第8話;『クズ』とは……【2】
スキルに関してアドバイスが有れば遠慮なくお願いします。
この話をもっと上手く書きたかった……
最後の方を変更しました。
丘の上に着いた僕は、早速詠唱に取り掛かった。とは言っても20文字程度の短文だ、時間は掛からないだろう。
それに、今日中にはギルドへ行っておきたい。
「よしっ!やるか!」
僕は本を開き、鍵言葉を見て、詠唱を始めた。
「星なる力、その力を我に与えよ……開放!」
詠唱を終えた瞬間に、僕の足元に大きな魔法陣が浮かび上がった。そしてそれは凄まじい光を発し、目も開けられないほどだった。
何も見えなかったが、体の中に温かい何かが流れ込んでくるのを感じる。
徐々に視界が戻り、さっきと変わらない景色が映る。
それと同時に無機質な声が脳内に響き渡る。
《『クズ』の能力開放を確認しました。スキル名を『クズ』から『天秤座』に変更、能力の追加を確認しました。それに伴い、『身体強化 中』の進化を開始します。進化完了しました。『身体強化 中』を『バーサーカー』に進化しました》
予想外だった、まさか身体強化まで変わるなんて……
しかも身体強化の最上位である『バーサーカー』になるなんて……
僕はすぐさま、2つのスキルの詳細画面を開いた。
『天秤座』
·第一階位……「鑑定」
あらゆる物を鑑定出来る。全てを
見通す事が出来る。
どうやら鑑定能力らしい。もっと凄いのを考えていたが思ってたよりも普通だ。それとも昨日の事と何か関係しているのか……
次は『バーサーカー』の方に目を向けた。
『バーサーカー』
身体強化の最上位。極限まで身体能力を上昇させる。100%で発動させると、暴走を引き起こす可能性がある。
『バーサーカー』に関しては、調整出来るよう練習が必要だな。そう考えていると、唐突にまたあの無機質な声が頭に響いた。
《フェイ様は既に『バーサーカー』を完全に会得しております。暴走を起こす心配は御座いません》
何だって!!
いつの間に……というかこの声って会話出来たの?と疑問に思っていると三度、頭に響いた。
《いえ、全ての人間と会話する訳ではありません。世界で選ばれた"12人"のみ、会話を許されております。私の事は辞書くらいの認識で構いません》
(12人?その内の一人が僕だって言うの?)
《はい、その通りです》
何か話がどんどん大きくなっていってる様な……
(ちなみにその12人は何か共通点はあるの?)
《……まだお答えする事が出来ませんが、フェイ様が得た『天秤座』のスキルは世界最強の集団の内の1つの能力です》
せっ、世界最強!?
そんなに凄いのか……
それを知ると、早くこの力を試したい。僕は会話を切り上げて、魔物探しに繰り出した。
ちなみにあの声は〈天の声さん〉と名付けた。名前が無いと不便だしね!
◇◇
初めて知った。
鑑定能力って凄い!
試して分かったが、見られる情報がかなり多い。〈天の声さん〉によると普通は、名前、種族、レベルくらいらしい。もちろん物を鑑定する事も可能だ。高名な鑑定士ともなると、スキルまで分かってしまうらしい。
だが僕が得た『鑑定』はそれに留まらなかった。魔物で試しただけなのだが、弱点までもが分かるようになっていた。これで疑問だった事が解決した。
(そうか……あの赤い線はこの能力だったのか……)
今は赤い線など見えないが、どうすれば相手を倒せるかが手に取るように分かる。最初だから分かりやすくしてくれたのだろう。
これだけでも十分に凄いのだが、まだ何かがある気がしてならない。そこで〈天の声さん〉に聞いてみることにした。
(この『天秤座』の鑑定って他にもまだ能力が有るの?)
《はい、鑑定から未来予知が可能です。ただし鑑定をした人、物に限り有効です》
み、未来予知!?予想の斜め上をいった返答に驚きを隠せなかった。
つい数日前までは、「無能」や「雑魚」、「我が家の恥さらし」とまで呼ばれた僕が持つには不相応では無いかと感じた。
だがそれと同時に今まで忘れていた思いが渦巻いた。
《《最強に成りたい!!》》
誰しも最強には憧れるものだろう。僕も例外で無かった。だがそんな思いは久しく忘れていた。
僕では無理だと殻に閉じこもっていた、実際にもそんなことは不可能であった。そもそもそんな力、僕には無かった。
けど、この力なら行ける気がした。このスキルはまだ底を見せていない。まだまだ可能性が有るのだ。それに『バーサーカー』もある、相性はバッチリだろう。
僕は決意した。
この世界最強の一角のスキルで成り上がってやろう。
弱い自分とはオサラバだ。
弱かった過去を捨て、強い未来を目指そう。
もちろん簡単になれる訳なんてない。
強大な力を扱いきれていない未熟者だ。
やってやるさ、必ず使いこなしてみせる。そして、兄様や父様、僕を蔑んできた人達を見返してやる!
少し熱くなりすぎたかな……
そういう訳でまず最初の目標でも決めようか。
よしっコレだ!
Sランク冒険者になる!!
そうと決まれば早速ギルドへ向かおう。僕は高まった気持ちを無理やり押さえつけて、再び王都の中へ戻った。
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