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戦いが終わって、私はぐったりした。
戦いは最終決戦中で、険しい山々に囲まれた森林地帯で、魔王の城を前にして、勇者、賢者の魔法使い、聖なる癒し手、召喚士が、魔物相手に戦っていた。
勇者は剣で、魔法使いが魔法で、召喚士が聖獣を呼び出して、それぞれ無数のヒドラ、ゴーレム、アンデッドたちをやっつけていた。
「この道はもう閉ざされた」
「では、別のルート、こちらはどうだ?」
「こちらも昨日、アンデッドたちが壁になって閉ざされた」
夜。ランプのわずかな明かりの元、勇者ルー、聖女アデル、召喚士ガダック、魔法使いエリーレッド公で、土地の地図を広げて、作戦会議をした。
作戦会議は難航していた。
まわりは魔物だらけで、魔王の城へ行く道がぜんぜんない。
進むどころか、後退して、ますます私らの潜伏する陣地がなくなってきている。
どうやって魔王の城へ近づいたらいいのか、どうやって魔物たちを突破して行ったらいいのか、毎夜、そのことばかり。
「私にも進路を見せて」
って頼んだけど、
「お前は巾着だから、焚火の前で休んでいろ」
て、またエリーエッド公に邪魔された。
「この戦いに意味はあるのか?」
日が暮れて、焚火を囲んで、いつもの休憩時間になって、若者の召喚士ガタックが、召喚杖を地面に投げ捨てて言った。
ここだって、聖女が防御壁を作ってくれるから、夜休めるだけ。
なかなか進まない攻略、難航する進路に、ガダックはしびれを切らしていた。
「もう何をしても変わらない。戦いも、俺らは後退している。魔王が王国を滅ぼしてしまった。もう俺らが戦って勝ったとしても、国は戻らない」
ガタックが泣き叫びそうで、悔し涙と悲しさを堪えていた。
「まだ私たちがいる」
「けど」
「我らが負けるわけにはいかない」
ガタックの肩を抑え、黒魔術師で崇高な魔法使いエリーレッドは言った。
「我らが最後の一人になっても戦い続けるのだ。我らの誰かでも残っていれば、それはイントーン人が残っているということ、まだ終わりじゃない」
魔王は国に呪いをかけ、人々は一瞬で大勢死んでいった。




