大会?
いっけなーい!遅刻遅刻!
マジですみません。完全に投稿するのを忘れてました。
お詫びと言ってはなんですが、いつもより多めです。
翌朝、朝食前に日課の筋トレをしていると玄関の方で音がした。
そちらに行ってみるとポストに手紙が入っている。
「うん?冒険者協会から?」
内容を読み進めていくと、それが招待状だと分かった。
一体何の招待状かというと、『冒険者大会』のものだった。
冒険者大会というのは協会が主催をしている催しだ。
冒険者達を集めて一番を決める。
大会内容は当日に分かる。
「面白そうだし、行ってみるか」
「む?どうしたのじゃ?⋯⋯って!?なんで上裸なのじゃ!?服着て服!?」
「ああ、筋トレしてたから。それはそうと冒険者大会に行かないか?」
「残念ながらSランクは参加できん。戦力差がありすぎるからの」
「そうなのか」
それは少し残念だ。
「それはそうと服を着るのじゃ!」
「あっ、ごめん」
俺は服を着てから朝食を作り、イータと二人で食べた。
♢
それから数日後の冒険者大会当日。俺は会場であるバカでかいスタジアムに赴いた。
イータは家で留守番をするらしい。
曰く、『大会は人が多すぎて無理』だそうだ。
それなら仕方がない。
「おっ!双葉じゃねえか」
「モースト!お前も参加するのか」
「いや、俺は会場の警備だな。時折危ないこと企ててる奴がいるんだよ」
「それなら南方向の出入り口に変な魔力があるぞ」
「あ?なんで分かんだ?」
「技術だ」
「まあ分かった、そこは重点的に調べる」
俺達は二言三言喋ってから別れた。
それから程なくして大会の説明が始まった。
今回はバトルロイヤル。
数多くの冒険者が入り乱れ、最後に生き残った冒険者が優勝となる。
脱落の基準は戦闘不能状態であることだ。
大会中に怪我をしたり、死亡しても全て元通りにしてくれるらしい。
どうやって?とかは聞いちゃダメだ。
だが、こんな遮蔽物も何もないスタジアムでバトルロイヤルをするのか?
そう思っていると会場が揺れ動き始めた。
『本会場はスタジアムだがスタジアムじゃない!今からここは島だ!』
説明をしていた人がそう言うと、辺りの景色は一変した。
俺が立っているのは石造りのスタジアムではなく土の上。
周囲を見渡すと木々が生い茂っている。
何かの魔法だろうか。
『それじゃあ、スタートだ!』
大きな花火が打ち上がり、大会が始まった。
♢モースト・アルト♢
双葉の言葉を聞いて南出入口に向かった。
何があるか分からないので何人かの部下も引き連れている。
「おっと、何だこりゃ?」
そこには小さな箱が一つ置いてあった。
周囲には誰もいない。
落とし物、というわけではないだろう。
俺でも分かる。
この箱には濃密な負の魔力が込められている。
「お前ら、触れるなよ」
こういう類は触れるとろくでもない事になる。
近くにいるだけでもヤベえ代物だが、放置もできねえ。
専門家を呼ぶしかないか。
「二人一組で別れろ。そのうち一組はカルトを呼んでこい」
俺は部下達に指示を出し、いつ何が起きても良いように箱を見張る。
♢如月双葉♢
《魔力探査》でできる限り接敵を減らし、今は木の上にいる。
あちこちで爆発音や金属音がする。
「ん?⋯⋯まただ。さっきから変な魔力が出たり消えたりしてる」
南出入口の方は人が集まっているのでモースト達がいるのだろう。
そしてそれと同種の魔力があちこちから現れては消えてを繰り返している。
それぞれの場所を記憶しているが、関連性がよくわからない。
繋げてみても、回してみても、何も見えてこない。
何が目的なんだ?
あるいは目的すら無いのか?
「とった!!」
背後から剣を振り下ろしてきた冒険者に対して裏拳を入れて吹き飛ばす。
多分肋骨は折れた。
「そろそろ移動するか」
俺は木々を乗り継いで移動する。
地上を走ると足跡が残るからだ。
まあ、木に乗ってても多少の痕跡は残るんだけど。
しばらくすると海が見えてきた。
凄いな。本当に島だ。
「今度イータと海に行ってみようかな」
今は肌寒い季節なのでいけないが。
そんなことを考えながら海を眺めていると〝気配〟がした。
そちらを見ると人がいる。
「魔力じゃなくて気配。魔力を消してるのか」
たまにいるんだよなあ、魔力を消してる奴。
ちなみにイータは滅茶苦茶上手い。
アイツの場合は魔力どころか気配も消せる。
俺は大抵の気配になら気づけるのだが、イータだけは目の前にいても分からない。
多分ジジイでも気づけない。
ちなみに魔力を消すこの技術は俺も習得済み。
《魔力消失》と言う。正確には魔力を消すのではなく”漏れ出る”魔力を消している。
なので今の俺は魔力と気配の両方を消している状態だ。
今の俺を見つけるには目視以外にない。
つまり先程吹き飛ばした冒険者は結構凄い。
「うん!ここなら誰もいない!」
俺が色々考えていると気配の主⋯⋯オッドアイの少女が弁当箱を取り出した。
右目が蜂蜜色で、左目がシーブルーだ。
てか、ここで食う気なのか。
そういえば、イータにご飯の作り置きしてなかった。
まあ大丈夫か。アイツも一人で暮らしてたんだから料理くらいできるだろ。
「今日は大好きな『ヘッドサーモン』を入れてきたんだー!」
あの頭のデカい鮭か。
あれは栄養価が高いからオススメだな。この世界にしかないけど。
俺が少女を眺めていると、そこに近づく冒険者を発見した。
ソイツは矢をつがえて少女を狙っている。
「女の子が食事してるんだから狙うなよ」
「え?」
俺はその冒険者に飛び降り、気絶させた。
こういう輩がまだまだそこら中にいる。
少女が食事を終えるまで狩っていよう。
双葉くんは紳士ですね!
⋯⋯ですよね?




