クルシア少年
甘酸っぱい系描写は大の苦手だ。
勘弁してくれよぉ……。
クルシア少年に向けて、大歓声が沸き起こる。
やばい、やばい、やばいっっ!!
何あいつっ!
最初っから、ある程度削って、自分が3回死ねて、その上で実質13秒間以上の無敵時間があることを最大限利用して勝って見せた。
やばいっっ!
『あー、ハイハイ。そっすねー。すごいっすね……』
全く。素直に叫べばいいのに。
何考えてるんだろ?
『対策。クルシアのやつ、接近戦になった時点で、不屈のバカとでも思わせようとしてたんだろうよ。見事にアルティナが引っかかった。そして、予想外なことに、アルティナの方が先にガタがきちまったんだ』
そっか。アルティナは、自分は接近戦慣れしている、とわかってて、体の動かし方をわかってるから、消耗が少ない、って勘違いしてたんだ。
でも実際には、クルシア少年が、消耗させてたんだ。うまく、食いつくような場所に立ち、そこで無理な動きをする。気づかれないようにチクッと攻撃したりして……。
見た目からは想像もできないほど柔軟な発想をお持ちなようで……。
はっ! つーか、稀有のせいで熱が冷めてたっ!
全く、油断も隙もありゃしない。
あ、そうだ。次の試合私だ。
さっさと用意せねば。うーん、よし、ドレスで行こう!
まあね、どうせ最悪の場合は着替えれるんだし。
それだけ考えて、控室方面へと足を向けた。
…………………………………
クルシア少年とアルティナ女子のその後の話。
「ありがとうございました!」
控え室前で別れるとき、クルシア少年は、アルティナ女子に向かってそういった。
二人とも、ここに来るまで、試合が終わってからずっと無言だったのだ。
クルシア少年は、試合の疲れは何処へやらと言った元気な顔を見せていた。
試合の時に見せていた、猛犬のような顔から一転し、子犬のような無邪気ささえ感じられる。
「…………ありがと」
アルティナ女子は、少し顔を赤らめ、そう言い返した。
負けたことに納得はいかないが、負けは負けだ。それくらいの思い切りくらい、きっちり付けられる。
けれど!!
試合中に、いくら作戦のためとはいえ! なんの遠慮もなく! 女性に抱きつくのは違うと思う!!
彼女は、そんなことを思っていたのだ。
どうしても、彼のことを意識してしまいかねない。
エルフという種族は、稀有が説明した通り、森の守護種族である。
そして、エルフは、実力主義社会でもある。もっと言えば、実力のあるものほど、好かれやすいのだ。
立場? 品位? そんなものはどうだっていい。エルフにとって大事なのは、力と顔である。まあ結局顔が入ってるし、本当に実力主義なのかはわからないのだが……。
アルティナ女子の胸の音は、早くなる一方であった。
…………………
ぬ。
ヌァ……。
「あっ! どうも、カレンさん! 自分クルシア=バーンって言います!」
ヌァんだこの少年はぁぁぁあああああああああ!!!!!!!!!?
普通にかわええええええええ!!
子犬!子犬だああああああああああああああああああああ!!!!!!!!
いい!!!!!! TTMII!!!!!!
アルティナ女子の鼓動が落ち着き始めそうな頃、カレンの心がHIGHなダンスを踊り出していた。
勘弁してくれよぉ……。クル×アルはなんかお似合いだからやっちまえって。
第一試合からこの調子で……本当に大丈夫か……???
カレンちゃんはものすごく可愛い物好きです。ごち○さのOPだけで発狂・尊死するタイプ。
願わくば評価欲しいです。
そしてなんだかんだで372ptに八万pv!
感謝してます! 嬉しいです!!




