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National Battle Online  作者: あいく
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ちょっと残酷な描写がありますので、苦手な方はご注意を。

『システムアナウンス。60秒後に対戦を開始します。ルールは先に相手のHPを削りきった方の勝利です』


 システムによるバトルカウントが始まると男が武器を構える。大きなシールドとメイスを装備し、全身を鎧で固めた盾メイジタイプのようだ。

 盾や防具で防御を固めつつ、魔法による火力を出せるためユグドラシル陣営で人気らしく、大半のプレイヤーはこのスタイルをとっている。


 私はGLOCK17とコンバットナイフを構え戦闘の開始を待つ。


「おいおい、そんな装備じゃ俺の防御は破れないぜ」


「それはどうかしら」


 馬鹿にした声で煽ってくるのに対し無表情で言葉を返していると、残りカウントが10秒になる。


『10、9、・・・・・・2、1バトルスタート』


 スタートの合図が鳴り響き戦闘が開始される。小手調べに3発ほど頭、腕、足に向けて発砲するが、大きな盾で身体を隠されガードされてしまう。続けて正確無比な銃弾をヘルムの隙間に向けて撃つもガードされる。銃の攻撃は予測線が見えるとはいえ簡単にガードできるものではなく、この男は威勢だけではないようだ。


「あら? 数発で決着がつくと思ったのだけれど、ちゃんと実力もあったのね」


「俺に従わないやつは実力で黙らせるのが一番だからな。ほら、次はこっちの番だぜ」


 弾が切れリロードするタイミングで魔法の詠唱が聞こえる。悠々とリロードをしていると無数の火の玉が放たれ迫ってくる。


「これで俺の勝ちだぁ!」


 魔法を撃ち勝ちを確信したのか男が何やら叫んでいる。

 確かに相手が普通なら無数に迫りくる魔法を撃てた段階で勝利はもらったようなものだが、残念ながら今男が戦っている少女は普通というカテゴリーに属さないイレギュラーな存在である。普通の人にはできない異常なことを成し遂げてしまう。


 吸血鬼となっている今、本来視認がほぼ不可能な魔法のヒットボックスが正確に見えており、リロードを終えたGLOCK17の銃口から15発の銃弾が魔法に対し撃ち放った。

 銃弾はすべて魔法に当たり、ヒットボックスに命中した処理により魔法が消え去る。


「ま、魔法が消されただと!?」


 衝撃のあまり固まっている男めがけて全力のダッシュをし、その勢いを使い無防備な頭めがけて右足で飛び蹴りをする。男は踏ん張ることもできず背中から地面に倒れる。


「しまった!」


 衝撃で意識を取り戻し急いで立ち上がろうとするが、そのようなチャンスを与えるほどこの少女は甘くない。


「今この時あなたが立ち上がることはもうないわ」


 先ほどの飛び蹴りでヘルムがはじけ飛び、あらわになった口を左手に持つコンバットナイフで地面に固定するように突き刺す。これでもう逃げることは出来ないわね。

 私は男が持つ盾とメイスを蹴り飛ばし、男に問いかける。


「さぁ、どういたぶってあげようかしら。あなたは希望とかある?」


 問いかけに対して男は答えることが出来ない。痛覚設定ONによる痛みとソフィアから感じる絶対に逆らってはいけないという恐怖を同時に感じており、言葉を発するどころか指一つ動かくことが出来ない状態である。もし言葉が発せたとしても、この質問に答えることは出来ないだろうが。


「希望がないならそうね……。あなたには女に対して恐怖を感じるようにしましょう」


 そう言いながら太ももにあるナイフを一本取り、男の目にゆっくりと刃先を近づけていく。

 なにやらしゃべれないなりに訴えかけてきているような気もするが、まぁ気のせいだろう。


 抵抗らしいこともできず刃は目に突き刺し抜く。

 部位欠損による効果で男の片目は見えなくなるが、私はアイテムボックスから状態異常を治せる回復ドリンクを取り出し、ナイフを刺した目にかけると状態異常が治り視界が元に戻る。

 それからHPが全損しないように調整しつつ何度もナイフを刺していく。そう、ズブリ、ズブリとゆっくりと何度も。


 10分ほど同じ光景が続き、心なしか男の目の光がなくなってきたタイミングで男と目を合わせ、心の奥底をのぞき込むように見る。

 女性であるソフィアに恐怖を刻み込まれ、ぼろぼろになった男を洗脳するのは容易く、女性に対する絶対的恐怖を刻まれた。


 洗脳も終わりこれ以上戦闘を長引かせる必要もなくなり、アイテムボックスから取り出したFN F2000で、固まって動けない体に銃弾を撃ち込むとHPゲージは0になりバトルが終了する。


『戦闘の終了を確認。勝者ソフィア』


 戦闘が終了し、目を瞑り長い息を吐くと意識が切り替わる。

 目を開き周りを見るとドン引きしているプレイヤーたちで溢れている。そりゃ、あんな場面見せられたらそうなるよね。

 まずい、非常にまずいぞこれは。意外と実力があるものだから、ハイになって完全にやりすぎてしまった。こんな時は戦略的撤退に限る。


「えーと、みなさんさよならー!」


 その場を全力で離れ、周りに人が見えなくなったタイミングでログアウトし現実に戻った。

13日までには更新します

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