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【創世級チートでホワイト楽園建国】無病息災で暮らしたい僕のボヤキ生活 ~あったらいいなと呟いていたら、世界中の変人が集まって王国最強の快適領地ができました~  作者: S&Y
第四章:ゆったり過ごしたいと呟いたら海の上に超巨大島が爆誕生し、全世界の王様たちが集まって勝手に超国家を建国してきたんだが

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第58話:カイル兄さんが「楽園国・最高武導総長」に就任し、脱力剣術で海の巨大海獣を一瞬で手懐けたらしい

「ふぅ……天体望遠鏡で遠くの綺麗な星が見えるようになったのは嬉しいんだけどね」


『海上神聖宮殿』の自室で、僕はふかふかスプリングベッドに寝そべり、特製クッションを抱っこしながらリモートモニターを眺めていた。


画面には、新陸地『バルデン神聖楽園国』の周りに広がる、どこまでも青く美しい広大な海洋が映し出されている。

世界中からやってくる貿易船や天文学者たちの船で、海の上は毎日賑やかそのものだ。


だけど、前世で「深海魚」や「巨大海洋生物」の番組を観ていた僕は、ふと恐ろしい想像をして身震いした。


「海の上ってすごく広いから……もしも深海から山みたいに大きな巨大怪獣(海獣)とかクラーケンが出てきて、船を丸呑みにしたり新島を暴れ回ったらどうしよう。大怪獣の突進で陸地が揺れたり船が沈んだりしたら、生きた心地がしないよ……」


僕はハーブティーを一口すすり、いつも頼りになる実の兄の顔を思い浮かべて、ポロリとボヤいた。


「怪獣と戦って傷つけ合ったり船が壊されるのは嫌だし……カイル兄さんが脱力ポーズで優しくなでなでして、怪獣さんと仲良くなってくれないかなぁ。兄さんが海の怪獣たちとお友達になって、海上の平和を守ってくれれば、誰も怪我をせずに事故ゼロで安全に長生きできるのになぁ……」


巨大海獣による海上パニックと武力衝突を心から恐れた、僕のささやかで平和第一なボヤキ。


……のはずだった。


(はるか太古より海を支配せし伝説の大海獣クラーケンらと精神を共鳴させ、争うことなく手懐ける神の親愛術ナデナデ……! そして全海洋の脅威を無効化し至高の平和をもたらす楽園国の武の象徴(最高武導総長)……!?)


テラスの暗がりで警備の刀を磨いていたカイル兄さんと、国防総監ラグナルの目が、カァァァッ! と雷に打たれたように見開かれた!


「す……凄すぎるぞルーカス……ッ!」

カイル兄さんが、完璧な脱力状態のまま背筋をピンと伸ばし、静かな感動に打ち震える。

「敵を刃で斬り倒すのではなく、包み込むような脱力と空間把握(愛)によって荒ぶる魂を鎮める……これぞ僕が求めていた剣の極致だ……ッ!」


「武の神威の極致だぁぁぁッ!」

元SSランク冒険者のラグナルが、黄金の気流を爆発させながら叫ぶ。

「カイル殿を『バルデン楽園国・最高武導総長』へ任命し、ただちに沖合に出現した伝説の超巨大クラーケンと深海龍の群れを手懐けに向かわせますぞッ!」


「待って二人とも!? 僕はただ『兄さん怪獣と仲良くしてね』って言っただけだよ!?」


僕の悲鳴を置き去りにし、狂乱の兄弟愛&国防コンビは海上巡回へと爆速で飛び出していった。



数日後。


「……ねえリリィ。自室の窓から見える沖合で、山より巨大なタコ(クラーケン)とドラゴン(深海龍)が、気持ちよさそうにお腹を見せてぷかぷか浮いてるんだけど……これって何の冗談?」


自室でハーブティーを飲んでいた僕は、リモートモニターと窓の外のあり得ない光景にパチクリと目を丸くしていた。


新陸地の沖合では、カイル兄さんが極めた『脱力剣術・至高空間把握』が炸裂していた。


船を何百隻も丸呑みにできる伝説の超巨大クラーケンが暴れ出そうとした瞬間、カイル兄さんは殺気をゼロにした完全な脱力で巨大な触手の前にすっと降り立ち、優しく「よしよし、痛いところはないかい?」と触手をなでなでしたのだ。


カイル兄さんから溢れ出る圧倒的な愛と無害すぎる温かなオーラに、猛悪なはずの大海獣たちは「きゅぅぅ〜ん……」と子犬のように甘えだし、一瞬で完全降伏。


「うわぁぁぁ! 伝説のクラーケンがカイル様に撫でられてうっとりしてるぞ!」「深海龍がカイル様のお腹撫で攻撃で降参したぁぁぁ!」「最高武導総長・カイル様万歳ッ!」


船乗りや作業員さんたちは大歓声を上げ、恐怖の対象だった巨大海獣たちは、今や新国家の海を守るピカピカの「バルデン神聖守護獣」になっていたのだ。


そこへ、凛とした正装に身を包んだカイル兄さんとラグナルが胸を張って駆け込んできた。


「ルーカス! 海の仲間たちと完璧にお友達になれたよ!」

カイル兄さんが爽やかな笑みを咲かせる。

「『楽園国・最高武導総長』として、海の全巨大海獣たちと守護契約を結んだ。これで海難事故ゼロ、モンスターの襲撃リスクゼロを100%達成したよ!」


「海獣とお友達になって怪獣災害ゼロにしてる!?」


「さらにルーカス様!」

ラグナルが沖合を指差す。

「『あの新国家に行けば、伝説の海獣たちが船を優しく護衛してくれて、海上で絶対に襲われない』という噂が全世界に轟き、全海洋の船乗りたちからカイル様が『海の守護神』として拝まれておりますぞッ!」


「海の守護神にならないでーーーーッ!?」


僕は悲鳴を上げ、特製クッションで顔を覆った。


「あ、あれ……? 僕はただ……海から怪獣が出てきたら怖いから、カイル兄さんが仲良くしてくれたらいいなって思っただけなのに……なんで僕の作った新国家の海に『巨大怪獣が護衛してくれる世界一安全な航路』ができてるのーーーーッ!」


海の怪物との武力衝突を恐れた少年のささやかなボヤキは、実の兄を「全海洋の絶対守護神」へと覚醒させ、物語はさらに誰も予測できない超スケールの展開へと進んでいくのだった。

「ここまでお読みいただきありがとうございます!『続きが気になる!』『ボヤキ生活を応援したい』と思ってくださったら、画面下の【ブックマーク登録】や、【評価の★★★★★】をポチッと押していただけると、執筆の凄まじい励みになります!どうぞよろしくお願いします!」

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