クウヤの考え
「……ん?」
気が付けば寝付いていたらしい、床で寝付いていたせいか、やや肩がこっているように感じる。
さっさと白魔法で治療をかける。
おし。
肩こりも腰痛も治るのだから白魔法も便利なもんだ。
「ん?」
軽く周りを見渡した俺は……自分が花園にいることに気が付いた。
いや、花園というのは比喩であって、俺が今いるのはドルガー将軍の遺書を読んだ部屋にいる。
問題は、俺の近くで寝息を立てている二人の美女の存在だ。
フィナリア・ノーストンとシルディエ・グランガイス。
片や煌びやかな白銀の長髪を広げ、もう一人は燃えるような赤い長髪を束ねた状態で床に横になりながらあどけない寝顔をさらけ出している。
……思い出した。
昨日ドルガー将軍の手紙を読んだ俺たちは、そのまま一晩中泣きじゃくるシルディエと共に疲れ果てて寝付いてしまったのだった。
俺の場合はシルディエを抱きかかえていただけだったのだが、シルディエ本人は精根尽き果てるまで泣き続けていたので、未だに起きれないのも当然だろう。
…目元が赤く腫れあがっている。
そっと触れて白魔法をかけると、瞼の張れが引いて元の凛々しいシルディエの顔立ちに戻っていった。
「………」
のだが、赤く腫れあがった瞼が元に戻ったせいで元通りシルディエの整った顔立ちに戻り目が離せなくなった。
しかもシルディエは普段鉄仮面を被っているかのように鋭い目つきと険しい表情を張り付けているため、今の無防備な寝顔が非常に拙い。
「……」
あまり寝顔を眺めるのも悪いと視線を外すと、今度はフィナリアの寝顔が目に飛び込んできた。
昨日、フィナリアはシルディエのために防音用の『風響』を使い続けたのだ。
シルディエほどではないにせよ、その疲労具合は当然俺とは比べ物にならないだろう。
一応フィナリアの肩に手を当てて白魔法を発動させる。
「……よし」
そういって、俺は立ち上がる。
隣部屋にベッドが用意してあるので、二人をそこまで運んでしまおうと考えたのだ。
初めからそっちで寝ていれば話は早かったのだが、昨日のシルディエにはそんな事を提案できるような精神状態には無かったからな。
無言のままシルディエを抱え上げる。
疲れ果てたように脱力するシルディエの体は、予想していたよりも軽かった。
「……」
いわゆるお姫様抱っこという奴を始めてやったため、俺は耳まで真っ赤になりそうなままシルディエを運んだ。
ゆっくりとベッドに横たえた後、安らかな寝息を立てるシルディエの寝顔に後ろ髪惹かれながら、俺は今も床で眠るフィナリアの隣に立った。
ファーレンベルクでの長距離移動のときも幾度か目にしたこともあったが、寝ているフィナリアは文字通りの眠り姫である。
床に広がった銀色の長髪に触れてみたいという誘惑にかられながら、俺はフィナリアをシルディエ同様に抱きかかえた。
「んんぅ」
「!!!」
その時、予想外の事態が発生した。
抱きかかえたフィナリアが、体を折りたたむように丸くなったのだ。
そのせいでフィナリアの顔が俺の眼前まで来ている。
相も変わらずあどけない寝顔をしたままだが、それが逆に余計に……。
そこまで考えて目を閉じる。
フィナリアもシルディエも、この反乱の最中で俺なんかよりもよっぽど大変な役目を負っていたのだ。
そんな二人に対して俺ができるのは十分に労ってやることであり、劣情を向けることではないのは確かだろう。
落ち着けと自分に言い聞かせながら深呼吸をする。
そのままゆっくりと目を開ける。
大丈夫、今は俺の理性が勝っている。
では、負けない内に……運びきることにしよう。
「……ふぅ」
シルディエ同様にフィナリアをベッドまで運ぶだけの事なのにえらい疲れた。
全く、お姫様をお姫様抱っこするのはこんなに疲れるものなのか?
そんなことを考えている俺の目の前で、突如フィナリアが目を開けた。
「……」
えっと……言い訳言い訳。
そんなことを考える俺の目の前で、フィナリアはクスリと笑った。
「ありがとうございます。ここまで運んでもらって」
「……いつから起きてたんだよ?」
どのタイミングからかは知らないが、フィナリアは狸根入りをかましていたのだと気付いた俺はそんな問いを口にする。
それに対してフィナリアはペロリと舌を出して口を開いた。
「クウヤさんがシルディエ様を運んだあたりからですね」
……となるとさっき俺の腕の中で丸くなったのは故意と言うことになる。
以前アルザスがフィナリアの事を腕白と表現していたが、やはりかなり的を射た表現だったのだろう。
「全く、なんで狸根入りなんて……」
「すみません。ですが、たまにはクウヤさんに甘えたく思いまして」
ベッドに横になったまま、フィナリアはそんなことを口にした。
……フィナリアってこんなキャラだったっけ?
そんな疑問が浮かんだが、彼女も激務が続いていたために疲れがたまっているのだろうと考え直した。
「とりあえずしばらくはゆっくり休んでいてくれ」
「はい。そうさせていただきます」
フィナリアの返事に頷き俺は寝室を後にし、別室のソファーに腰を下ろした。
そして俺は自分の手を見下ろした。
「…軽かったな」
フィナリアは『浮遊』を使っているわけでもないのに重さなどまるで感じられないほどに軽かった。
シルディエも、戦場で合いまみえた時はこの上なく恐ろしい相手だったし、味方とすればこの上なく頼もしい存在感を放っていたにも関わらず、その体は簡単に折れそうなほどに華奢だった。
先ほど俺の手で運んだ時の二人は、激戦を共に潜り抜けてきた頼もしい武人などではなく、ただ疲れてあどけなく微睡に落ちる年相応の少女のそれだった。
戦場において誰もが見惚れるように華麗に舞う彼女たちは、その実一皮むけば同志や父の死に涙を流すごく普通の乙女たちなのだ。
一体、彼女たちはどれほど自分に厳しく生きてきたのだろうか?
フィナリアは生まれ育ったノーストンと王女という立場を追われ、リスタコメントスの辺境にて騎士となり、俺と一緒に世界最大の勢力を持つトルデリシア帝国に戦いを挑んだ。
シルディエはこれまで仕えていた帝国の裏切りにあい、俺達と共に偉大なる父ドルガーに引導を渡した。
どちらもまともな人生ではない。
そのどちらもが、歩めるべきはずだった道を帝国によって奪われているのだ。
こんな悲劇を、帝国はこれまで数限りなく生み出し続けてきたのだろう。
そう思うと、無性にやるせなさを感じてきた。
隷属魔法などという代物のせいでまかり通ってきたこれまでの帝国の統治は、バストラングを始めとする獣人たちを初めとして、様々な悲劇を生み出し続けてきた。
彼らが自らの利権の独占を考えなければ、リスタコメントスも、ノーストンも、トルデリシア帝国民でさえも、皆が平穏に暮らすことが出来たのかもしれないというのに。
ましてフォルシアンのようにやせた土地に無理やり他種族を閉じ込めるような真似をしなくてもいいはずだったのに。
ダン!
気が付けば俺は拳を目の前のテーブルを叩き付けていた。
すでに起きてしまった仕方ないこととはいえ、皇帝が僅かばかりでも民に気をかけていればここまでひどいことにはならなかったはずだ。
リスタコメントスの獣人たちやフィナリアのような悲劇が生まれることも、フォルシアンのように貧しい土地に追いやられるような人々もなかったはずなのだ。
なのに、帝国貴族どもはずっと人々の幸福を摘み取り続けたのだ。
ただ自分たちが必要以上に肥え太るためだけに。
トントン。
そうして俺がぶつけようのない憤りを覚えていた時、突然部屋の扉がノックされた。
「…どうぞ」
その音に頭を冷やし、俺はそう声を出した。
すると扉が開かれ、ジェクト将軍が中へと入って来た。
「失礼します」
「…将軍」
「書置きを置いていこうと思って立ち寄ったのですが、何やら物音がしましたので」
そんなことを言いながら、ジェクト将軍は俺の向かいの椅子に腰を掛けた。
「フィナリア様とシルディエ殿はお疲れのようですね」
「ええ。ここ最近激戦が続いていましたから疲れもたまっているでしょうね」
俺がそう言うと、ジェクト将軍は頷いた。
「クウヤ殿は、大丈夫なのですか?」
「はい。俺は別に」
昨晩、シルディエは精根尽き果てるまで泣きじゃくり、フィナリアはそんなシルディエのために魔法を使い続けたのだ。
ただシルディエを抱き留めていただけの俺の疲れなど大したものではない。
「左様でしたか。それで、何か苛立っていたように見えますが、何かありましたか?」
「……」
ジェクト将軍にそう問いかけられ、俺は無言でうなずいた。
「何かに憤っているように見えますが、よろしければ話してみていただけませんか?」
再度の問いに、気が付けば俺は口を開いていた。
帝国の支配はこれまでに数えきれない数の人々を不幸にしてきた。
フィナリアはその運命を大きく変えられ、シルディエとバストラングは愛する家族たちを失った。
これらは俺が知っているだけの話で、帝国の支配によって流された血と涙は俺の想像を遥かに超えるのだろう。
そんな支配が長い年月まかり通ってきていたという事実に、忸怩たる思いが生まれていたということを、俺は将軍に吐露していた。
「帝国のふざけた支配が、この世界にどれだけの悲劇を生み出してきたのかは、俺には分かりません。
だから、実際に勝ったのに、なんかすっきりしなくて」
なぜ言われるままにジェクト将軍にそんなことを話したのかは、俺にもわからない。
誰かに話したいと思っていたのか、それともジェクト将軍であれば話しても大丈夫だろうと思ったのかは俺にもわからなかった。
「クウヤ殿が憤っていたのは、そのことでしたか」
俺が一通り話したいことを話したのち、ジェクト将軍は椅子に背を持たれかけながらそんなことを呟いた。
「……もうどうしようもないことなんですがね」
「その通りですね」
俺の言葉に、ジェクト将軍はそう言った。
「帝国の専横は、いつから始まったのかもわからぬ遥か昔から続いてきたこの世界を蝕む膿です。
クウヤ殿が思ってきたことは、人間界に住む誰もが生まれた時から抱き続けてきた事。
今更と言えば今更の話です」
「……」
ジェクト将軍の言葉に、俺はただ沈黙するしかなかった。
もうすでに終わったこと。
すべてが今更なのだ。
「ですが」
そんなことを考える俺に、ジェクト将軍が口を開く。
「クウヤ殿がそんなことを考えていらっしゃるのが少々意外でした」
「……どういうことですか?」
「言葉通りの意味です。
クウヤ殿は女神に送り込まれた私達とは異なる世界の住人と聞きました。
そのようなあなたが、私達と同じ見解を抱いていることを少々意外に思っただけの話です」
「……」
突如、さも当然のように俺が異世界人であることを口にするジェクト将軍に、俺は唖然としていた。
「えっと……」
「私はアルザス国王の腹心であり、アルザス様は私の主君です。
アルザス様と私の間に隠し事はありえません」
困惑する俺に、ジェクト将軍はさも当然のようにそんなことを口にした。
……俺が異世界人であるということは反乱においてはあまり重要な内容ではないが、世界の行く末に関してみればそれなりに重要なことではある。
加えて相当に荒唐無稽なので下手な人には話せない。
アルザス国王が話したということは、ジェクト将軍は相当に信頼できる人物なのだろう。
そして俺もそのことに対して異論はない。
短い付き合いだが、ジェクト将軍は知勇仁を兼ね備えた大人物なのは疑いようもない。
正直、味方であることがこの上なく頼もしい人物だ。
……なるほどアルザス国王が秘密を話すはずだ。
「でも、俺がそんなことを思うことがそんなに不思議な事ですか?」
「異なる世界で生まれ育たれたクウヤ殿の価値観が、私達と同じであるとは限りません。
それに、フィナリア様と違って私はあまりクウヤ殿と言葉を交わしたことがありませんでしたので」
「……」
「フィナリア様が信を置くわけですね。
こうして話してみて、クウヤ殿の人となりが初めて分かりました。
あなたは、真にこの世界の行く末を案じるだけの懐の深さがある。
だからこそ、アルザス様も私とフィナリア様にしか語ったことの無い魔族との共存を語られたのでしょう」
そう言って、ジェクト将軍は背もたれに預けていた背を伸ばした。
「クウヤ殿。魔族と戦われたあなたから見て、魔族との共存は可能だと思われますか?」
突如そんなことを口にしたジェクト将軍に、俺はしばし黙考したのちに答えた。
「可能性はなくはないと思います」
「と言いますと?」
そう問い返すジェクト将軍に、俺はトリストスとヴィラルドの戦いを口にした。
「魔王を名乗るヴィラルドという魔族とトリストスが、死闘の末に友としての契りを交わしていました。
魔族だからと言って話が通じない相手ばかりではないと思います」
「……なるほど。それは、現在においてはこの上ない朗報ですね」
そう言ってジェクト将軍は立ち上がった。
「クウヤ殿。帝国の支配はすでに終わりました。
我々が信に憂うべきは、これまでに流された涙ではなく、これから流される血です。
今、我々はこれから流れるであろう魔族と人族の血をいかに少なくするかに焦点を絞るべきでしょう」
「……そうですね。その通りです」
終わった過去を嘆くより、未来を見据えてあがくこと。
俺がするべきはそっちの方だ。
隣部屋で寝ているフィナリアとシルディエも、悲しみと苦しみを乗り越えて未来を求めて歩み続けてきたし、これからもそうするだろう。
「過去とは振り返り学ぶもの。
決して嘆き歩みを止めるためにあるものではありません」
「はい。分かりました」
ジェクト将軍の言葉に、俺は頷いた。
フィナリアはジェクト将軍からいろいろなことを教わっていたらしいが、なるほど将軍の言葉はとても心にしみる。
フィナリアが師匠と呼ぶはずだ。
「クウヤ殿。フィナリア様とシルディエ殿に言伝をお願いできますか?」
そんなことを考える俺に、ジェクト将軍がそんなことを口にした。
「は、はい。なんでしょう」
「シェルビエントに向かう用意が整いましたと。
書置きを残すつもりでした、クウヤ殿に直接お伝えいただいた方がいいかと思いましたので」
「分かりました」
俺が頷くと、ジェクト将軍も頷き踵を返した。
「では、これで失礼いたします」
そう言うと、ジェクト将軍はそのまま部屋を後にした。
シェルビエントに向かう用意が整ったということは、ようやく俺たちは本格的に魔族を迎え撃つ用意を整えるということになるのだ。
「……」
静かに立ち上がり、俺は窓の外を眺めた。
この先、どう動くのが最善なのかと考えを巡らせながら。
「はい。人間界での騒乱は収まりました」
要塞都市ヴァルシアの一角にて手のひらに光の玉を浮かべた少女イルアムは、そんなことを口にしていた。
「はい。我々を魔界に閉じ込めていた勢力は消滅しました」
『そうか。で、新たな勢力はお前の眼から見てどうだ?』
「恐るべき手練れが数名。
少なくとも、以前の勢力とは比べ物にならぬほどに手強くなっていると思われます」
イルアムは報告ついでに、懸念を口にする。
「よろしかったのですかイファール様?
内乱の最中であれば人間界の制圧は容易でしたでしょうに」
『こちらも魔界の統一に時間がかかった。
それに、もし内乱の最中に人間界を制圧してしまえば、その手練れどもを野に放ってしまうこととなる。
そうなれば、たとえ人間界を制圧したとしても我々の支配は困難を極めるだろう』
「では、人間界の最大戦力と正面からぶつかると?」
『その通りだ。その一戦ですべてを終わらせる』
「…左様ですか」
その一言に、イルアムは通信相手の圧倒的ともいえる自信を感じ取った。
『時間がかかったが、魔界の統一はもうじき終わる。
今日からおよそひと月後、私達は人間界に攻め込む。
お前は巻き込まれぬよう、安全な場所で待機していろ』
「…イファール様」
命令を下す通信の相手に対し、イルアムは一言口を挟む。
「人間界は、文字通り生まれ変わったとみるべきです。
テオローグ卿を梃子摺らせ、ヴィラルド卿を倒した怪物たちもいます。
全面衝突は危険だと思われますが…」
『イルアム』
心配事を口にするイルアムに対し、通信相手であるイファールは一言告げた。
『人間界は生まれ変わったのではない。
恐らく、今お前が見ているのが正しい意味での人族なのだ』
「……」
『これまでのお前の報告を聞く限り、これまで人間界を支配してきたのは、人族とはよべぬ下衆だ。
そんな輩を始末して人間界を奪っても、本物の人族が助長するだけだ』
「そこまでお考えとは、いらぬ心配をいたしました」
『よい。お前たちの指摘が、私の死角を埋めてくれる』
そう言うと、イファールは再度イルアムに忠告を口にした。
『私も含め、ひと月後の戦いでは人族と魔族の総力が砦の地に集結することになるだろう。
その時、その地にはかつてないほどの激戦が繰り広げられるだろう。
良いな。決してかの地には近づくな』
「承知いたしました。魔王、イファール様」
そう言って、イルアムはその手のひらに浮かべていた光の玉を消し去った。
「……」
通信を終えたイルアムは、主に本当に伝えたいことを伝えられなかったことにわずかながら忸怩たる思いを浮かべた。
人間界が変わったということは、彼女の真の主である魔王イファールも認識していた。
ゆえに、魔王イファールが油断しているとは考えられない。
やるとなれば何の油断も容赦もしない。
それがイルアムの知る魔王イファールだからである。
「……」
そんな自らの主を思い出しながら、しかしイルアムの心は揺れていた。
魔王イファールは、魔族の繁栄を心の底から望んでいる。
その至上目的のためであれば、命を賭してどのような敵とも戦う人物。
だからこそ自分を始めとする数多の魔族たちがイファールを魔王と認め、その身命を捧げると誓っているのだ。
だというのに、そんな憧れの人物と人間界に革命を起こした者達の存在がなぜか被るのだ。
理想の未来のために全霊を賭して戦い続ける。
そのあり方が、魔王イファールととてもよく似ているのだ。
「……戦うしか、無いのでしょうか?」
イルアムは人間界の歴史についても分かる限りは調べ上げている。
その歴史を手繰れば、自分たち魔族を魔界に閉じ込め続けたのは、これまでの権力と言うものを握ってきた帝国貴族と呼ばれる者達の意志だった。
そんな帝国貴族を滅ぼした者達ならば、あるいは魔族と共存することも可能なのではないのだろうかという思考が、イルアムの頭から離れなかったのだ。
魔族の繁栄のために全身全霊を賭す魔王イファール。
そのイファール同様、人間界に住む者達のために全身全霊を賭す者達。
イルアムには、そんな両者がぶつかり合うということがどうしても納得できなかった。
「……申し訳ありませんイファール様。命令に背きます」
そう呟き、イルアムは真っ直ぐ東へ向かった。
この先に間違いなく最大の激戦地のなるであろうシェルビエントに向かって。
本日もお付き合いいただきありがとうございました。
フィナリアにこんな一面があったとは……ノーストンの時といい
時折キャラが私の手を離れます。
まあ、そんなものなんでしょうね。
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