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「マリースは仲間なんだ。なぜ、助けなかった?」


「そんなこと言ったって私だって、助けようとしたのよ」


「マリースは戻れたから良かったものの、戻れなかったら、取り戻さねばならなかった」


「魔王の討伐に世界の運命がかかっているというのに、何を言っているのよ。魔王が生きたら、みんな死ぬのよ。何が何でも魔王を倒すの。それしか巾着マリースも、私たちも生き残る方法はないのよ」


「仲間まで裏切って、そんなことしたくない」


「馬鹿」


 アデルとルーは喧嘩して、アデルは怒って焚火のほうへ戻っていってしまった。


 アデルだって、国を救いたい一心なんだ。


「私のために・・・・そこまで言ってくれて、ありがとう」


 聖騎士で、国のためを思う勇者が、仲間と思ってくれて、私は嬉しかった。


「ごめん、俺も君を助けられなかった。だから、これからどう君を取り戻そうかと、話し合っていたところだった」


 ルーは私が消えた後、私を救いに行こうとしていたって分かって、私は泣きそうになった。


「ばか、ルーのばか。世界と私とどっちが大切なのよ」


「そんなことは、考えなかった。君が魔参謀に連れ去られてから、君を助けないといけないと思って」


「ばか、ルーのばか」


「ごめん」


 アデルに怒られて当然だ。世界の運命がかかっているのに、自分の感情に振り回されて。


 私も同じ。


 私は本当にルーが好きだと思った。


 私をこんな状況で助けようとしてくれたことが、本当にうれしかった。


「でも、君には、刻まれた運命がある。もし、世界が危機に陥った時、君が最良の力を発揮し、世界を救うとある。最後の、一列だよ。自らの体も燃やし、神から与えらえた禁忌の力、最大の力を放つ、と書かれてるんだ。だから、君が自ら犠牲になるのでないかと」


 ルーのその言葉を聞いて、私は、さらに我を忘れ、地上一の冷静さを欠いた人間になった。


「え?なんで、ルー、その一列のこと、知ってるの?」


「俺もエリーレッドも十宝種を使っていた。ぜんぶ、知るものは戦闘で壊れたけど、その彼らの文字列は、ぜんぶ十あって、最後の文は全部、似たようなものだったんだ。自ら体を燃やし、神から与えらえた禁忌の力、使役せんとすという、それは自らの必滅の文句なんだ」


「え?」


「魔王は俺の呪文でしか、王族に伝わる魔導書の対白魔法の術でしか倒せない。だから、無駄死にさせるわけにはいかないと思って」


「えええ、自らって、私自らってこと? 私、自爆の運命ってこと?」


「うん、そう」


 嘘っしょ。

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