1話 出発!
おはこんばんにちは!ピチュをです!
修学旅行編始まりましたね!本編10話の後書きでは3話以上と言いましたが前言撤回します。たぶん今回を見ると察すると思います。
はいその通りです3話で終わるわけがありません。
なので本当に気長に見ていただければと思います!更新が遅れたらごめんなさい!
ではでは、修学旅行編1話をお読みください!
修学旅行1日目。この日は学校からバスで旅行先まで向かった。その前にいろいろ大変な出来事はあったが、楽しい出来事でもあった。
バスの中ではいかにも女子校と言うようなトークや、トランプなどで遊んでいたりと様々な過ごし方をしていた。俺は最初に最後列で寝ていたことから、行きのバスではその席で固定となった。隣には好がいた。
「あ、そうだ。好、応急処置に使ったハンカチどうした?」
「持ってるよ!少し血が滲んじゃった。ごめんね?」
「いや、それはそうだと思ってたからいいんだけど。持ってるならちょっと返して」
「うん」
俺は好からハンカチを返してもらう。俺はハンカチを濡らした時に使った水筒を取り出した。その水筒の水は全部使ったわけじゃない。半分は残しておいたのだ。その水筒のふたを開けハンカチを入れてからふたを閉めた。
「友ちゃん?何してるの?」
「応急的な洗濯だよ。さすがに血の滲んだままだと使えないからね。洗剤はないけどこれでも十分落ちるはずだから」
俺はその水筒を振った。バシャバシャと音を立てるがそんなの気にせずに振る。その光景をクラスのみんなが見る。音が聞こえ気になってみているのだろう。
「森さん、何してるの?水筒なんて振って」
「これは応急的な洗濯だよ。好の傷をハンカチで抑えたから血が滲んでてね、このままにしておくわけにはいかないから洗ってるんだ。洗剤はないけど、これでも使えるくらいまでは綺麗になるはず」
「へぇ!水筒でそんなこともできるんだ!」
「森さんって家事系統に関してすごい詳しいよね!習ってたの?」
「いや、料理と掃除は親から教えてもらった。こういう小技は独学だよ」
『すごーい!』
クラスのみんなが声を揃えて言った。俺からしてみれば当たり前なのだがすごい事なのだろうか?
「そういえば花崎さんも料理が得意だったよね?花崎さんも親に教えてもらったの?」
「え?いや、私は友ちゃんに...」
『え?!森さんに?!本当?!森さん!』
「う、うん。本当だけど...」
そんなに驚くことかと疑問に思っていた。料理くらいなら誰だって人並みにはできると思っている。それを伸ばしてあげればいいだけだ。簡単なことなのだが...。
「教えるなんてすごい!」
「私にも教えてー!」
「私も私もー!」
と、みんな料理が上手くなりたいらしくそんなことを言っていた。
「た、頼ってくれるのは嬉しいけど普通に家庭科の授業のほうがいいと思うよ?」
「えー。まぁ、森さんが言うなら家庭科の授業に期待するけど」
正直全員を教えるとなると重労働だ。教えるのは嫌いじゃないがさすがに全員は勘弁。と言うわけでこんな言い訳をして逃れた。
「みなさん静かにー!」
東条先生がマイクを使いそう呼びかけた。
「もうすぐで休憩を取ります。20分の休憩なのでそのうちにお花摘みなり飲み物を補充しておくように」
『はーい』
その後すぐにバスは停車し、休憩となった。ちなみに言うが、10台すべてが同じ場所に停車しているわけではない。他の利用客のことも考え、複数のルートで行き、最終的に同じホテルに着くようになっている。ここに止まっているのはCとDのバスだ。
「友ちゃん、水筒の水使っちゃったけど飲み物大丈夫?」
「うーん...買っておいたほうがいいかな?ペットボトルでお茶は持ってきてるんだけど」
「だったらまだ大丈夫だね!私トイレに行ってくる!」
「うん」
好はそういうとバスを降りた。それと入れ違いで東条先生が来た。
「森さん。気分はどう?」
「おかげさまでいい感じです」
俺は水筒を振る手を止め、そう答える。
「良かった。本当に驚いたんだからね?」
「ごめんなさい...でも遅れたくなかったし、あれしか思いつかなかったので」
「まぁ、結果的に間に合ってるからいいけど...。でもどうして連絡を入れなかったの?」
「連絡?」
「えぇ。連絡さえしてくれれば少しは遅らせられたのに」
「...あ。忘れてました」
「そんなことだろうと思った...」
そうか、連絡をすればあそこまで急がなくてもよかったのだ。そのことが頭から抜けていた。
「森さんって、天然ね」
「そうでしょうか?」
「そうよ。じゃなきゃいくら急いでいても連絡は忘れないわよ?」
「それは...はい...」
見事に言いくるめられた。まぁ、実際その通りだから否定する余地もないんだけど。
「それじゃあ、先生も飲み物買ってくるわね」
「あ、はい」
先生は軽く手を振りながらバスを降りて行った。周りにほかの生徒は何人かいるが、俺が最後列にいるもんで、一番近い人ですら4列近く離れている。俺は一人になったといっても過言じゃない。
「......」
俺は無言で再び水筒を振り始めた。
それから少しして好が戻って来て、いろいろ会話していると休憩も終わり、バスは動き出した。その頃には水筒からハンカチを出し、軽く絞ってから座席についている手すりのようなところにかけておいた。
ここからは不祥事がない限りノンストップで行くらしい。目的地がまだわからないからか、みんなワクワクしていて、眠っている人はいなかった。一人を除いて。
「すぅ...すぅ...」
「ん?友ちゃん?」
俺は寝ていた。まぁ、好を抱えて約30分休まず全力で走ったんだ。疲れてないほうがおかしい。だが、
「もう...まぁいいけどね」
俺の頭は好の膝...というより、太ももに乗っていた。疲れて座ったまま寝てしまい横に倒れた。その結果がこれだ。それを目にしたクラスメイトの一人が好に話しかける。
「あれ?森さんまた寝ちゃったの?」
「うん。私を抱えてずっと走ってたからね。疲れてるんだよ。寝かせてあげよ?」
「うん、それはいいんだけど...花崎さんの太ももで寝かせるの?」
「こ、これは...ゆ、友ちゃんが倒れてきただけだし、避けたときに目が覚めたらかわいそうだから...」
「ふーん...まぁいいけどね。森さんも幸せそうに寝てるし」
「そうなの?こっちからだと顔がうまく見えなくて」
「じゃあ撮ってあげる!後で送ってあげるから!」
「え、でも...」
「ツーショットならいいでしょ?」
「うーん...友ちゃんがいいっていうかな?」
「疲れているとはいえ寝ちゃったほうが悪い!そういうことで!」
にやにやしながらそう言った。好も負けじと押し返そうとしたが最後には断念し写真を撮ってもらった。俺の顔?俺はそうは思わないんだが、すごくきれいで幸せそうな顔だって言ってたぜ。ほぼ全員が。そして、この写真もクラスの全員が持っている。連絡が楽になるようにと、アプリを使いクラス全員が会話できるルームを作っていた。そこにポンっと上がっていたから全員保存したんだ。俺自身嫌な気分ではなかったが、やはり寝顔を撮られるのは恥ずかしい。と言いつつも俺も保存してあるんだがな。
そういう出来事もあったが特に不祥事が起こることもなく目的地に着いた。
「「お、おおきい...」」
現在時刻午前10時。バス10台がホテルの前に止まっている。外見から高級感が溢れている。そして何よりも大きい。何階まであるのか外からでは把握できない。予想してみるがおそらく15はある。まぁ、実際は14だったけど。
「クラスDはここに並んでねー!」
先生が大きく手を振りながら次々とバスを降りる生徒に呼びかける。並び順はどうでもいいらしく、最後に降りたのが俺と好のため、二人で並んだ。ちなみに並びは2列だ。
それから全クラスが並び終えると、校長がマイクを持っていろいろ話し始めた。校長の話が終ったら次はホテルの人の話。正直長かった。いくら3時間半休んだとはいえ疲労がすべて抜けるわけじゃない。立っているだけで足が悲鳴を上げそうだった。我慢してちゃんと立って聞いてたけどね。それから話が終ると各クラスごとに荷物を部屋に置きに行くことに。クラスDは6階だった。1階はロビーと従業員スペースや倉庫などなど、2階は食事処などなど。3階から13階までが客室で、各階に約100人止まれるらしい。そしてこのホテルには、めったに使わない別館があるらしい。そっちはVIP客などが主に使うという。聞くだけで鳥肌が立ちそうなほどすごいホテルだった。各部屋、ホテルでは普通ないような設備があった。普通キッチンなんてないだろ?ホテルに泊まりに来てるのに料理する人がいるのかと疑ったが、俺だと言われれば否定できないのがつらい。どうもキッチンを見ると料理したくて仕方なくなる。ちなみにこのホテルの1階。詳しく言えば1階の外だが、普通に食品売り場が隣接している。そこで食材調達して料理しろとのことだろう。そして、4人部屋なのかというほど広い。どれぐらいか?簡単に言うなら一般的な家庭のリビングよりも大きいんじゃないかな?
今日はホテルに荷物を置き、またバスで移動。目的地でいろいろした後に帰ってきてご飯やらなにやらして就寝という形だ。集合はアプリを使い連絡が来る。クラス全員が入っているルームに先生も入っている。そのルームから連絡が来る。
「あ、連絡来たよー」
『10時30分。1階ロビーに手荷物を持って集合。並び順は気にしません。クラスDの札があるので、そこに2列で並ぶように。』
今は10時10分。20分ほど時間ができた。俺は気になってキッチンを見る。調味料類はある程度完備されており、火事になりにくいようにIHコンロになっている。グリルはついていない。そして何よりも、
「綺麗だな...」
思わず口に出していた。近くに冷蔵庫もあったので中を見ていると、少しばかり材料があった。消費期限も過ぎてない。というよりも買ったばかりっぽい。バターやらなんやらがあったので取り出し、ちょっとしたものを作ろうとした。
「友ちゃん?何してるの?」
「ん?好か。ちょっと見てたら材料があって、作れそうなもの作ろうかなって」
「手伝っていい?」
「うん、お願い」
俺と好はそのままお菓子作りを始めた。ちなみに、同じ班のクラスメイトは2人ともくつろいでいた。




