9話 ダンジョン解禁
配信から1週間が経った。遂に今日から地上ではダンジョンの解禁だ。
俺は現在、配信中の一覧と睨めっこしている。
「解禁されてからまだそんなに経ってないのにどんだけの人が配信しているんだよ」
画面には1000人以上の人が配信をしている。登録者200万人の人気配信者が話題を作るために配信をしていたり人気者になりたくて配信している人も大勢いる。
「やっぱり人気配信者もこっちで配信するよなぁ」
いままでの配信サイトで配信してもお金しか入らないがこっちですればコインが手に入ってアイテムを買えるならこっちでする方がいいに決まっている。
「それにしても人気配信者が配信しているのにどうして同接数が2万人とかなんだ?」
俺の時は配信開始で10万人くらいが集まりピーク時だと40万人とかになる。
てっきり人気配信者ならもっと集まると思った。
とりあえず配信を見てみることにした。
[何だよ!ゴブリンなのに強すぎるだろ!こんなの1人で勝てねよ!]
まさかのゴブリンにすら勝ててなかった。しかも武器はバットを使っている。
「嘘だろ?ゴブリンだぞ?成人男性くらいのステータスなんだから勝てないことはないだろ?」
コメントを見てみると
[相手の攻撃をよく見て殴るんだよ]
[シエルさんみたいに魔法を使って倒してください]
[ゴブリンにも勝てないなんて失望しました]
[ゴブリンにも勝てないやつがダンジョン来るな無駄死にするぞ!]
指示厨に指示されていたり俺のように倒せって言われていたりボロクソ言われていた。
[そこまで言うならお前らも戦ってみろ!どうせ負けるくせに!]
[カスが吠えてる]
[自分が弱いことも認めれないなんて終わってる]
視聴者も言い過ぎだと思うがゴブリンも倒せないなら言われてもしょうがないかもしれない。
「他の配信者はどうやって戦っているかな〜」
他の配信者もバットや包丁、バールで戦っているがゴブリンを倒せていない人の方が多かった。
倒せていたのはある程度、戦闘経験のある人や魔法が使える人だった。
「なんでゴブリンに勝てないんだ?」
考えられるとしたら武器だ。俺の場合はコインを始めから特典で貰えていたのでショップで剣を買って戦ったが他の人は見たところショップの武器を買っていないというかコインがなくて買えてないのだ。
「それなら普通の人なら負けてもおかしくないのかな?」
それにゴブリンは成人男性くらいのステータスはあるし棍棒で攻撃力が少し上がっているのでそう考えると勝てなくてもおかしくはない。
「みんな大変だな〜」
ゴブリンに勝てないならゴブリンより弱い敵を倒してレベルを上げるしかない。
他の配信でスライムと戦っていた人がいたのでスライムを倒すしかないだろう。
「そう思うと俺ってダンジョンに閉じ込められてはいるけど運がいいよなぁ〜」
特典でコインが貰えていたから武器も買えていたしその後にすぐ特典で強い武器を貰えているし。
「あれ?特典なかったら俺、死んでたんじゃね?」
そう考えると特典って素晴らしい。これからは欲しいものに特典がついていたら積極的に買っていこう。
「休憩も終わったし俺も先に進みますか」
現在33階層にいる。
「そういえばこのダンジョンって何階まであるんだろう?」
小さいダンジョンなら50階層で終わりのイメージだけど大きいダンジョンなら100階層くらいあるかもしれない。
「100階層まであるダンジョンだったら今のペースで進んでいくとあと半年はかかることになるな」
そろそろまともなご飯を食べたりベッドでゆっくり寝たい。
「そういえば朱音はどうしているだろう?俺がお見舞いに来なくて寂しがってないかな?」
朱音とは妹のことである。
妹はほぼ毎日お見舞いに来る俺を嫌がっているが1回、1週間ほどバイトが忙しくてお見舞いに行けなかったら拗ねていた時があった。うちの妹はツンデレなのだ。早く顔を見せてやらないと次、会ったときがやばいかもしれない。
「あいつの好きな物をいっぱい買っていたら大丈夫なはず」
何を買っていこうか考えながら進んだ。
33階層も相変わらず湿地帯だ。
「来たな!リザードマン」
リザードマン レベル35
HP380/380 MP90/90
攻撃力 200(+30)
防御力 180(+30)
体力 130
敏捷性 130
魔法力 80
魔法耐性100
こいつらリザードマンはレベルもまあまあ高いし武器や防具を付けているのでステータスが上がっている。
しかも持っている武器がみんな違うので複数で来られるとめんどくさいし鑑定ではスキルを見られないので分からないが武器の使い方が上手いので武器に応じたスキルを持っている気がする。
だがめんどくさいだけで今の俺からしたら弱いので秒殺だ。
もうこの辺の階層だと手応えがなさすぎてほぼ作業になっている。
「さっさと進もう」
俺は35階層のリザードマンの上位種と手下のリザードマン10体も40階層の毒をメインで使ってきてステータスが全て400以上、HPが1000だったジャイアントフロッグも手こずらず倒した。
強くなりすぎてボスすら余裕で倒せてしまう。
安全に進めるのは良いことだがなんか物足りない気がする。
41階層に降りたがここからは遺跡のような場所になっている。
「なんかここは他の階層より空気がどんよりしている気がするな」
上手く言えないがなんかお化けとか出そうな雰囲気なのだ。
「ゴーストとかスケルトンとか出たら嫌だなぁ」
そう思っていたら嫌なことほど現実になるらしくゴーストが出てきた。
ワイト レベル40
HP500/500 MP300/300
攻撃力 230
防御力 ∞
体力 200
敏捷性 200
魔法力 250
魔法耐性290
「うわーワイトってやっぱりここから死霊系のモンスターぽいな。しかも防御力∞ってどう言うこと?」
こんなモンスターを見たのは初めてだ。
「もしかして物理攻撃が効かないとかそうゆう系?」
魔法耐性が数値化されているということはダメージは与えられると思う。
「試しに剣で攻撃してみるか」
俺はワイトに縮地で一気に距離をつめて切ったがすり抜けて転びそうになった。
「やっぱり物理攻撃はダメみたいだな」
予想通りだったので慌てず魔法で攻撃することにした。
「ファイヤーランス」
バン
やはり魔法だと当たるようだ。
「もういっちょファイヤーランス」
『レベルが上がりました』
「こいつら倒すのに中級魔法2発とか効率悪すぎだろ」
1体倒すのにMP80も使うのだ。
「なんかもっと効率よく倒せないかなぁ」
いくら魔力回復の指輪があるとはいえ複数で来られるとMPが尽きるかもしれない。
「ゴースト系といえば光魔法で倒しているイメージだな」
いままではあまり敵との相性を考えていなかったがMPの消費量を考えたら気にしないといけない。
ワイトがもう1体出てきたので試しに光魔法を使ってみることにした。
「ライトアロー」
シュー
「お!一撃じゃん」
予想通り属性相性はあるみたいだ。
「これなら苦戦もしなさそうだな」
だがここはワイトだけじゃなくグールも現れたのだ。
グール レベル45
HP550/550 MP200/200
攻撃力 260
防御力 230
体力 220
敏捷性 220
魔法力 180
魔法耐性250
「次はグールかよ。でもこいつには物理攻撃も効きそうだな」
俺はそう思い剣で攻撃をした。
「グゥー」
普通のモンスターなら致命傷の攻撃だったのだが倒れなかった。
「何じゃこいつ。全然死なないやん。」
そういえばグールはもう死んでるモンスターなのでただ切るだけじゃダメかもしれない。
「流石に首を落としたら倒れるだろ!」
俺はグールの首を切り落として動くか確認した。
死体が消えたので倒せたのは確定した。
「死霊系のモンスター倒すのめんど!」
虫系の時と別の意味で早く階層を抜けたいと感じた。




