決定したはずでしょ」
「でも、雄二君と安城さんだけじゃ大変でしょ。なら美優も手伝っちゃうよ」
「そもそも、宣伝にそんな人数は……」
「でも、給仕は人数しっかりいるじゃん。なら私達がそっちに行っても問題はないんじゃないかな?」
多分委員長はそういうことを言ってるんじゃないと思うが美優は聞く耳を持たない。
それよりも1回こちらの方を振りむいてウインクしていた。
それをみた他の男子がこちらをうらみがましく見てくる。
やめてくれ。
今でも酷い噂がさらにひどくなる。
それにみろ。
委員長が俺に向けて忌々しい視線を向けている。
完全に目をつけられているだろう。
「……わかりました。安城さんと立石さんも宣伝係でお願いします」
唇をかみしめこちらを見る委員長の表情が怖すぎる。
俺この後殺されるんじゃないか。
こうしてこれからのことに一抹の不安を抱えながも学園祭の出し物は決まった。
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リアルの方が忙しく投稿の方が遅れてしまいました
次回はなるべく早く投稿できるようにします




