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【創世級チートでホワイト楽園建国】無病息災で暮らしたい僕のボヤキ生活 ~あったらいいなと呟いていたら、世界中の変人が集まって王国最強の快適領地ができました~  作者: S&Y
第二章:世界を巻き込む創世の神童~世界中の名士と隣国が押し寄せてきても、僕は部屋から出たくありません!~

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第24話:子爵就任で遠距離狙撃を恐れた少年のボヤキが、超遠隔防衛網と即時救急医療を爆誕生させたお話

「……うぅぅ、子爵になっちゃったよ。長官にも就任させられちゃったよ……」


自室のふかふかベッドの上で、ルーカスは頭から毛布をすっぽり被って丸くなっていた。


『バルデン子爵』ならびに『王国初代・最高農務・食糧安全保障長官』。

肩書きだけ見れば破格の出世だが、ルーカスにとっては「命の危険度が爆上がりした悪夢の肩書き」でしかなかった。


「目立ったら絶対他国のスパイや刺客が狙ってくるんだ! 窓の外の何キロも遠くから毒矢で狙撃されたり、万が一怪我したり毒を盛られたりしたら長生きなんてできないよ……! 前世の『遠遠隔望遠鏡(ズームスコープ)』みたいに、何キロ先からでも不審者を察知して撃退してくれる超遠距離ガードがあれば安心して眠れるのに」


さらに、ルーカスは冷や汗を拭いながら身震いした。


「それに、万が一かすり傷ひとつ負ったときでも、秒単位で駆けつけて治療してくれる『即時救急看護体制(ナースステーション)』があれば100%安全なんだけどなぁ……」


爵位授与による刺客の恐怖と、超遠距離からの狙撃を心から恐れる少年の、切実で安全第一なボヤキ。


……のはずだった。


「にゃ〜……ルーカス様、そんなに怯えなくても大丈夫だニャ。怪しい気配はミミが全部影から爪で切り刻んでやるニャ」


ルーカスの膝の上で、黒い猫耳としっぽを持った少女——影猫族のミミ(19歳)が、ポカポカのこたつで「みかん」をかじりながらゴロゴロと喉を鳴らしていた。

(※数日前、スパイとして潜入したものの、リリィに『お兄様のお膝の上はぬくぬくだよ』と誘われ、こたつとみかんの誘惑に即落ちして完全に館のペット兼裏警備隊長として居着いた少女である)


「ミミちゃんがいてくれるのは心強いけど……遠くからの狙撃とかはやっぱり怖いよ……」



その頃。ルーカスのボヤキを聞きつけた妹リリィのメモ帳が、館の外へと駆け抜けていた。


男爵領の外壁見張り台——。


「——なんですって……!? 何キロも離れた超遠距離から不審者の狙撃を察知し、先制撃退する『遠隔望遠魔導弓(ズームスコープ・ボウ)』だと……!?」


警備隊の弓兵隊長・ロルフ(28歳)が、リリィのメモ帳を握りしめ、目を血走らせて叫んでいた。


「俺はこれまで手元の標的ばかり狙っていたが……ルーカス様のご神託は『敵が狙撃してくる遥か手前で無効化する絶対防衛』……! ギド殿の倍率拡大魔術レンズを弓に装着すれば、五キロ先の不審者すら一撃で撃ち落とせるぞぁぁぁッ!」


さらに、男爵家の救護室では——。


「万が一の怪我や毒に、数秒で駆けつけて処置する『即時救急看護体制(ナースステーション)』だと……!?」


看護師長のピア(26歳)が、白布と薬品箱を握りしめて熱弁を振るっていた。


「ガブリエル先生の聴診器、フィオナ様のペニシリン軟膏、そして私の救命術を組み合わせれば……傷病発生から10秒で処置が完了します! ルーカス様に擦り傷ひとつ作らせませんわッ!」



数日後。


「……ねえ、なんで見張り台に天体望遠鏡みたいな巨大な弓が設置されてて、廊下にナース服の人が救急箱持ってスタンバイしてるの?」


自室でぬくぬくしていたルーカスは、あまりの厳戒態勢に白目を剥いていた。


窓の外を見ると、見張り台のロルフが超高倍率の「望遠レンズ付き魔導弓」を構え、男爵領の五キロ手前の森を監視していた。


不意に、ロルフが「不審者発見! 撃ちます!」と弓を引き絞ると、はるか遠くの森から「ギャッ!?」という暗殺者の悲鳴が聞こえてきた。


そこへ、膝の上から跳び降りたミミが影へと潜り込み、一瞬で遠くの刺客を縛り上げて引きずってきた。


「ご覧くださいルーカス様!」

ミミが胸を張る。

「ロルフさんの超遠距離狙撃と、私の影のトラップで、刺客の接近率はゼロですニャ!」


さらに、ルーカスが驚いて指先を「紙でちくっと擦り傷」を作った瞬間——。


ババァンッ!!


「ルーカス様ぁぁぁッ! 擦り傷を検知いたしましたッ!」

看護師長のピアが救急箱を抱えてドアを破り、わずか3秒で消毒と包帯を巻き終えた。


「対応が早すぎるよーーーーッ!?」


見れば、男爵領の街道には、世界最高峰の超遠距離防衛システムと「即時救急医療体制」を見学しようとする王国の騎士団長や各国の防衛官たちが殺到し、大行列を作っていた。


さらに、王都の医療従事者たちが「ルーカス様のもとで最新の救急看護を学びたい」と雪崩のように押し寄せてきている。


「また人が押し寄せてるーーーーッ!」


ルーカスは悲鳴を上げ、膝の上のミミを強く抱きしめた。


「あ、あれ……? 僕はただ……遠くから狙撃されたくなくて、怪我した時にすぐ治してほしかっただけなのに……なんで我が家が『世界最高の超遠隔防衛&即時救急医療の聖地』になってるの……!?」


ただ目立たず安全に暮らしたい少年のささやかなボヤキは、王国の防衛ラインと医療体制を次元の違う領域へと爆進させていくのだった。

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