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第七十話 おしよせ

「……」


 一体、何があったというのだ。

 俺はドラゴンとの戦いを終え、体を休めていたというのに。

 昼飯を食い終わり、それで眠っていたのだ。

 眠っていたのだが……。


「どうしたの?」


「お邪魔でしたか?」


「すみません」


 なんで餓鬼どもがこの部屋にいるんだよ……俺は項垂れながら、ため息をついた。

 その様子をヨータ達は笑いながら見ている。


「一体……何しに来たんだ……ゲホッ……」


「実太郎また聞かせて!」


「……はぁ」


 再度、ため息をついた。

 ヨータになんでまた言われなきゃなんねぇんだ。

 今日の朝、約束つうか、そんな感じの事したのに。


「風邪治ったらって……ゲホッ……言ったろ」


「ごめんなさい、実はワタクシたちも聞きたくなってしまって」


 そう言いながら残念そうな顔をしたのは、一番しっかりしていそうなヒュウナだった。

 その他の餓鬼も各々残念そうな顔をして空気が重くなる。

 なんだよ、この悪いことやってるような感覚は。


「ったく! 仮面女ッ! ゲホッ……餓鬼どもが入ってるぞ!!」


「リューナはドラゴンを処理してくるってー!」


「じゃあティナーッ!」


「お姉ちゃんはお手伝いって」


「ゲホッ! くそぅ!」


 結局なんで俺が面倒を見ることになってんだよ!

 あーあー……コメットがやってくれねぇかな!

 チラッとコメットの方を見ると、ロンに乗っかられ、シンラに頭を撫でられ、シラナミにちょっかいを出されていた。

 目で助けを求めてきているが、無視した。


「ったく……ゲホッ……うつるといけねぇのに」


「お話駄目かなー?」


「……はぁ」


 実太郎なんか話すんじゃ無かったか?

 それにあれ即興で作ったし、もう一度話せと言われても出来るか分からん。


「つうか帰れよ……ゲホッ……風邪治ったら話してやるから」


「えー」


「やっぱりそうです……よね」


「仕方無いですね」


「えー! 聞けないのー?」


 コイツらうっせーよ。

 全く、人の気も知らんで……。

 いや、知るワケねぇな。

 まだ会って短い期間だし。


「ゲホッ……はいはい、また今度な」


「「「「はーい」」」」


 とぼとぼと、四人組は一緒になって帰り、残りの三人組はコメットを拉致して出ていく。

 ギャアァッ! とか叫んでいたが、問題ないだろ。


「よし、寝よう……」


 ゆっくり休めもしないとは如何に……。

 そもそも風邪なんかなんで引いたんだし。


「まったく……ゲホッ……仮面女が襲ってきてドラゴン襲ってきて……ゲホッ……襲われるのが多すぎだろ」


 愚痴を溢しつつも、俺は毛布にくるまり、寝息を立てていったのだった。

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