鬼 対話 鼬鼠 壱
こんばんは。おはようございます。こんにちは。
あと二話続くかもです。お付き合いください。
さてさて、学校に住む『かまいたち』に好かれ、少々困る自分に«助け舟»を出そうとするモノが現れた。助けてくれるのは有難いが、そいつは以前にあったことのある『鬼』である。
そう、『鬼』。
今度は、その鬼の話しをしましょう。
鬼に、皆さんはどのような姿を想像を持っていすか? やはり、『角、牙、赤、青、ふんどし、棍棒、ごつい』ですかね。
まぁ、だいたいは想像通りだが、この神社の鬼は少しおかしいのだ。
と話しをしても分かりませんよね。
ただ今、例に挙げた赤鬼、青鬼、あと棍棒はなく、ふんどしはしているかもだが、腰布をがっちり巻いている。
今度も、案の定のごとく犬の散歩途中に鬼に出くわし文句を言う。
「なんでおまえ達は、人がくつろいでるときに姿を見せるか」
傍らでは、相も変わらず犬が吼え叫ぶ。
「ううん? 波長ではないかな。怖い思いするよりは良いだろう?」
「オワッ!!!」
小言をつぶやくと返事が返ってきた。
まさか話しかけられると思いもしていなかったので驚き、すっとんきょうな声を出すと、相手も驚いている。
「なんだ、話し相手をしてはくれないのか」
「そのつもりはないなぁ」
神社に生える杉の木は大きく、空を見上げると立派な枝ぶりが空を隠し、ところところに空がのぞけるだけだった。
「おまえは、気がつくといつも犬の散歩をしているが、遊ばないのか」
「家で遊びますよ。鬼さん、皆が皆、外で遊ばないです。周りを見てください」
質問する鬼にしれっと言葉を返すと静かな空気が漂いしんみりとなる。
今は、外で遊ぶというよりは家の中、もしくは外でも【ゲーム】の時代だがハイテクではない【モノノケ】にはわからない上に説明したところで不思議がるだけだろう。
「ふむ。確かに、以前は鬼ごっこ、かくれんぼ、亀の子、田んぼ【亀の子、田んぼは地域によるが、昔にはやった地面に線を引く枠内の鬼ごっこ。ルールも異なります】で盛り上がってたがなぁ」
「いつの話ですか」
「いつ・・・・・・・・・か」
風が吹き抜け、木の枝が大きく揺れるとザワザワと音が響き渡る。
「そうか」
「そうです」
大きな牙を口からだし、肌が茶色く毛深い鬼は、アゴを撫で考えている。
木々が揺らぎ、少し肌寒くなって来たので、地面に下ろしていた腰を持ち上げた。
「うう、寒い。お宮さんは冷える」
肩と尻をさすり、リードを片手にうろついていた犬を呼び戻し帰ろうとするといきなり鬼が提案する。
「かくれんぼをしよう」
「はぁ、やだ、おまえとそんなことをすると神隠しの畏れが。リスクが大きい」
「ガハハ。そうか、ときにお前は雑多に好かれるのか」
「分からないが、おまえと口を聞いてるだけでも、もう好かれているだろう」
「ガハ、確かに。何かあれば助けてやらんこともない」
「・・・見返りは?」
「考えてない」
「ほんとかなぁ。こわいから帰る」
「ガハハ」
気がつくと口調がザックバランなことに気がついた。
(緊張? 違うかな。まっいいか)
何ごともなく、家に帰ると夕飯の用意が出来ており席に着きをご飯をいただく。
「今日はカレーだ。やった」
家族でよばれる晩ごはんは美味しく、特に好物は手を止まることをしらず三杯はいただいた。
(あっ、そう言えば前に近所のおじさんが)
»»»»»»»»»»
家で昼ごはんの最中、よそわれたご飯を食べようとすると出された白ご飯は消えていた。「おい、飯」「あれ、おかわりですか」
よそわれ渡されるがご飯はない。そして、その競技は釜のご飯が尽きるまで繰り返し「食べた」「食べてない」で夫婦げんかをしたとか
»»»»»»»»»»»»
(プフフフ、消えたご飯はどこえやら)
本当か嘘かは分からないが、この町にはキツネ、タヌキに化かされた話しが尽きず、機会があればまた今度にでも・・・・
翌朝自転車で通学している自分は学校の自転車置き場に着き自転車を置いていた。
気がつくとフーちゃんが横に自転車を止めている。
「おはよう。今日は暑いね」
「そうだね。もうそろそろ衣替えかぁ。夏が近いから特にかも」
話しをしながら自転車置き場から離れようとすると、一陣の風が舞い脚の皮膚が切れる。
「あっ、いたっ」
「大丈夫? 少し切れているけど」
「葉っぱでも擦れたかな、少しかゆい程度だから大丈夫」
鞄を持ち歩き始めると反対側の置いてある自転車が半分倒れていく。
「あれ、置き方が悪かったのかな」
「さぁ、まま・ま・でも反対側だから放置。早く教室に行こう」
自転車を気にするフーちゃんの背中を押し、通路を歩き教室へと向かう際、黒い影がササッと動く。影は物影に隠れると何かが光る。
(おいおい、その光るものは目かそれとも? うーん、まさか)
教室に入り、いつもの窓際の席に座るとふと外が気になりなぜか覗いた。
瞳を置いた場所には紅葉の木が植わっているのだがそこにチラついている影が一つ。
(細長く胴体が長く足短くて・・・・・尻尾なが!)
もう一度確認するとやはりチラついている。しかも前足が一つだけ長いツメがあるように見える。
(ううん。なぜかチラチラと視線を感じる。人間ならよかった。モテる方向が違う)
どうしようか悩むも手立てがなく、確実にお祓いができる訳でもなく、ただ【見】が特化してるだけだというのに【モノノケ】に好かれてしまった。
(ふむむ、どうしようか)
次の時間が全国集会で、掃除の時間だったので、体操着に着替え指定された持ち場の掃除場所へと向かった。
「タッちゃん一人でもこの場所大丈夫?」
「うん、だんない、掃くだけ出し、ゴミ袋は置いってってくれるでしょ」
「うん、置いとく。焼却炉に集合ね」
「あいよ。了解」
体育館と倉庫の間の細長い庭に置いていかれたが、奥に木が植わりその周りを花が囲む、ちょっとした緑がある部分を少し手入れするだけの場所。
(一人で大丈夫。すぐ終わる。終わったら次は写生画の時間だから着替えなくていいし~、今日は楽ちんの授業ですな)
箒を手に持ち、掃き始めると小さい風の渦が舞う。
「?」
《シュルルル~》
建物の間だか有り得ることだと無視をし、掃いているとまた渦が起きる。
「?」
《シュルルル~ パク》
(パク、てなんだろう)
考えているとふくらはぎが痛痒く、見てみるとロングパンツのふくらはぎ部分が少し切れている。
(いっ? 切れてる)
風が舞うとその風は体育館の軒下に入って行き覗くとチラッと光って消えた。
(なんだよ。それは・・・)
また消えてしまい【カマいたち】の思惑通り第二ラウンドの始まりであった。
お疲れ様です。ありがとうございます。




