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【創世級チートでホワイト楽園建国】無病息災で暮らしたい僕のボヤキ生活 ~あったらいいなと呟いていたら、世界中の変人が集まって王国最強の快適領地ができました~  作者: S&Y
第二章:世界を巻き込む創世の神童~世界中の名士と隣国が押し寄せてきても、僕は部屋から出たくありません!~

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第16話:世界の要人が押し寄せてきても、僕は部屋から一歩も出たくありません!

「……だから言ったじゃないか。僕は部屋から一歩も出ないよ」


爽やかな朝。


完璧な「二重サッシ」と「魔導エアコン」によって適温22度に保たれた自室で、ルーカスはふかふかのスプリングベッドの上に正座し、頑なに腕を組んでいた。


テーブルの上には、昨夜からさらに増えた大量の「羊皮紙の親書」が塔のように崩れかかっていた。

隣国エストリア帝国からの親書。大樹の国セルフィアからの特使訪問要請。王都の貴族院からの緊急拝謁願。


「ルーカス様、お気持ちは大変よく分かります」


そう言って深々と一礼したのは、白衣を纏った衛生長官クララだ。


「ですが、ご安心ください。ルーカス様の安眠とご健康を脅かす不快な接触は、我が衛生隊と国防総監ラグナル様の手により、すでに国境線で完全に阻止されておりますわ」


「……阻止?」


ルーカスが嫌な予感を覚えて窓の外に目をやると、男爵領の正門前には、眩い金細工の馬車や異国の豪華な籠を連ねた「他国の使節団」が大長蛇の列を作っていた。


そして門前には、何重もの巨大な幕が張られ、怪しい消毒用の煙がモクモクと立ち上っている。


「……ねえクララさん、あの門前のモクモクは何?」


「第一期・全訪問者対象『高純度アルコール殺菌&手洗い強制検問所』にございます」

クララが胸を張り、眼光を鋭く光らせた。

「他領および他国から持ち込まれる未知の病原菌・害虫・不審者をシャットアウトするため、他国の全権大使であろうと特級冒険者であろうと、全身の消毒と3分間の入念な手洗いを終えねば、我が領地の第一コンクリート道路へ足を踏み入れることは許されません」


「全権大使に3分間の手洗い強制してるの!?」


「ええ。なお、検問を突っ切ろうとした某国の騎士団長様は、ラグナル様の手で速やかに身ぐるみ剥がされ、露天風呂の湯治場へぶち込まれました」


「外交問題になっちゃうでしょーーーッ!?」


ルーカスは頭を抱えて叫んだ。


部屋の隅では、大商人シルヴィアが金貨の入った袋をジャラジャラと鳴らしながら、満面の笑みで書類をめくっていた。


「ルーカス様! 隣国の豪商や帝国の特使どもが、このバルデン領の『温水給湯』『二重サッシ』『ペニシリン』の技術を喉から手が出るほど欲しがっておりますわ! 面会権オークションを開催いたしましたところ、ただの『10分間のご挨拶権』に金貨五千枚の値がつきました!」


「勝手に僕の面会権でオークションしないで!?」


「ふふふ、集まった莫大な資金で、すでに『第二大型魔導プラント』と『バルデン国際迎迎迎賓館』の建設がスタートしておりますわ!」


(ダメだ……みんなの暴走がさらにスケールアップしてる……!)


ルーカスは特製クッションを強く抱きしめ、毛布を頭からすっぽりと被った。


「嫌だ! 僕は絶対部屋から出ない! 大勢の知らない外国人や貴族と会うなんて気疲れして免疫力が下がっちゃうよ! 感染症のリスクだって増えるし、風邪でもひいたら長生きできないじゃないか!」


ルーカスは毛布の中から、心からの悲鳴混じりのボヤキを漏らした。


「はぁ……前世の『テレビ会議リモートワーク』みたいなのがあればいいのに。部屋のベッドに寝そべったまま、魔法の鏡かモニター越しに顔だけ映して話せたら、直接会わずに済むから絶対安全だし、風邪も移らないで長生きできるのになぁ……」


病床で遠隔授業やリモート面会を受けた記憶を懐かしむだけの、引きこもり少年の切実なボヤキ。


……のはずだった。


ピタリ。


部屋にいたクララ、シルヴィア、そして物陰で待機していた錬金術師ギドと時計職人ニコの動きが、完璧な同期で停止した。


(お、部屋から一歩も出ずに……遠く離れた異国の要人と『鏡の映像と音声』で対面交渉を行う神の遠隔拝謁陣(リモート・会議)……!?)


ギドの目が怪しい光を放ち、時計職人ニコが握りしめたドライバーをカチカチと鳴らし始めた。


「ギド殿……! 映像魔石の波長と通信陣を同期させれば……室内から動くことなく、世界の果ての国王とすら対面できるのではないか!?」


「フハハハ! ルーカス様のご神託『自室引きこもり型・全自動遠隔外交モニター』の概念……! これがあればルーカス様は一歩も部屋から出ず、全世界を支配……いえ、指導できるぞぁぁぁッ!」


「「「すぐに開発に着手いたしますッ!!」」」


「待って!? 部屋から出たくないって言っただけなのに、なんで通信革命を起こそうとしてるのーーーッ!?」


部屋から出たくない少年のささやかな抵抗は、男爵領の暴走従者たちにさらなる「技術革新」の火をつけ、新たな大混乱の幕を開けるのだった。

「ここまでお読みいただきありがとうございます!『続きが気になる!』『ボヤキ生活を応援したい』と思ってくださったら、画面下の【ブックマーク登録】や、【評価の★★★★★】をポチッと押していただけると、執筆の凄まじい励みになります!どうぞよろしくお願いします!」

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