↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大迷宮の創造者  作者: POG
第4章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
50/54

天才美少女マッドサイエンティスト(自称)

 内のダンジョンには現在、マッドサイエンティスト(自称)がいる。


 彼女は錬金術師であり、日夜研究に勤しんでいる。

 たまに爆発が起きており、近隣住民——主にアマクニから報告が上がってきていた。



 で、アマクニの工房の横に建てられた研究所に来たわけだが


 入り口にどでかい穴が空いているんだが。


「この穴はいつできたんだ?」


 やつれた顔のアマクニに目を向ける。

 最近眠れてないらしい。


「その穴は…今朝ですかね」


「なるほど。今朝か」


 元々、研究所として作ったこの建物は実験なんかによる被害も考えて、それなりに頑丈に作ってはいるのだが


 被害を見る限り、足りないようだ。


 フィーアの一件が片付いたと思ったらまた別の問題がでたな。


 とりあえず、中に入って犯人に聞いてみよう。


「おーい!ミ————」


 ドガァァン!!!!


 俺が名前を呼ぼうとした瞬間、爆発音が響き奥の扉が吹っ飛ぶ。


 爆発により瓦礫がそこらじゅうに飛んでくる。


 向かってくる前になんとか土の壁を生成できたおかげで俺とアマクニは無事だが。


 今朝爆発が起きて、またか?

 この頻度の爆発で崩れない建物を見ると強度は十分なんじゃないかと思うが。


「またですね」


「確かに今日は二度目だが」


「いえ、三度目ですね。旦那が来る前に一回起きてるので」


 この建物ができてから大体一ヶ月。

 その間毎日こんなことが起きてたらそりゃ脆くもなる。


「たまに凍ってたり、建物が抉れてたりしますね」


 ハハハ

 と、アマクニが笑っている


 それは異常事態だろ。


 話していると煙の中から二つの人影が現れる。

 それは長身のガタイのいい人物だ。


「ケホ、ケホ」


 しかし、聞こえてきたのは少女の声。

 咳払いをしながら現れたのは、黒い短い髪に丸メガネをかけ白衣を着た少女と二体のゴーレムだった。

 少女はゴーレムに抱えられている。


「いやぁ、また爆発するとは…

 おや?おぉ!マイマスター!

 よく来てくれた。この天才美少女マッドサイエンティスト、ミラちゃんの研究所へ」


 そうゴーレムに抱えられた少女は俺を見つけ、降りてから高らかに宣言した。

 二体のゴーレムは拍手している。



「よう、ミラ。元気そうでなにより」


「あぁもちろん元気だともマイマスター。我は毎日研究に勤しんでいる」


「そうだな。それは見ればわかる」


 建物の現状を見れば一発だ。


「で、マスターは我になんの用かな?我は今から日課の日向ぼっこの予定なのだが。いやぁ本物の太陽なら焼け死ぬところだが、この吸血鬼の真祖たる我もダンジョン内なら安心して陽を浴びることができる」


「我」か。

 相変わらずの厨二っぷりだ。

 召喚した時は普通に「私」だったのに。

 それにミラは真祖じゃなくて普通の吸血鬼だ。

 高位の魔物な。


 俺がコイツの前で厨二発言をしたのが間違いだった。


「用ってほどの事でもないが、一体何をしてたんだ?」


 三度も起きた爆発の原因が知りたいのだが。


「その件か。案内しよう。助手くん一号(アルファ)、マイマスターの警護を頼む。助手くん二号(ベータ)は瓦礫を片付けてくれ」


 二体のゴーレムは指示通り行動した。

 このゴーレムも進化したなぁ。

 アヴァロンや俺が作った他のゴーレムを参考に作ったらしいが。


「警護って、何か危険なものでもあるのか?」


「何を言っているんだマイマスター。いつ何時敵が襲ってくるか分からないじゃないか。我の頭脳は常に狙われているんだ」


 誰にだよ。

 ここはダンジョンでも下層だ。ここまで来れる時点でこのゴーレム達に勝つ術はなさそうだが。


 まぁ、ゴーレムを作った理由が悪の組織に狙われてるとかいうふざけたものだしな。

 今更か。


「護衛、ありがとな」


「あぁ、礼には及ばないぞマスター。配下として当然さ」


 と、たわいもない話———主に悪の組織の詳細や助手くん一号、二号に隠された能力などを聞かされた。


 俺の知る限り、ミラはダンジョンを出たことがないので、狙ってる組織なんて居るはずないし

 助手くんの隠された能力は演算機が確認した結果特になかった。

 要するにそういう設定なのだ。


 実際、天才と言っても間違いない頭脳と美少女と言っても差し支えない容姿をしているが


 どこで変わってしまったのだろうか。

 目や手が疼くとか言っていないあたりがまだ救いか。


 と、そうこうしているうちに研究室へとたどり着いた。


「ようこそ我が秘密の研究室へ」


 一切隠されていないが。

 まぁ気にしないでおこう。


 扉が開くと中では

 大量の装置が置いてあり、側にあるホワイトボードには数式、化学式のようなものが書かれている。


 中でも目を引いたのは台に寝かされているもの。


 外見はミラより少し大きい少女だ。

 しかし、身体の関節のあたりが機械仕掛けとなっており人間でないことがわかる。


「マスターは身体が欲しいのだろう?だから、その一環として、人体に近しいゴーレムを作ってみたのだ」


 すげぇな。流石マッドサイエンティスト。

 天才を自称するだけはある。


 これはゴーレムってよりアンドロイドだな。


「まぁ、まだ試作段階だ。修正点も多い。マスターからもらった核を付けてみたが、何故だか動かない。

 中の回路は全て正しいはずなのだが」


 少女ゴーレムの胸の辺りに核が嵌め込まれている。


「魔力量が足りないとかじゃないか?」


「ふむ。我の魔力では足りないのか。ダンジョン内でも多い方だと自負していたが。それにそんな単純な問題でもないと思うが…」


「俺が込めよう」


 俺は少女ゴーレムに嵌め込まれた核に魔力を注いでいく。


 しかし、動き出す気配はない。


 まだ足りないのか?ならもっと


 魔力を注いでいくと核にピキッと亀裂が走る。


 まずい。

 慌てて供給を止めたが、間に合わず砕け散った。


 あちゃー。やっちまった


「すまん、ミラ」


 砕けた核により少女ゴーレムも傷付いている。


「何、気にすることはない。マスターが限界まで注いでもダメか。となると核自体に問題があるのか?アヴァロン殿に付けられた核ならばあるいは……

 マイマスター、あの核はもう一つないだろうか。次は量産型の核ではなく、炉心核《リアクター・コア》を取り付けたいのだが」


「炉心核《リアクター・コア》か?あれはないな。作るしかないが、どうせならアヴァロンと同じじゃなくて、炉心核《リアクター・コア》を改良してこのゴーレム専用の核を作ろう」


「おお!それはいい案だマスター。我とした事が既製品を使う事が前提になっていた。なければ自分で作ればいいじゃない」


「炉心核《リアクター・コア》を作るのにそれなりに時間がかかるし、俺も他にやる事がある。

 アマクニと一緒に作ってくれ。元々アイツと二人で作った核だし。あと男型のゴーレムも作っといてくれ」


「あぁ。承知した」


 よし、纏まったな。

 まさか、ミラがこんなゴーレムを作ってるとはな。

 俺が身体を手に入れる日も近そうだ。

 イケメンがいいな。


 と、少女ゴーレムに気を取られて忘れていたが今日の本題は爆発だ。


「ところでこのゴーレムの研究と爆発にはなんの関係があるんだ?」


「この研究に爆発は関係ない。あれは我が組織に攫われそうになった時に自爆するための爆弾だ。なかなか上手くいかなくて完成した瞬間に爆発したが」


 自爆って、そんな選択はしてほしくはないが


「自爆はロマンだからな。マスターも言っていた。美しく散るのだ」



 …言ったかなぁ?


 まぁ、妄言は放っておこう。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。