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【創世級チートでホワイト楽園建国】無病息災で暮らしたい僕のボヤキ生活 ~あったらいいなと呟いていたら、世界中の変人が集まって王国最強の快適領地ができました~  作者: S&Y
第三章:世界中から絶賛されても、僕は部屋から一歩も出たくありません!

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第33話:冬太りを解消して長生きしたいだけなのに、我が家が筋肉の聖地になってしまったんだが

「ふぁぁぁ……春のぽかぽか陽気は気持ちいいなぁ」


バルデン子爵領となった我が家のテラスで、ルーカスは心地よい春風を浴びながら、すっきりと澄み渡った青空を見上げていた。


猛烈な冬の積雪と寒波が過ぎ去り、領内には色とりどりの花が咲き誇っている。

「地熱融雪街道」と「二重サッシ」、「加湿空気清浄機」のおかげで、この冬はただの一人も風邪をひかず、転倒事故すらゼロで完璧なぬくぬく冬越しを達成することができた。


「うんうん、体調は万全! ……なんだけど」


ルーカスはふと、自分のぽっこりとお肉がついたお腹と、心なしか重く感じる自分の足取りに視線を落とし、青ざめた顔で身震いした。


「冬の間、コタツでホカホカの肉まんやみかんを食べながらぬくぬく過ごしすぎちゃったよ……! このままだと運動不足で筋力が落ちて、生活習慣病になったり骨密度が下がって将来寝たきりになっちゃうよ……! 長生きのためには、適度な運動で筋肉と体幹を鍛えなきゃダメなんだから!」


ルーカスは慌てて両腕を上下に振り、前世の記憶を掘り起こした。


「はぁ……ラジオ体操第1だけじゃなくて、もっとダイナミックに全身の筋肉と関節を鍛える『ラジオ体操第2アスリート・ストレッチ』を毎朝やらないとダメだね。それに、前世の『|フィットネスジム《筋トレ&有酸素運動施設》』みたいに、天候に関係なくランニングマシンや重量マシンで安全に運動不足を解消できる施設があれば、領民全員が生活習慣病を予防できて、100歳になってもピンピン歩いて長生きできるのになぁ……」


引きこもり生活による筋力低下と将来の寝たきりリスクを心から恐れた少年の、切実で健康第一なボヤキ。


……のはずだった。


(筋肉と関節の可動域を極限まで拡張する神の体操ラジオタイソウダイニ……! そして天候の災いを排し、全人類の魂と体幹を鍛え上げる肉体錬成の聖堂フィットネスジム……!?)


テラスの物陰で、春のハーブティーのポッドを持っていた妹リリィの目が、神々しいまでの光を放った。


カリカリカリカリカリッ……!


「すごいですわお兄様……! 冬の寒さを克服しただけでなく、春の訪れとともに全領民の肉体と寿命を根本から鍛え直す『全人類体幹&健康寿命の大革新』まで見据えておられるなんて……! 私、すぐに訓練士のトビアスさんと体操指導員のウルスさんに伝えなくっちゃ!」


目を輝かせた天使(妹)は、メモ帳を抱えて兵士訓練場へ爆走していった。



「——なんですって……!? ラジオ体操第1を超える、全身の跳躍と屈伸で体幹を覚醒させる『|バルデン式・ラジオ体操第2《肉体覚醒舞踊》』だと……!?」


男爵領の兵士訓練場。

新兵たちの指導にあたっていた訓練士トビアス(35歳)と、体操指導員のウルス(40歳)は、リリィのメモ帳を凝視しながら雷に打たれたように固まっていた。


「ウルス殿! 見ろこの動きを! 跳躍、体を捻る運動、胸を反らす運動……カイル様が体得された『脱力と体幹』の極意が、誰でも実践できる体操として体系化されているぞ!」

「トビアス殿! ルーカス様のご神託『フィットネスジム』も同時に建設しましょう! ギド殿のプーリー(滑車)構造と重力魔石を組み込めば、天候に関係なく腕力・脚力・心肺機能を完璧に鍛え上げられますぞぁぁぁッ!」


肉体鍛錬のプロである二人は熱い涙を流し、全領民の肉体改造計画へと爆走を開始した。



数日後。


「……ねえ、なんで毎朝6時に激しい躍動感あふれる音楽が響いてて、我が家の隣に巨大なスポーツクラブが建ってるの?」


自室でハーブティーを飲んでいたルーカスは、窓の外の光景と目の前の建物に白目を剥いていた。


毎朝6時になると、領地全体のスピーカーから軽快で躍動感あふれるBGMが流れ、広場では兵士も、農民も、商人たちも一斉に「ラジオ体操第2」のダイナミックな跳躍と屈伸を行っていた。


さらに、トビアスとウルスが完成させた全天候型『|バルデン総合フィットネスセンター《健康錬成館》』の中では、最新の衝撃吸収ランニングマシンや、負荷を自在に調整できる魔導ウエイトマシンがズラリと立ち並び、領民たちが爽やかな汗を流していた。


「ご覧くださいルーカス様!」

訓練士トビアスが胸筋を躍らせながら駆け込んできた。

「『ラジオ体操第2』と『フィットネスジム』の導入により、全領民の体幹年齢は平均10歳若返りました! 膝や腰の痛みを訴えるお年寄りも激減しております!」


「みんなめちゃくちゃ引き締まったイイ笑顔になってる!?」


ルーカスが感動していると、画面の『全自動遠隔拝謁陣(リモート・モニター)』がピコンッと音を立てて発光した。


画面には、王都の騎士団長や各国の軍事顧問、さらには運動不足に悩む各国の貴族たちがズラリと勢揃いしていた。


『創世の神童・ルーカス子爵様! あの『ラジオ体操第2』と『全天候型フィットネスジム』のトレーニング理論を我が国の騎士団にも導入したい!』

『兵士の体力と体幹が劇的に向上する神の訓練法だ! 今すぐ全騎士団員五千名をバルデン領へ合宿に向かわせましたぞ!!』


「五千人が筋トレ合宿に押し寄せてくるのーーーーッ!?」


ルーカスは悲鳴を上げ、特製クッションを強く抱きしめた。


「あ、あれ……? 僕はただ……冬太りを解消して、寝たきりにならず長生きしたかっただけなのに……なんで我が家が『世界最高の健康増進&筋肉トレの聖地』になってるの……!?」


冬の運動不足を恐れた少年のささやかなボヤキは、王国の健康寿命とトレーニング文化を異次元へと爆進させていくのだった。

「ここまでお読みいただきありがとうございます!『続きが気になる!』『ボヤキ生活を応援したい』と思ってくださったら、画面下の【ブックマーク登録】や、【評価の★★★★★】をポチッと押していただけると、執筆の凄まじい励みになります!どうぞよろしくお願いします!」

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