表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/131

第四十六話 入学

 ……学校か……

 あんまいい思い出が無いな……

 レーヴァン城下町、貴族層と平民層の間に建てられた建造物を見てそう思う。

 良いことなんざ無かった。

 小学はまぁ、楽しかったのかもしれないが。


「……いや、しかし大きいな」


「でしょ?」


 自慢気にティナが言ってくる。

 お前が建てた訳じゃ無いだろうに……


「さ、入ろ!」


 因みにコメットは宿屋で留守番してる。

 学校に入ってきたら大変な事になりそうだ。

 ……生徒が。

 さて、門を抜け、学校へと入った所で……

 ガララッとティナが扉を開く。


「失礼致します。セレスティナ・エルローゼです」


 ……いきなり職員室だった。

 いや、まぁ正しいのかもしれないけど。

 先公の目線が痛い……

 じろじろ見てくんなよ……


「セレスティナ……? まぁ! お久しぶりですね!」


「マリア先生! お久しぶりです!」


 見た目は優しそうな女の先生だ。

 金色の髪を伸ばし、眼鏡の様なものをかけている。

 ……眼鏡があるのか。

 年齢は50とかいってると思う。


「覚えててくれたんですね!」


「当たり前ですよ……生徒一人一人覚えるのは……」


 マリアは優しくティナに微笑み、ティナは嬉しそうにはにかむ。


「セレスティナ……今までどうしていたのですか? 急に休んでしまったと思ったら、何年も顔を出さないで……」


「ごめんなさい……少し家の方で色々ありまして」


 ティナは俯きながら、答える。

 その質問はまずかったと思ったのか、マリアは咳払いした後、俺の方に視線を向ける。


「あら……? そちらの方は?」


 居心地が悪い俺の事を、マリアはティナに質問する。


「私の友達のメイさんです。学校がどんなものか見せてあげたくて」


 ティナの言葉にマリアは笑いかけてくる。

 不思議と、見ていると心が安らぐような……

 警戒心を削がれるような微笑みだ。

 まぁ、解く気はないが。


「新しい生徒さん? 私はマリア・レルティ。主に聖魔法の授業を担当する教師であると共に、この学校の責任者です」


 ……学校長じゃねぇか!!

 偉い人と親しげに話すティナがおかしい。

 何があったんだ……


「メイ モトシマ……見ての通り人間だ」


「まぁ! では貴方が本校の初の人間ですね!」


「……そうなのか」


 いくら魔人の国だからといって、学校まで魔人一色なのか。

 それはそれで居心地悪そうだな……

 しかも一番とか面倒くせぇ……


「メイさん、どうする? 授業行っちゃう? それとも図書館に……」


「図書館行くぞ図書館。授業より本、読んだ方がいい」


 それに教材もないしな。

 そして知らんヤツ入っていったら浮くし。


「うん、分かった……けど……」


 ティナは首を傾げて、小さな声で呟いた。


「図書館って……人間の方にもあるんだ……」



 主にティナが、職員に頭を下げた後、俺らは図書館へと向かった。

 そこでなら何か分かるだろう……

 と考えての事だった。


「つか、なんか入学しちまったみたいだが」


 金も払わず、何故入学出来たんだ?


「そうだね。今の所は平民層側だから、お金は基本、払わなくて良いんだよ」


「はーん……貴族層は金かかんのか」


「うん、金額膨大だけど……それでも習える内容が内容みたいだから、文句は言えないの」


 ……貴族層はなんかつええやつ覚える感じか。

 ずりぃ……

 俺も相性が合えばな……


「因みに金額って、入学するのに何万かかる?」


「確か、十万は下らなかったよ?」


「おっふ……」


 どうあがいても入れない……

 くそぅ!


 そんな事を話している内に、俺らは図書館へと着く。

 因みに一階の奥の方の廊下だった。

 ガララッと扉を開けると……


「うひゃぁ……でっけぇ……」


 まるで、映画やアニメでよく観る光景だったろうか。

 天井まで届きそうなほど、本棚がでかく、そのどれもにビッシリと、本が並んでいる。

 ……すげぇな。

 上の方の本とか、どう取るのか……

 ああ、脚立がわりの梯子が所々にあるのな。


「静かに……だよ。勉強してる人もいるから」


「……おう」


 小さな声にしようと心掛ける。

 まぁ、入ってきたからには守るさ。

 コツコツと、歩いていき、本を見やる……

 が、


「読めん」


 重要で、重大な問題にぶち当たる事になったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ