お家購入?
今回は若干短めです。
「ん?⋯⋯ん!?」
渡された資料に記載されていたのは冒険者協会支部の建物だった。
あっ、でもここは既に空き家になっているのか。
「誰も来なくなったので建物だけ残して営業を中止したんです。
時折清掃していましたので、直ぐに使えますよ」
「本部長、清掃って誰がしてました?」
「わたくしが個人でしていたよ」
「やっぱりですか」
ノートさんの返答に、受付嬢はため息をついている。
それはさておき、この物件は良い。
酒場の運営もしていたから、広めの厨房とリビングとして使えるスペース。
二階建てで、二階には職員の事務用に使われていた部屋が何部屋か。
おまけに広めの庭もついている。
そして何故かお風呂もある。なんで?
まあ、お値段は高めだが、土地代込みでも天下のイータ様なら払える。
「どうでしょうか」
「僕はここが良いですね」
「双葉がそれでいいならここにするのじゃ」
「ありがとうございます。早速手続きを」
俺達はその日の内に手続きを済ませ、家に向かった。
♢
「片付け終了」
家に着いてからは部屋の片付け等をしていた。
流石に元のままだと住むのには不向きだったから。
気づけば夕方だ。
「双葉、ご飯!」
「食材がないから買ってくる。ちょっと待っててくれ」
「分かったのじゃ」
俺は急いで食材を購入し、朝に服を購入した服屋に向かう。
そこでイータが物欲しそうに眺めていた髪飾りを購入した。
代金は俺の全財産使ってギリギリだったが、それぐらいの出費は別に構わない。
「ただいま。⋯⋯くつろいでるな」
「早く、私に、ご飯をぉ」
ただぶっ倒れてるだけだった。
俺は厨房に向かって料理を始める。
ここは魔法道具を使用しないタイプの厨房だったので助かった。
魔法道具を使うのが苦手な人もいるからそのための設計かな。
「できたぞ、イータ」
「いい匂い」
「購入祝いにちょっと豪華な大皿料理だ」
ただ、本気で作っちゃうと殺しかねないから半分程度に抑えている。
「あっ、そうだイータ。食べる前に」
「?」
俺はイータの髪に髪飾りをつけてやった。
「似合ってるぞ」
「ふぇあ」
顔が赤くなっている。
大丈夫だろうか。
「こ、これ高かったでしょ」
「それぐらい大した出費じゃないよ」
普段からのお礼と家の購入祝いだ。
「そんなことより、冷める前に食べるぞ」
「あう」
それからのイータは終始顔を赤くしていた。
熱でもあるのかとでこに手を置いてみたが少し熱い程度で、熱はなさそうだ。
ただ、更に熱くなったので早めに寝かせた。
風邪とか引いてないと良いんだけど。
マナちゃんが受け取った髪飾り、かなりの高級品です。
とはいえ、マナちゃんなら余裕で買えちゃいます。
普通に金持ちです。




