第十七話 ダンジョンコアの破壊
戦力的に、スタンピード継続は困難。
ですので、ダンジョンコアの破壊をお願いします。
そんな内容の手紙が、ノエルから送られて来た。
正確には、第二波と第三波の合間に、王国の騎士が渡しにやって来た。
ノエルがあらかじめ用意しておき、その上、冒険者ギルドに国王を通して許可を出してもらったそうだ。
国王から内容の確認は入っているらしい。
戻って来たフレアは、クリスとアリスの二人をきちんと、無傷で連れて来てくれた。
回復魔術を使ったのかもしれないが、約束は守っている。あくまでも、俺の前では……無傷であるから……。
クリスとアリス。二人揃って、俺より圧倒的にステータスが低かった。
レベルは俺の二倍以上なのに、俺よりステータスが低い。
才能がなかったか、それとも、俺に才能があったか。
だが、このレベル差でその内容は納得できない。俺に何か他と違うことがある、そうとしか証明ができない。
例えば……〈奪命剣〉。
同種族から五匹分のステータス補正を発生させる。
今まで、よく理解できていなかったが、最近になって来て、結構意味がわかって来た。
こう、言葉にするのが難しいのだが……なんと言えばいいのだろうか……。自分と一緒に成長する、いわばレベル付きステータス 補正値という奴だと思われるそうだ。
無論、提唱者はフレアさんである。
魔導騎士だけに博識。そう言った類のスキルも、過去に一つか二つあった、と教えてくれた。が、どれもこれも俺の何十倍も低レベルだそうだ。
せいぜい、自身のステータス補正値をレベル分、一時的に引き上げてくれる程度。
それと比べると、俺の〈奪命剣〉がどれほどすごいかがよくわかる。
というわけで、現在、フレアさんが中衛と前衛の中間の維持に回り、すり減ってしまった中衛と後衛をごっちゃにして、前衛に頑張ってもらいつつ、ダンジョンコアを鬼灯……俺が破壊する。
実質、俺はほぼ安全とも言える。
ただし、コアの前の階層……それは実質、最終階層であり、最終守護者がいる
いわゆるラスボスである。
それはどうでもいい。
問題はその奥である。
いわば裏ボス。
ダンジョンコア自体の守護者。その階級はSに相当するとされる。が、残念ながらそれもどうでもいい。というか、どうとでもなる方法が一つだけある。
それが、ダンジョンコアを素早く破壊することだ。裏ボスやラスボスの類……階層守護者だけはダンジョンに頼っているため、ダンジョンコアが消えると、自然と消滅するのだ。
それならば、俺にもできる。
倒す必要性がないならば……。
タイミングはフレアの通信。
魔術ではなく、付与スキルで一度のみ、合図を送れる、というものらしい。
それまで、俺は裏ボスさんの攻撃を延々と避け続けなければならない。
というか、一発KOで避けるというのは大変だ。
それでも、頑張るしかないだろう……。
誰かを……妹を……サーシャを……ノエルを……顔も名前も知らない住民たちを助けるためには……。
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