31話 迷宮ダンジョン
ダンジョンに着き、入ってみたら中は迷宮型のダンジョンになっていた。
「これを攻略するのは大変そうね」
「そうですね」
俺もシュリも斥候系のスキルを持っていないので迷宮だと進むのが大変だ。
「そういえば一鬼さんにダンジョンに入るなら配信をして欲しいって言ってましたね」
「そんなことも言ってたわね」
どうやら現状把握とダンジョンを攻略出来ることを証明して国民に安心してもらえるように配信をして欲しいらしい。
納得する理由だったので俺は配信をすることにした。
「こんにちは」
[こんにちは]
[こんにちは]
「今日は渋谷のダンジョンに来ています」
[渋谷って今ニュースでやっているダンジョン?]
[ダンジョンからモンスターが溢れてきたんですよね?]
「そうです。まさにそのダンジョンを攻略しに来ています」
[シエルナイス!]
[シエルさんなら攻略できます]
「地上のモンスターは片付けたのでみなさんのためにこのダンジョンを攻略して元の暮らしに戻れるようにします」
[お願いします!]
[シエルさん頑張ってください!]
「任せてください!」
今、話題になっているダンジョンを攻略しに来ているからか視聴者数がすでに30万人を超えている。
「このダンジョンは迷宮型のダンジョンになっています」
「迷宮だとトラップもあるから気をつけてね」
「分かりました」
俺はアニメでよく見る床や壁を押したら作動する罠に気をつけていたのだが、さっそくトラップを踏んでしまった。
ガコン
「「あ」」
「気をつけてねって言ったばかりよね?」
「すみません」
[フラグ回収はやw]
踏んだ場所が沈み罠が作動してしまった。少し待っていたが何も起こらなかった。
「あれ?何も起こらないですね」
「そうね。たまたま発動しなかっただけかもしれないわね」
「それならよかったです」
何も起こらなかったから気を抜いていたら後ろの方から何かが近づいてくる音がした。
「何か近づいてきてないですか?」
「確かに近づいてきているわね」
だんだん音が大きくなっていき大きい岩が転がってきた。
「逃げますよ!」
[定番の罠きちゃ]
[逃げるしかないやつやん]
とりあえず危険だと思い逃げ出した。
「あれって壊せないんですかね?」
「試したことがないけど壊せないと思うわよ」
[壊そうとすなw]
[壊せるだけの力があるとその発想に至ってしまうんだなw]
検証したい気持ちもあるが壊せなかったらまずいので逃げることにした。
逃げていると目の前はT字路になっていた。
「シュリ、どっちに曲がりますか?」
「どっちでもいいわ。勘で右で」
右に曲がると若干上り坂になっていたので岩は左に転がっていった。
「ニブイチ当たりましたね」
「なんとか逃れることができたわね」
進む方向が分からないのでそのまま上り坂を上がった。
1時間くらい進んできたが始めにトラップを踏んでから引っかかってない。
そしてここまででモンスターはちょこちょこ出てきているがB級程度のやつしか現れていない。
「何があってモンスターが出てきてしまったんですかね?」
「分からないわ。今のところ特に異常が見当たらないわ」
「奥の方に行ったら強いモンスターでも出るんですかね?」
「私の経験上では確実に強いモンスターはいるわね。確かここB級レベルのダンジョンでしょ?」
「らしいですね」
「それならボスがS級レベルになっていてもおかしくないわね」
[S級!?]
[そんな化け物が外に出たらやばいですよ!]
[なんとか倒してくれ!]
「それはなんとしてでも倒さないといけないですね」
コメントにも当たり前だがモンスターを怖がっている人がいるので安心させるためにも倒さないといけない。
『スキル罠感知1を獲得』
順調にトラップに引っかからないようにしていたら新しいスキルを獲得した。
「シュリ、なんか罠感知のスキル獲得したんだけど」
「嘘でしょ?」
「本当です」
「蒼空ってやっぱりおかしいわよね」
[迷宮歩いていてスキル獲得するとかバグ]
[やはりシエルは普通じゃない]
「まぁ役に立つしいいんじゃないですか?」
「腑に落ちないけどまぁそうね」
俺が罠感知を獲得したお陰で簡単なトラップなら見つけられるようになった。
「スキルがあると楽ですね」
「あまりスキルに頼っては駄目よ。レベル1のスキルなんて気休め程度にしかならないのだから」
「それもそうですね」
シュリに注意されたのでまた気を引き締めていこうと思ったその時だった。
「蒼空!」
「シュリ」
前を歩いていた俺は何かを踏んだ訳ではないが急に魔法陣が現れて光に包まれてしまった。
目を開けるとシュリは目の前にはおらず俺が何処か飛ばされたみたいだ。
「ここは何処だ?」
周りを見渡しても迷宮なので同じような道だったので戻ってきてしまったのかそれとも先に進んだのかも分からない。
[またフラグ回収してるやん]
[流石に笑えん罠やな]
「またやってしまった」
シュリと逸れてしまった。シュリなら俺よりも強いので大丈夫だとは思うがそれでも心配だ。
「とりあえずシュリと合流することからだな」
シュリを探しながら進むことにした。
「蒼空は何処かに飛ばされたようね」
迷宮型のダンジョンならこういうトラップがあることも知っていたのに蒼空に伝えていなかった。
「これは私の責任ね」
私がもっと気をつけていれば逸れることはなかった。
「蒼空なら大丈夫だと思うけど」
普通のB級ダンジョンなら心配すらしなかったがこのダンジョンはダンジョンブレイクをしている。中で何が起きているか未知数なので蒼空1人だと心配だ。
「蒼空と早く合流しないとね」
こちらも合流を優先に進むことにした。
俺はまたやらかしてしまった。目の前にS級レベルのモンスター、ベヒモスがいる。
「これはちょっとやばいな」
何があったのかというとそれは少し前に戻る。
目の前に3本、先に進む道がある。
「うーん。どれに進んだらいいんだ?」
[これは迷いますね]
[こういうのってどれか1つが当たりで残りははずれのことが多いよね]
「とりあえず左から進んでみようかな」
[まぁ根拠がないならどれに進んでも同じな気がする]
[運任せだな]
コメント欄を見ても運任せというコメントが多かったのでそうすることにした。
俺はアイテムボックスから豊穣の杖を出して杖の倒れた方向に進むことにした。
「さぁ俺の行く先を示してくれ!」
[それってB級の杖じゃなかったっけ?w]
[そんなことにそれを使うなよw]
俺は杖を立てて手を離すと右を示した。
「よし!こっちだ!」
完全に運任せで右に進んでみた。
先に進んでみたがトラップやモンスターがいなかったので当たりを引いたかと思ったら1キロくらい進んで行き止まりだった。
「ここまで進んで行き止まりはないだろ!」
[草]
[草]
「戻りますか」
俺はさっきの分かれ道まで戻り残りの真ん中か左のどちらに進むのか再び杖を使って決めた。
「次は左だな」
左を進んでみると大きい扉があった。
「これは当たりだろ」
扉を開けると大きい部屋に宝箱が1つ置いてあった。
「宝箱しかないな」
[やったじゃん]
[ラッキー]
「せっかくだし開けてみますか」
俺は宝箱を開けようと部屋に入ったら扉が急に閉じてしまった。
「嘘だろ!?」
まさかの宝箱を餌に部屋に入ってくるようにしたトラップだった。
宝箱は消えてなくなり代わりに魔法陣からベヒモスが現れた。
ベヒモス レベル100
HP5000/5000 MP2000/2000
攻撃力 2400
防御力 2300
体力 2000
敏捷性 2100
魔法力 2000
魔法耐性2300
スキル
土魔法7、重力魔法6、体当たり9、覇気7、咆哮7、再生6、超感覚6
[トラップが悪質すぎる]
[これは流石にやばいんじゃね]
「今日は運が悪いな」
ピンチに立たさせてしまった。




