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SETUNA -そのバグ修正致します-  作者: 刹那すくろん
二期「スムージー編」
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16/20

第十六話「派手ならいいってもんじゃない」

現代からそう遠くない未来、日本は様々な改革を経て混沌の時代となっていた。 子供は親を失い、孤児となり1人で暮らす。そんな荒れた都会の郊外で、暮らすある1人の少年にまた新たな… めっちゃ喋る愉快な脅威がやってくる…!?

さて、ついにバグを本格的に使った劇の本番当日。

観客席には今までの倍の観客がいた。

ぱんだ「はぁ…せっかくこんなにお客さんいるのに私はほぼ背景…。」

スムージー「だな」

ぱんだ「だなって…」

すくろん「…」

すくろんはどこかすっきりしていなようであったが、それでも本番前なのである程度覚悟を決めていた。

スムージー「…なぁてらのこ。」

スムージーが話しかけるとてらのこは即座に振り返る。

てらのこ「なんだい?緊張し始めちゃった?」

スムージー「いや、…俺これが終わったらもう劇やめるわ。」

てらのこ「え!?」その言葉を聞き、てらのこやすくろん達も目を丸くする。

てらのこ「い、いや、なんで…?」

スムージー「本職の方でやらないことがあるのと…この劇は俺好みじゃない。」

てらのこ「…そうか…」

その後、沈黙が少しの間控え室の中に訪れる。が、すくろんはふとてらのこの方へ一歩足を踏み出す。

すくろん「…あの。」

てらのこ「ん?」

スムージーが話したことで、すくろんも流されてらのこに話しかける。

すくろん「俺も…今回の劇、あんま好きじゃないです。」

てらのこ「え…?」

すくろん「てらのこさんらしくないっていうか…」

てらのこ「…」

てらのこの表情が曇って行く。

すくろん「バグに演出を頼りすぎっていうか…」

てらのこ「そう…」

すくろん「これじゃあ、まだビラ配りの方が…」

てらのこ「そうかよ!!!」

てらのこはすくろんの声を遮り、大声を上げた。その声には失望、また怒りが含まれているように感じた。

てらのこ「じゃあいいさ!2人とも!もういいよ!やりたくなきゃ帰ればいい!」

すくろん「っ…」

スムージー「はぁ…こうなると思った…。」

てらのこは出入り口の方を指差す。

てらのこ「ほら、帰っていいぞ。今回は中止だ!もうどうでもいい!」

スムージーは少しムカついたかのような表情を浮かべると、すくろんの手を掴んだ。

すくろん「え?あ、どこへ…?」

スムージー「出るぞ。かまってられっか。やっぱ劇はクソだ。」

すくろん「ちょっ…。」

スムージーはすくろんを引っ張っていくと控え室へと戻っていった…。

てらのこ「…」

ぱんだ「…お客さんに中止って言います?」

てらのこ「…あぁ。」

パンダは少し悲しそうな表情を浮かべながらもステージへと向かっていった。

パンダ「今回の劇は中止でーす!申し訳ございませーん!」

そうすると、一気に観客席から不満の声が溢れ出す。

観客「えぇ〜!も〜う!なんだよ!」

観客「ちょっと〜今日の投稿のネタ無くなったんですけどぅ〜どうしてくれんのぉ〜」

れいもん「スムジ…また…もう…!」

その観客席からの声は廊下を通り、てらのこの元まで反響して聞こえた。

てらのこ「…」


さて、劇場を出たすくろんとスムジはというと…。

すくろん「ちょ!そろそろいいですって!わかりました!」

すくろんが暴れると、スムジはすくろんの腕を離した。

すくろん「っ…」

スムージーは冷静に話し出す。

スムージー「S.G.で長年働いてきた俺からのアドバイスだ。合わない仕事は選ぶな。ストレス溜まって苦労するぞ。」

すくろん「…けど…。」

スムージー「反論する勇気もないくせに反論するな。大体負ける。」

すくろん「…。」

スムージー「あの劇場、冷笑して正解だった。バグ使うなんか言い出したもんだからしばらく見張ってたが…。」

すくろん「…それは…そうです。けど、てらのこさんは元はあんな性格じゃ…」

スムージー「わーってる。混乱の時代だからな。けどな。」

スムージーは冷徹にすくろんを見つめる。

スムージー「迫力が出るからって劇で本物の銃を使っていいわけじゃあない。」

すくろん「…うん…。」

スムージー「…とりま、ご命令通り帰るぞ。」

すくろん「…」

スムージーはそう言ってえ歩き出す。すくろんもその後をついて行く。

スムージー「さてと…近くでバグが発生してるっぽいな。」

すくろん「え?」

すくろんは突然の発言に驚きながらも辺りを見渡すが、バグは見当たらない。

スムージー「何もここじゃねぇよ。こっから少し移動したとこに多分ある。」

すくろん「な、なんでそんなこと…」

スムージー「お前もグリッチあるなら、いずれ感覚でどこら辺にバグあるかわかるようになるさ。なんかこう…不気味な雰囲気がするんだ。」

すくろん「不気味…?」

スムージー「あぁ…まぁとりま修正しにいくぞ。」

すくろん「あ、はい。」

スムージー「壱。」

スムージーは赤色のエフェクトで体を包むと宙に浮かび高速で移動し出す。

すくろん「はや…。」

すくろんもその後を追っていったのだった…。


ぱんだ「お客さん帰りました。」

パンダはてらのこにそう報告すると椅子に座り込んだ。

てらのこ「ごめんね…一時の感情でこんな…。」

てらのこは天を仰ぐ。

てらのこ「俺はやっぱ…向いてなかったみたいだ…。」

パンダ「そんなことないです…」

幼い頃、まだバグが発生する前、日本に混沌が訪れる前、その頃にはまだ劇というものは一つの娯楽として確立されていた。幼くしてそれをみたてらのこはそれを夢見てずっと劇団を開設した。だが、混沌の時代が訪れ、その夢はすぐに薄汚れてしまった…。

てらのこ(やっぱやめるか…普通に働くべきだな…)

てらのこがそう諦めかけた時、

ぱんだ「すくろんも私も、定期的にきてくれてたお客さんも、みんなてらのこさんの本来の劇が好きで足を運んで来てたんです。けど、方針を変えた途端…みんなてらのこさんから離れていった。お客さんの中に、常連の方はいなかった…。」

てらのこ「…あぁ…」

ぱんだ「だから、これからは…てらのこさん本来の、やりたかったことを見せてください!!!」

てらのこは、パンダのその叫びを聞くと、覚悟を決めたように顔を固めた。

てらのこ「あぁ…だけどそれをするためには…やはり彼が必要だ…」


さて、1分も経たないくらいの中で移動してきたすくろんとスムージーは、バグの亀裂の前まで来ていた。

すくろん「本当にあった…!しかも結構大きくて、開きかけてる。」

スムージー「あぁ…」

すくろん「じゃあ早速閉じます…。」

スムージー「まて、近づくな。」

すくろん「…え…?」

スムージー「その近づくという行為がヴァーグ発生のトリガーになり得るんだ。近づくと言う行為は、同時に歩くというコマンドでもあるんだ。」

すくろん「感覚鍛えればヴァーグいるかどうかもわかるのか…。じゃあ、どうすれば?」

スムージー「どっちみちあれを閉じるにはコマンドが必要。どうせなら…」

スムージーは腕を構える。

スムージー「先制攻撃だ。」

スムージーは手の先から橙色のビームを放つ!

すくろん「うわっ!?」

すると、ビームが亀裂を直撃する前に、亀裂から影が飛び出す!

すくろん「ヴァーグ…!」

スムージー「君は俺のサポートね。まぁ、必要ないだろうけど。」

ヴァーグ「ガガガ…」

スムージー「さ、修正タイムだ。」

ヴァーグはこちらを睨む。

すくろん「行くぞ…!」

すくろんが地面を蹴ろうとしたその時…!

ヴァーグ「ガァァァァ!」

すくろん「ん?」

ヴァーグの姿が消える…!

すくろん「どこ…って…!」

すくろんは後ろに気配を感じ急いで振り返る。そこには拳を構えるヴァーグがいた!

スムージー「弐」

スムージーは再びビームを放つ。すると、またしてもヴァーグの姿が消える。

スムージー(速い。やはり俺の予想通りか。こりゃ、わからせるのに丁度いい。)

ヴァーグは人通りの多い道へと移動していく。

すくろん(俺の俊足より早い!人に被害が出る…!!)

すくろんは急いで俊足を発動。スムージーも空を飛びヴァーグを追う。

スムージー(はぁ。やろうと思えばやれるけど…、建築物壊したら書類書くのめんどいからなぁ…。だっる…。だけど、走ってるだけじゃ何もできない。必ず攻撃するし、その時に隙ができる…。)

ヴァーグがどんどん移動して行く中、スムージーはすくろんに並んで、命令を出す。

スムージー「もっと早く走れるか?」

すくろん「直線なら…!けどブレーキが…」

スムージー「それはまかせろ。ヴァーグの前までいけ。…参」

スムージーはすくろんに触れる。するとすくろんに黄色のエフェクトが付与される。

スムージー「行け。」

すくろん「うぅっ…!!」

すくろんは速度を上げていくそうしてヴァーグを追い越し、前に出る。

スムージー「荒っぽくなるからな…!参、止。」

スムージーが構えをとるとすくろんの動きが止まる

すくろん「ひゃい!?」

ヴァーグ「ヴァァァァ!?」

すくろんはヴァーグに激突、2人とも高速化が解除され転がっていった。

スムージー「場所も丁度いいな…肆!」スムージーは両手を大きく広げる。すると、スムージーの真下の地面から緑色の領域が広がっていく。

すくろん「いてて…これは…」

スムージー「戦闘用にステージを作った。生物はここを出入りできない。」

すくろん「よし…それならやれる気がする…!」

すくろんは拳を構える。スムージーもエネルギーを貯める。そんな2人をヴァーグは睨む。その時…。

てらのこ「おーい!すくろん!」

すくろん「!」

劇場を出たてらのこがこちらまで向かってくる。

すくろん「まず…!」

ヴァーグは足を蹴るような動作で衝撃波を飛ばす…!

スムージー(そう。このステージは生物のみ出入りを制限する。だから…)

すくろん(衝撃波は貫通する…!!!)

その衝撃波はてらのこの元まで到達する…!

すくろん「させっか!」

すくろんはいそいでてらのこの前に出ると衝撃波を受け止めた。

すくろん「くっ…」

てらのこ「な…!!」

すくろんの腕はその衝撃で傷つく。

てらのこ(おれは…こんなものを…)

てらのこは表情を引き攣らせる。

スムージー「目的は果たせたかな…。」

ヴァーグ「ガァァァァ!」

すくろん「くる…やらないと…!」

すくろんは拳を構える。

すくろん「インパ…」

すくろんが技を出そうとしたその時…!!!

ドクンっ!!!

すくろんはその場に倒れこむ…!!!

すくろん(なんだ…!?ヴァーグの衝撃波のせいじゃない…これは…心臓…?いや…まさか…!!)

すくろんは視界が揺れ、立ち上がることができない!

ヴァーグ「ヴァあああ!」

そこにヴァーグが迫る…!!!

スムージー「さてと…そろそろフィニッシュタイムだ…。」

スムージーは一瞬でヴァーグの目の前に移動する。

ヴァーグ「!?」

スムージー「弐伍陸、同時発動。」


迅


スムージーは、手の先から超高出力なビームを発射する!!!

ヴァーグ「ゔぁあ    っ」

ヴァーグは一瞬で焼き切れてしまった…。

スムージー「ありゃー…自販機壊しちゃった…。」

スムージーはそう呟くと緑色のステージを消した。そうすると、人の出入りが可能になり、てらのこも入れるようになった。

てらのこ「すくろん!」

てらのこはすくろんに駆け寄っていく。

てらのこ「大丈夫か!」

すくろん「ゲホッゲホッ…大丈夫です…」

てらのこ「そ、そうか…」

2人はその場に座り込んだ。

てらのこ「すくろん…その件は本当にすまない…」

すくろん「…いえ…。」

てらのこ「今こうして味わったよ。バグがどんなものなのか…。以前にも街が破壊された時味わったはずなのに…俺は本当にバカだ…。」

すくろん「けど、わかってくれたんですよね?」

てらのこ「あぁ。これからはあんなものに頼らず自分らしい、自分おやりたかったことをやるつもりなんだ。…そのためにも、今疲れてると思うが…。また一緒に働いて欲しいんだ…!」

すくろん「っ…はい…!」

すくろんの返答をきき、てらのこはやっと表情を明るくした。

スムージー「はぁ…ったく、こいつにわからせるのに随分時間かかっちまった…。」

すくろん「…へ?」

スムージー「だから、こいつにバグの危険性をわからせること!」

すくろん「え、じゃあ、あらかじめ…」

スムージー「そう、あらかじめバグがある場所の近くの劇場を予約するように誘導して、当日一回心折って、バグの危険さをわからせる…。」

すくろん「みんなあなたのステージの上で踊らされてたってことですか…」

スムージー「そういうこと。」

てらのこ「本当すみません…」

スムージー「はぁぁ!自販機壊しちゃったー!やるんじゃなかったー!」

すくろん「えぇ…そんなバナナ…。」

スムージー「あぁん!文句言ったら腕治してやらんぞ!」

すくろん「治せるの!?じゃあ、そのままはるりんごと分離できるように…」

スムージー「10分以内の時間を巻き戻すだけだから無理!」

すくろん「そんなぁ…。」

てらのこ「ははは…」

するとスムージーはふと思い出したかのように話し出す。

スムージー「なぁ、お前前送ったメールちゃんと見た?」

すくろん「え?メール…?メールって…最近はれいもんの弟を名乗る人からしか…って、え?」

スムージー「それ俺。俺れいもんの弟。」

すくろん「えぇぇぇぇ!?」

なんだかんだで、皆明るい方を向き歩き出した。そんな出来事なのであった…。

はるりんご「ん〜…なにこれ。」


次回セツナ第十七話「巻き戻り」に続く…!

発作の原因とは…。

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