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「みんな、下がれ。このあたり一帯、吹き飛ぶぞ。アデルに守ってもらい、しばし待機せよ」


 だめよ。エリーレッド公。


 あんたがいなくなったら、終わりよ。そりゃ、私は素人だけれど、見たら分かる。このメンバーでは。

 私らの戦力を足しても、あなたに敵わない。


 あなたがいなくなったら、私達どうしたらいいの?


「俺が助ける」


 勇者ルーが自分の体をエリーレッドに被せて、エリーレッドを守ろうとした。


「駄目よ、勇者ルー。エリーレッドがあなたを残すために犠牲になろうとしているのに、あなたが犠牲にならないで」


 聖女アデルはこの時ばかりは、冷然とした厳しさで応対した。


「でも、エリーレッドがいなければ、魔王城までもたない。もう俺らは終わりだ」


「落ち着いて。こんなところで、二人ともいなくなっては困るわ」


 目先のことで一瞬、先が見えなくなっていた勇者ルー。


「落ち着いて。なんとかするわ、私が」


 私が腰から必死で訴えたことで、はっと目を覚ました。


 私、あれ?何てこと、言ってしまったんだろう。


 でも、私、その時、どうしてか口をついて出てしまってたんだよね。


 いえ、分かっていたというか、自分の中にあるものに訴えられて、口をついて言葉が出てしまったのよ。


「あなたに最高の高位の防御の宝珠を与える」


 エリーレッドの体がかっと輝き、エリーレッド公が世界史上最大の魔法を放ったのと、私が防御に関する宝珠を体の中から放ったのは同時だった。


 私の白い球はエリーレッドの体を保護し、エリーレッドの焼却魔法で大爆発で吹き飛ぶ寸前だったエリーレッドも、ルーもアデルもガダックも守った。


 辺りの崖は粉々にくだけ、猛風圧が木々をなぎ倒し、魔物は一瞬で消えたけれど、エリーレッド公は残っていた。


 私たちの周りも大丈夫だった。


 私が、最大の防除の魔法アイテムが入った宝珠を取り出し、守ったからだ。


「う・・・・」


 けれど、魔物と魔参謀を焼く最大の魔法を使ったエリーレッドは、己の魔法によって、身体内に相当な深手を負ってしまった。


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