転生したはいいけどなんか力を持った以外元の世界とあんま変わらない立場だなと思うのは俺だけ?
「説明してる暇はありません。私の言うとおりにしてください。」と女神に言われたが、巧海は疑いや戸惑いを隠せない。しかし、今はそうしている暇はない。
「具体的にどうしたら救える?」と聞いたが、
「助けるのはいいですが、彼女の記憶からあなたの記憶を消さなくてはなりません。」と一瞬何を言われたのかわからなくなった。
「はぁ?何で?何でだよ!?せっかく、俺のことを愛しているといってくれた人の記憶から何でだよ。」と女神も不本意ではあるのは表情で見てとれた。
「まぁ、今は目前の敵だ。で、どうしたら良い?」
「私の言うとおりにしてください。一時的に私の光の力を与えるので、彼女の救出のイメージをしてください。」目を閉じ胸に手をあて、願った。
「≪俺は真美さんを救いたい。≫」とイメージし終えて敵に向かった。
「ははっ。考えなしに突っ込んできたか。死ねぇぇぇぇぇ。」と包丁で刺しにかかった。しかしそれを避けて、乗っ取られた信楽の胸にてを当てて、
「我光を持って、闇のものを消し去らん。邪気完全消滅」と信楽を光で包み、
「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。」
とシメノニアスは消えた。すると、信楽はぐったりと倒れたが気絶しているようだ。
「真美さんこれで貴方への恩を返しきれたとは思いません。ですが、貴方のしてくれたことへのお返しはしないと男として立つ瀬がありません。」と仰向けになっている信楽を抱えそっと口付けをした。
「別れの挨拶はすんだようですね。それにしてもなんて初でキュンキュンするよな挨拶でしょう。はぁ、はぁ、興奮が止まりません。」とやや興奮気味の女神。
「どうでも良いから、説明しろ一体俺の身の回りで何が起きてる?」と話を戻した。
「そうでした。まず自己紹介から、私は女神ノアイスタリアといいます。親しみを込めてノアたんって読んでください。いいですか、あなたにはある世界もとい私の世界を救ってほしいのです。」といきなり話が大きくなった。
「世界を救うねぇ。この世で最も努力は報われると言う言葉を信じ続けても、誰からも認められない俺みたいなクズに世界を救えると思ってるあんたは相当おめでたく俺のことを侮辱してるよ。今さら神様から認められても嬉しくねぇよ。」と死んだ目でノアを見た。
「ええ、そうでしょうね。もとよりあなたをそんな風にしたのは、私の姉のせいです。いえ、正確には姉を乗っ取った魔王のせいです。その魔王を倒していただきたいのです。」
「はぁ、自分達でどうにかならないの?」
「ええ、女神の力は女神同士でははたらかないのです。ですからあなたを転生させて異世界に移動してほしいのです。」
「その後はどうなる?」
「その後は大変申し上げにくいのですが二度と元の世界に戻ることはできません。一生をその世界で生きることになりますがよろしいですか?」と愚問な質問を聞いた。
「ふんっ。良いぜ。殺ってやろうじゃねぇか魔王退治。どのみちこの世界には未練は無い。」と答えると、女神ノアイスタリアは巧海を光で包んで移動させた。
暗い白鳥庵で倒れていた信楽は、
「あれ?私、何でここで寝てるんだろ?」と信楽は気絶から目を覚ました。
「そういえば、ーーー君!」とある人物の名前を呼ぼうとした。しかし、
「あれ?おかしいな、忘れちゃダメな人なのに何で?どうしてその人との記憶だけがもやがかかるような感じになるの?……忘れちゃ……ダメな人なのに……。」と泣き叫んだ。しかし、しばらくすると……。
「あれ?私なんで泣いてるんだろう?わからないけど、あの子達引き取り先に大事にされてるかなぁ?さぁ、また次にここに来る子がいるかもしれないしね。」と業務に戻った。
一方巧海は……。
「んん?んぁ?」とある草原で目覚めた。
「ここどこ?て言うか、俺何に転生したんだろう?姿として変わったのは、服装と腕にある龍の頭の痣があることぐらいか?でも、なんだろう?体の中から力が溢れてみなぎる感じ。」
「うまく転生できて何よりです。」とノアが今度は何かを持ってきた。
「あっ、ちょうどよかった。ここどこだ?それと俺は何に転生した?」と質問攻めしたが微動だにせず答えた。
「ここは異形種だらけの世界、メサディア。この世界では大陸が八つに別れており女神たちが各大陸を守護しています。そして、その大陸には各種の国が存在しております。しかしそのうちの七つの大陸が魔王に支配されました。」
「大陸は八つあるのに何で支配できたのが七つなんだ?」
「それは、大陸の数に対して魔王が居なかったらしくて……。」と言われると、
「≪だったら幹部かなんかを配属して支配しきれよ魔王ども!≫」と誰しもツッコミを入れたくなるが、言わない暗黙の了解。
「で、その大陸にいた女神たちは?」
「守護結界を適当に張って支配され、今や結晶の中で眠らされています。」とここで巧海は、ノアをビンタした。
「きゃうん!?何で叩かれるのですか!?」
「要するに、お前らの自業自得を尻拭いしろってことか!?そのために俺は元の世界と真美さんと別れたのか!?ふざけんなよ。てめぇら女神だろ!?一番手ぇ抜いちゃいけねぇところ手ぇ抜いて俺の事後処理だけ完璧にしやがって、殺せる力があるなら今ここでテメェの墓用意してやらぁ。墓は墓でもアイスの棒で役立たずの女神ここでだらけて永劫の眠りにつくって刻んでやる。」指をバッキバキならしてノアに近づく、ノアは泣きながら後退りして、
「待って待ってぇ!まだ最後に話聞いてぇ!」しかし、
がさがさ……ビュッン!と盗賊が出てきた。
「へっへっへっ、有り金全部寄越しな。それとそこの姉ちゃんをおいていけ。たっーぷり可愛がってやる。ひひひ。」したなめずりしながら、
「いやーん。私、この男たちにくんずほぐれず、やらしいあんなことや、こんなことをされてしまいますぅ。ああ、私を守ってくれる勇敢な武道家はいないかしら?」とチラチラこっちを見ながら言ってきた。
「しゃあねぇな。おい、盗賊ども俺はお前らにやる金なんて持ってないぞ。だって……。≪この世界に来たばっかりだもーん。と言いたいがこういう物語ではそれは暗黙の了解で言ってはダメなので言い換えます。≫俺がお前らを倒すから。」戦闘体勢に一応はいると、
「そうか。だったら俺ら小鬼人の種達が血祭りにあげてやる。死ねぇぇぇぇぇ。」一斉に飛びかかってくるが、
「はぁぁぁぁぁぁぁ。なんかわからんけどどういう戦い方をする種族かはわかった。いくぜ!」と構えを取り、技を繰り出す。
「龍神拳奥義 炎龍神 獄牢天災連拳」鋭い炎の弾丸が拳から繰り出され、盗賊達を焼き倒した。
「おっ、お前何者d……あう!?」と盗賊のリーダー的なやつの腹をおもいっきり踏むと、
「良いかぁ?このくず小鬼どもぅ。今回は一回目だからこれで勘弁してやるだが、次におんなじことをしてるまたは、してるところを見たら、ぐちゃぐちゃのミンチにしてそこら辺のモンスターの餌にするからなこらぁ。」満面の笑顔で表情とは真反対の発言をし盗賊達は怯えて、
「さっ、サァァセンシタァァァァァァァァァァ。」泣きわめき逃げていった。
「はぁ、よかった。よくやりましたね巧海さnオグッ。」とまたしても殴り飛ばされたノア。
「何故ぇ!?」
「答えろ!俺がなんの一族に転生したのか。」
ノアイスタリアは正座して、仁王立ちする巧海に答え始めた。
「はい。あなたが転生した一族は龍神族と言って、戦闘力はその一族の五人が一組で五つの大国の軍勢およそ1億を三十分で片付ける戦闘力を持ってます。しかし、あなたはその一族の長にして最後の生き残りの龍神王に転生しました。龍神王の戦闘力は五人の戦力を十倍にした強さがあります。」
「へぇ。で、その一族は何故俺だけになったんだ?」
「それは、この一族は戦闘力は高いのではあるのですが温厚の一族です。しかし、人間にありもしない噂などを流されて滅ぼされたのです。」
「そうか、次の質問。ノリで戦って気にならなかったけど、俺が使った拳法はなんだ?」
「あれは龍神拳と言って、龍のように強く、美しく、激しく戦う拳法です。龍神族はこれを生まれながらにして持っています。」
「そうか。まぁ何でも良いけど。そしてお前を殴ったのは白々しくてムカついたから殴った。」と普通ならとんでもない発言をする巧海。
「そんな。私のような美白で汚れを知らないボンッキュッボンッな女神をそんな理由で!?」
「恐らくお前の転生のマイナス効果だな。俺は、異性に対しての感情がなくなってる。」
「えっ?そうなの?」
「ああ。だが、体は反応しても心が反応しないと言うやつだな。それとプラススキルはあの龍神拳だけではないな。他にも色々の拳法や剣法を極めすぎてるな。後は召喚魔術、とか攻撃、防御、回復、強化、無効化、後……」自分の能力を一つ一つ言っていくが、言いきれないほど数があるらしい。
「取り敢えず、ここから出立してください。とにかくこの大陸は私の大陸ですので、私は守護の任務に戻ります。後はうまくやってくださいね。」後はなげやりで任せた女神を今すぐ叩き潰して泣かしたい。と思い行動を起こそうと思ったが、それも面倒くさいと思い、やめた。
こうしてなんやかんやで、巧海のいきなりでなげやりだが、世界を守る、とてもなげやりにしてはいけない使命を女神達の手抜き仕事によってやらされることになった。




