第十三話 不思議な少女
翌日の事である。
少し暇をしていた時、外へ見回りを理由に散歩をしていた。
魔人の居場所が掴めない時点では歯痒いが何も出来ない。
裁判所の人ら誰1人手遅れで、誰も救えなかった。
いや厳密に言うと、あの状態にされた時からもう手遅れなんだってさ。
そうライヴァンと仲が良い医者に言われた。
だから、気分展開に散歩ってわけだ。
かと言っても外は、すっかり空を鼠色の雲が覆い大粒の雨が地面を叩く。
「ついてねぇな」
左手に傘を持ち、うるさい雨音がする中そう嘆いていると、小さな女の子が傘を持たないまま空を見上げていた。
小さな女の子と言っても160cm以上はあるだろうか。
紫色の髪色が目立つ少女。
身軽な服を着ているので、風邪ひくだろ!とツッコミたくなった。
どんな重装備の服着てても、濡れれば一緒だが。
取り敢えず普通の状況では無さそうなので、声を掛けてみる事にした。
こう言うのだったら、家出とかかな。
俺も記憶がある時は、こう言う青春っぽい事でもしてたのかな。
「何してんの?傘を持ってないと風邪ひくぞ」
俺はそう言いながら、少女の頭に傘を翳した。
少女は、フッとこっちを見ると、頭を俯けまた空を見た。
「いやぁ、そう言う気分だったんです!!その格好から推測するに魔剣士さんですか?お気遣いありがとうございます!」
明るく笑顔を作り話した。
「家出か?なら、俺が着いて行ってやるから、家教えろ」
「嫌です....戻りたくないんです」
又もや顔を俯くと、俺から目線を逸らした。
はぁ、何か複雑なの持ってんのか。
面倒くさいが、事情でも聞いとくか。
これ魔剣士がする事なのか?リヴェナ先輩に聞いとこ。
「まぁ、事務所に来てもらえるか?そこで事情聞くよ」
「ありがとう!!」
少女は、頬を赤く染めた。
◇
「で?ここに連れてきたって訳か?」
リヴェナ先輩は、明らかに面倒くさそうな顔をした。
「はい、困ってそうだったので事情を聞こうかなと」
「ま、魔剣士騎士団が関わる理由があれば、泊めてやる。丁度アッカレンが研究でここ離れているからな」
顔を頭で覆い言った。
「へぇ、離れてるんすか。ならリヴェナ先輩の寂しさを埋める為に丁度良いっすね!!」
すると、リヴェナ先輩は真顔な顔に豹変した。
「お前、今日飯当番な」
「え?昨日したじゃないですか!今日はリヴェナ先輩の当番だろう!!」
「黙れ」
と一喝され今日の飯当番は、俺に決定した。
そして、少女が話し始めた。
名前は、ラリと言うらしい。
どうやら、家出をしたらしい。
うん、予想通り。
だが親からは、イジメられているらしく、そこから逃げ出してきたらしい。
他に頼れる所もないので、ここに泊まらせて欲しいのだと。
まぁ、俺は良いんじゃねって思う。
魔剣士の他にこの国の治安を維持しているのが、治安隊がある。
治安隊は、主に魔物以外の人間による事件、事故などを担当しているらしい。
そこに助けを乞うても、100パー親に送り返されるだろう。
それ程、治安隊には余裕が無いと言う事だ。
リヴェナ先輩もそれを知っているから、渋々泊まることを承諾された。
まぁ流石にそこまで鬼ではないか。
ラリは、家事全般をしてくれる事になり、俺の飯当番は華麗に避けれたと言う訳だ。
ナイスラリ!
で、ラリの寝る所は、アッカレンの部屋になって、少し小汚いが許せ。




