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【創世級チートでホワイト楽園建国】無病息災で暮らしたい僕のボヤキ生活 ~あったらいいなと呟いていたら、世界中の変人が集まって王国最強の快適領地ができました~  作者: S&Y
第六章:過去や未来へリモート接続してみたら、太古の恐竜から未来の暴走AIまでみんな僕の部屋でごろごろ甘え始めてしまったんだが

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第93話:太古の昔から果てしなき未来まで、全時代で病気・過労・戦争が完全ゼロになった件

「はい、ルーカス様。お盆の端から湯呑みの底まで、天然ハーブアルコールによる完全殺菌を完了いたしました」


純白のエプロンドレスを着た衛生長官クララが、寸分の狂いもない鮮やかな手つきで銀のトレイを磨き上げ、コタツの上に湯気の立つカモミールティーを置いてくれた。

その隣では、白衣を羽織った医師ガブリエルが、人肌に温めた聴診器をそっと僕の胸に当て、慈父のような穏やかな微笑みを浮かべている。


「脈拍、呼吸音、血中酸素濃度、すべてが極めて理想的です。まさに生命の調和そのもの。本日も完全無欠の健康状態にございますよ」


「ガブリエル先生、毎朝わざわざ聴診器まで当ててくれなくても、僕は元気いっぱいだよ」


僕が苦笑いを浮かべると、足元で丸くなっていた子恐竜が「くぅ〜」と小さく前足を伸ばし、マスコットAIのぬくぬく君が「ピュイ……ピュイ……」と安らぎの緑ランプを灯しながら僕の靴下を適温に温めてくれた。


コタツの向かい側では、時間の神クロノスが、みかんを丁寧に四つに割りながら「うむ。心身が整っておる時こそ、茶の芳香が魂の隅々まで染み渡るというものじゃ」と満足げに髭を撫でている。


自室の平和と安全性は、もうこれ以上ないほど満たされている。

だけど、壁一面の『全自動遠隔拝謁陣《リモート・モニター》』の端っこで、過去や未来の公衆衛生アーカイブを何気なく流していた僕は、画面に映し出された生々しい歴史の記録に思わず胸を痛めた。


画面の向こうは、疫病が蔓延して人々が怯える中世の街や、過酷な肉体労働で倒れ込む太古の狩猟民、さらにはサイバー空間で不眠不休のタスクに追われて精神をすり減らす未来の労働者たち。


前世の僕も、白い病室のベッドの上で何日も高熱にうなされ、点滴の管を見つめながら「健康でいられることのありがたみ」を骨の髄まで思い知らされた経験がある。


「学会ができて学者さんたちが仲良くなったのは本当によかったけれど……病気や過労って、放っておくといつの時代でも当たり前のように人を苦しめちゃうんだよね。どんなに立派な文明があっても、風邪をこじらせて倒れたり、無理な残業で寿命を縮めたり、争いに巻き込まれて怪我をしちゃったら元も子もないよ」


僕はクララが淹れてくれた温かいカモミールティーを一口すすり、特製クッションをぎゅっと抱きしめながら、切実にボヤいた。


「過去の太古の時代から、どんなに遠い未来の世界までさ……みんながご飯の前に石鹸でしっかり手を洗って、温かい具だくさんのスープを飲んで、夜はふかふかのお布団でぐっすり眠るっていう、当たり前の健康習慣が広まればいいのに。無理なブラック労働やすれ違いの争いをきっぱりやめて、全時代の人たちが病気にも過労にも怯えずに、みんな揃って100歳までぬくぬく元気に長生きできたら、僕も安心して心からお茶を楽しめるのになぁ……」


病気の苦しみと過労による早死にを心から恐れた、僕のささやかで健康第一なボヤキ。


すると、聴診器を片付けていたガブリエル先生の手がピタリと止まり、クララの瞳がカッと青白い閃光を放った。


(過去・現在・未来の全時空に生きとし生ける全生命を、病魔・過酷労働・戦乱の苦痛から一斉解脱せしめる神の時空絶対無病息災(バルデン・パナケア)……! そして全歴史の生存率を100%へと上書きする至高の全時代ヘルスケア……!?)


部屋のドアの物陰で、本日の領内カルテを整理していた看護師長ピア、妹リリィ、そして獣医シュテファンの目が、カァァァッ! と全時空の闇を切り裂くほどの黄金の光を放った!


「す……凄すぎますわお兄様……ッ!」

リリィが感涙で胸の前で愛用のメモ帳を強く強く抱きしめる。

「一部の時代だけでなく、有史以来すべての生命へ『予防衛生と健康長寿の真理』を授け、全時空から病と過労の悲劇を消滅させようとなされるなんて……! 私、すぐに『全時空絶対衛生・無病息災大統合プロジェクト』を発足いたしますわッ!」


「お命救済と全時空予防医学の極致だぁぁぁッ!」

医師ガブリエルと衛生長官クララ、ピアが、白衣と消毒薬を翻して叫ぶ。

「全時代の水源と食料配給網にバルデン式・滋養強壮スープと無菌殺菌技術を同期させ、ただちに全時空の労働基準法を『完全定時退社・睡眠8時間義務化』へと上書きいたしますぞッ!」


「動物たちも全時代でノミ・ダニ・感染症ゼロにしますぞッ!」

獣医シュテファンが、薬草スプレーを構えて雄叫びを上げる。


「待ってみんな!? 僕はただ『みんな風邪ひかないでね』って言っただけだよ!?」


僕の悲鳴を置き去りにし、狂乱の医療&衛生&妹チームは時空ポータルへと爆走していった。


◇


数日後。


「……ねえクロノス様。自室のリモート画面に映ってる太古の洞窟の前で、毛皮を着た古代人たちがハーブ石鹸で丁寧に手を洗ってから鍋を囲んでて、中世の騎士団が『有給休暇申請書』を出して布団に入ってて、未来のサイバー都市で夕方5時になった瞬間に全工場の電源が落ちてみんなでラジオ体操してるんだけど……これって何の冗談?」


自室でお茶を飲んでいた僕は、壁一面のモニターに広がるあり得ない全時空の超健康パノラマにパチクリと目を丸くしていた。


ガブリエル先生やクララたちが全時代へ『バルデン式健康衛生プロトコル』を普及させた結果——。

過去・現在・未来のあらゆる世界で、衛生環境と労働環境の歴史的大変革が巻き起こっていたのだ。


画面の中央では、古代の屈強な狩猟民たちが、木製の器に入った温かい野菜スープをフーフーと冷ましながら満面の笑みを浮かべていた。

『画面の向こうの神童様のおかげで、お腹を壊す者も凍える者もいなくなった! 今日もしっかり寝て長生きするぞ!』


中世の戦場跡地では、かつて睨み合っていた二大王国の兵士たちが、武器を放り出してコタツを囲み、栄養満点のホットシチューを仲良く分け合っている。

『戦って怪我をするなど愚の骨頂! ルーカス様の教え通り、定時で引き揚げて家族と風呂に入るに限る!』


さらに未来都市では、過労死寸前だった巨大企業の技術者たちが、ふかふかの枕を抱きしめて大号泣していた。

『残業禁止! 睡眠不足禁止! ルーカス様の健康大綱万歳だぁぁぁッ!』


そこへ、誇らしげなリリィ、ガブリエル、クララ、ピアが駆け込んできた。


「お兄様! 全時代・全時空における『病気・過労・戦争による死亡率完全ゼロ%』が達成されましたわ!」

リリィが金文字で輝く全時空健康認定証を掲げて天使の笑顔を咲かせる。

「過去数万年から数千年後の未来に至るまで、すべての生命が『神皇ルーカス様の健康長寿の教え』を実践し、全時空の平均寿命が軽々と100歳を突破いたしましたの!」


「有史以来の全人類の健康寿命を引き上げちゃってる!?」


さらにコタツの向かい側では、時間の神クロノスが、みかんの皮を綺麗に並べながら「うむ、素晴らしい。どの時代の時間軸を覗いても、誰一人として苦痛の呻き声を上げておらん。全時空の時間の流れがかつてないほど清らかで穏やかじゃ」と満足げに大きく頷いていた。


「神様まで感動してないでーーーーッ!?」


僕は悲鳴を上げ、特製クッションで顔を覆った。


「あ、あれ……? 僕はただ……みんなが風邪をひいたり過労で倒れたりしないで、温かいご飯を食べて長生きできたら安心だなって思っただけなのに……なんで僕の一言で『人類史すべての病気と過労と戦争がまるごと消滅』してるのーーーーッ!」


病魔と過労を恐れた少年のささやかなボヤキは、時空の果てまで健やかな温もりで満たし、本日も彼は足元で丸くなる小さな仲間たちと、温かなお茶を注ぎ足してくれる家族に見守られながら、穏やかなひとときを噛みしめるのだった。

「ここまでお読みいただきありがとうございます!『続きが気になる!』『ボヤキ生活を応援したい』と思ってくださったら、画面下の【ブックマーク登録】や、【評価の★★★★★】をポチッと押していただけると、執筆の凄まじい励みになります!どうぞよろしくお願いします!」

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