11 ダガー三兄弟
グリオットは最初からこの
弟子を見出した本人なのだから問題ない むしろロボートの方がどう思うかだが
「モンダイ?プライド?
イミナイ…ソイツ…サンカシロハヤク」
何時も通りのロボートだった
幹部はまだ数が少ない
従って重要な意志決定も迅速に決められる
ここにアナの弟子ルア・グリムールが加わり琴子を入れてオルペウスの最高意志決定
機関のオーダーが決定した
ルノアールとグリオット
ボス・ロボートとルア・グリムールの5体となる
「魔獣ゼクトールと互角に
渡り合うと言われる
ダガー三兄弟だ、相当な強者だと思ってまちがい無い」
「ダガーの2体を宇宙に連れて行ってそれからだが」
もう既にルノアールの指示通り琴子はオルペウスの力で
馬の方のダガーを爪で掴まえ
宇宙に上がった
その後を虎のダガーが追いかける 後に残されたダガー軍はアンドロマリウス軍と衝突する
最初からダガー軍一体あたりの
戦闘力を自分達の10倍と
読んでいたルノアールの機転で両軍の戦いは拮抗した
此なら双方大きなダメージを負わないで戦闘状態を維持する事が出来るだろう
「恐らくオルペウスの戦力を持ってしてもそう直ぐに
勝負はつかない ダガーは其れほどの相手だ…だから奴らを叩くより
俺はこう考えた」
「イービル軍とダガー軍を
分けて考えると」
ルノアールはダガーが恐らく望んでイービルに加勢していないと推論した
「何故なら3兄弟で戦えば
楽勝できるのにワザワザ
2体だけで戦っているから」
「つまり…残りの1体が
人質に成っているって事か?」
その頃宇宙でオルペウスは2兄弟と壮烈なバトルを開始していた
「もうオルペウスの名は
ある程度ダークネスの中でも浸透している ヤプール軍を倒し 宇宙でヤプー司令官と
その正体とも言えるゲシュタルトヤプールを粉砕した
強力な戦士としてね」
オルペウスが アンドロマリウス軍数万のダークネスの
集合した集合兵器だと
知るのは
ダークネスの中でも
少ないが ある程度地位の
あるダークネスなら知っている知識だった
「だからダガー兄弟が
オルペウスの力を
過小評価して2体だけで
戦う訳が無いんだよ」
グリオットはルノアールの
説明を聞き上位のダークネス・ネットワークの問題点に気が付いた
「情報が漏洩しているのは
問題だな…コチラの手の内がそれじゃあだだ漏れに成っている」
「上位の特権だ…」
ルノアールは自分も上位のダークネスのお陰で恩恵を受けていたとグリオットに言った
「ハブの数で情報の入手難度
が変わるから、コチラの情報も此処から先は敵もそう掴めなくなるから安心しろよ」
グリオットは上位のダークネスが下克上されないために
自分達でこの不平等な情報網システムを作ったのだろう
そう思ったが
「このシステムを考案し実行させたのは神であるゾスター王だ…」
「ゾスター王が…」
「王は下克上をあまり好まれないからな」
ダークネスの身分制度は既に出来上がりつつある
ハブの数がモノを言う時代に成ればアンドロマリウスの
100近いハブの保有数が
有利な世界になるだろう
「イービルの保有するハブ数は今はアンドロマリウスの半分もない…これから先は
情報も我々の方が
より重要なものを 入手出来るって訳だ」
グリオットは
優位な情報網から
ルノアールが
ダガー兄弟の情報を掴んだことを理解した
「イービルに関する情報戦は今ならこちらが上だ…」
「最初の一撃を凌いだお陰で…優位に立てる状況に成ったんだ…アナのお陰でな」
ルノアールはアナの損失を
本当に惜しいと感じて思わずそう言った
「普段目立たない奴が…死ぬとその大きさを感じずにいられない」
「当たり前のように色々考えてくれていたんだな…」
「あいつは…琴子にとって
俺達以上に必要な存在だったんだ…」
「これで我々がイービル軍
程度に負けていたらアナに会わせる顔がないな」
「当たり前だ…こんな卑怯で卑劣な作戦ばかり考える
アークエリアルなんぞに負けてたまるかよ」
アナが最後に残した遺産は
其れだけでは無かった
「幸い敵はアナ様の情報を
あまり重要視していませんでした」
ルア・グリムールの
言う通りアークエリアルは
アナグラムの存在を殆ど
問題にしておらず
そのお陰でアンドロマリウス軍の思わぬ抵抗を受けているのだが
此から先は情報戦の優位に
立てなく成っている現状から
「もうアークエリアルには
アナ様が考案した如何なる
装置も知る手段が無いのです」
「琴子=オルペウスがダガー兄弟を足止めしている間に
ラピュタの秘密兵器を作動し
ダガーの人質を救出する…
恐らく此が最良の手でしょう」
ルア・グリムールが
ルノアールにそう進言するまでもなく精神リンクされた
アンドロマリウス軍幹部は
総意でその結論にあった
知識や思考が上に行くほど
一つに纏まるのがオルペウスの精神リンクの最大の強みである、
数万の考えを吸い上げ
一つに集約するとなると
一体が強権でも発揮しなければならず、総意には程遠い
だがオルペウスはアンドロマリウス軍全ての精神の集合体として意見を纏め総意で
行動を起こす驚異のダークネスであった
「ルア…アナの事を様付けで
呼ぶ必要はない 今のお前は
十分アナの代わりを務められている」
ルア・グリムールは
ルノアールの言葉に感謝したが、
「いいえ…アナ様は私の師であり特別な方…自分の
身の程を忘れない為にも
暫しの間…アナ様と呼ばせて下さい…無論皆様も」
「ルノアールこの話は
後にしよう…敵を倒してからでも遅くあるまい」
グリオットはルア・グリムールがアナに似て頑固そうな奴だと思ったが
そこは美徳の部分かも知れないので好きなようにさせるのが一番だと今は思った
「仕方ない…呼び方など些末なこと…只なルア…俺達はお前を下に見る程
バカじゃないからな」
グリオットに
ルア・グリムールはそう言われアンドロマリウス軍の
幹部達を改めて尊敬した
「アナ様の同僚はどなたも
素晴らしい度量の大きさと
見識を備えている
自分も見習わねば成らない」
ルアはアナから教えられていたラピュタの特性を生かし
超電磁で岩を打ち出す
攻撃方法を考案した
「アンドロマリウスのリニアキヤノンをラピュタの機能だけで再現するのです」
超電磁の力を城の中心に
集中し 電解した岩石を
城の周りで回転させて
遠心力で威力を増し
敵の本拠を攻撃する
「回転力を利用するのか…
だがそれだと連射は無理だな」
グリオットはそう
思うが ルア・グリムールには更に先の発想があった
「いえ…連射は可能です」
「それも敵の予想を裏切る
以外な形で」
そして空中城塞ラピュタ
始めての敵城責め装置が
発動した
空中に漂う電磁力で浮いた
巨大岩石群がラピュタ城の
建っている最大級の岩塊を
中心に時計方向に回転を
始める
「回転速度を時速800キロに上げます」
ルア・グリムールがそう言うと電磁力のパワーが増し
回転している岩塊の回る速度は時速800キロに達した
その様子をイービル軍の
本拠である水晶城でアークエリアルは冷静な表情を崩さず
「馬鹿目…あの回転を利用してリニアキヤノンを撃つつもりか?それでは1発づつの
単射しか出来まい」
単射では水晶城に到達する前に迎撃されるのは子供にも解る事だ
「撃つのが解っている時点で
単射攻撃など何の意味もあるまい…その程度の事も解らんとは
…アンドロマリウス軍の司令部も底が知れる」
知将を自負するアークエリアルにとってアンドロマリウス軍の戦い方は稚拙としか
思えなかった
「大将であるオルペウスが
直接出刃って戦っている
その時点でごの戦いは勝負が見えておるのだ…愚かな
下等ダークネス共が…身の程を思い知らせてやる」
オルペウス自体が最強兵器だとは夢にも思わないアークエリアルは
大将自ら戦場に出て戦うスタイルが理解できない 大将の首を上げられれば
どんな戦いにおいても
負けなのだ
オルペウスの行為は英雄的な行為に酔いしれる自殺行為だとアークエリアルは侮蔑を
込めた言い方でこれを一笑に付したのだが
実はオルペウスである琴子は
ラピュタにいる誰よりも安全で司令官としての仕事も
最もやりやすい場所に鎮座しているのだ
だが 弱点が存在しない訳ではない オルペウスの弱点は
アンドロマリウス軍の
数の減少でその力が衰える
その事はアークエリアルも
当然つかんでいる
筈だった
だが
ヤプー司令官はその事実を
気づきながら隠した
どうも最後は琴子に肩入れしたようだ
アークエリアルも嫌われたものである
おかげでこの事実を知る
ダークネスはオルペウス自信を含めアンドロマリウス陣営にさえ誰もいない
また同時にアンドロマリウス軍に強力なダークネスが参加しダークネスエッグの
リンクに加われば、そのダークネスの力そのものがオルペウスの力として
発揮されると言うことも…認識していない
だが本能的にオルペウスモードの琴子はアナが抜けた後と前では 凄い違いを感じていた
「ルア・グリムールが
加わってから不思議とオルペウスの形態が安定している…気のせいかしら?」
アナが死んだ瞬間オルペウスの形態が維持できず
強制的にモードアウトした
瞬間を琴子は忘れられなかった
「もうあの時の嫌な感じ
二度と味わいたくない!
アンドロマリウス軍に犠牲を出さない方法で勝ちたい」
それは琴子のトラウマになっていた
「成る程強力なダークネスだ
認めよう 流石…あのゲシュタルトヤプールを只一体だけで倒しただけはある」
ダガーの長兄は弟と戦う
オルペウスの底知れない強さを感じ取っていた
宇宙に来てここがオルペウスのホームグランドだと言う事は直ぐに解った
「大気の制約が無ければ
オルペウスは光の速度で
動けるのよ」
音速の動作など止まって見える まして猛禽の眼を持つ
オルペウスなら尚更
もう此処ではオルペウスにとってこのダガーの次男は敵では無かった
派手な馬の姿をした力自慢の只のダークネスである
「なんだこいつ!何で手を出さない!?俺のことをバカにしやがって」
別にバカになどしていない
オルペウスはルノアールの
意図を指示し戦いを引き延ばしているだけだった
「作戦よ…悪いけど」
オルペウスの力を持ってすればこのゲインフル・ダガーも敵ではない
それより問題は兄のグライル・ダガーの方であろう
その力が途轍もない
事はオルペウスには推測出来た
「でも…何故弟に加勢しようとしないのかしら?」
琴子はその疑問を推理した
「まさか私がワザと弟と
手を抜いて戦っていると解ったんじゃ?」
グリオットは弟の方を見ながら
「だが…弟の方は本気で
オルペウスと戦っているようだが」
ルノアールは
「次男の方は単純にオルペウスの
意図も掴めていないんじゃないか?」
見た目はどちらも知将タイプに見えるが
…どうやらそうでも無いらしい
「まあ敵を騙すにはこれぐらい本気で向かって来てくれないとな
…打ち合わせもしてないのにこちらの意図を察するなんて相当の知恵者でない
限り無理だ」
「兄の方はどうやら解ったみたいだな」
グライル・ダガーは
最初からオルペウスとは勿論
アンドロマリウス軍とも
本気で戦うつもりなど端から無かった
ただ弟がイービル軍に捕らわれている為にやむを得ず
戦っているだけだった
だからこそ本気で戦う部下と弟に自分の真意を見せられない
アークエリアルに悟られれば弟の命が危うくなる
「助かった…どうやら
アンドロマリウス軍にはコチラの事情が解っているようだ…でなければゲインフルは
とうの昔に宇宙の塵に変えられている」
ゲインフル・ダガーは自分が実力でオルペウスと互角に
戦えていると思っているようだ 今や最強クラスの戦闘マシーンとなったオルペウスが
ゲインフル・ダガーに後れを取る事など考がえられない
「今のうちに…ダガー末弟の
救出を」
琴子はルノアールにそう依頼した
「琴子に頼まれるまでもないさ もう作戦は始めている」
天空城塞
ラピュタは新兵器リニアロックキヤノンをスタンバイさせた 此はラピュタを取り巻く
超電磁力を使い 岩石を超高速で打ち出す決戦武器である
但し一度に一発しか発射できない弱点があった
「リニアロックキヤノン
照準を敵城に合わせろ」
超高速でラピュタの周りを回転運動する無数の巨大岩石
それが敵の本拠地に向かって
発射された
「撃てぇえ」ルノアールの
号令でリニアキロックヤノン
は射出される そのタイミングに合わせ敵司令官のアークエリアルも生け贄砲を発射した!
「バカメ!単発しか発射できない時代遅れの兵器など
長時間発射し続けるこの
生け贄砲台バルケウスの敵では無いのだ」
アークエリアルは勝ち誇った様に笑ったが
その笑いは途中で止まった
「何だとぉおお?」
アークエリアルにとって有り得ない映像がそこに映し出されていた
十字の剣の形をしたアークエリアルが思わず
結晶城の司令棟の一番目立つ
司令官席の上で部下の目も
ハバカらず滑って転倒した
程である
100のダークネスの生け贄が悲鳴を上げ放ったバルケウス砲は 確かな
手応えでラピュタから放たれた超電磁リニアロックキヤノンなる岩弾を捉え粉砕した
だが それは…一発ではなかった 次ぎから次にラピュタから大量の岩石がリニアの力
で切れ目無く打ち出され続けたのだ
やがてそれは無限に連なる一本の線となり
アークエリアル自慢の生け贄砲の威力でも止められない勢いに達し
バルケウス砲を突き抜けた!
「馬鹿なぁああああああああああ」
アークエリアルにとって
有り得ない事が起こった
ラピュタから放たれたリニアロックキヤノンはそのまま
無限軌道を描き 水晶城へと向かって飛んで行った
そして水晶城のどてっぱらに
深々と岩石の一撃を捻り込む様に打ち込んだのだ
何と岩石は超電磁の力で
そのまま繋がって空中に浮いたままに成っている
「今だ!」ワアアアアア
アンドロマリウス軍の決死隊が
その状況を待っていたとばかりに岩石の上を渡り
もの凄い勢いで水晶城に
殴り込みを掛ける
「ここからイービル城までの
直線距離は約8千キロメートル…」
その到達時間を予め予想し着弾に併せて
敵城に責め入る出城を築いた岩をリニアで走らせたんだ
ルノアールはアナの弟子の
ルア・グリムールの考案した
リニアロックキヤノンの
特性を生かす方法を盟友
グリオットと相談し
強襲方法を考え出した
「600のダークネス兵を
イービルの結晶城に送り込んだ もう少し辛抱してくれ
直ぐにアークエリアルを
討ち取りこの戦いを終結させるから」
グリオットは既にアークエリアルのいるであろう
敵の司令室の処在を知って
いた
「もう情報戦ではアンドロマリウス軍の方が優位に立っている
この城の構造は
ルアが分析して既に丸裸だぞ!」
グリオットは強力な触手で
襲いかかってくるイービル軍の敵兵達を次々に薙ぎ倒し
徐々に結晶城の司令所に
近づいて行った
「ダガーの末弟ガモン・ダガーは アークエリアルによって結晶化され
アークエリアルの躰の一部に装飾品と
して飾られていると言う
情報がある」
グリオットは精神でルノアールと通信を交わしながら
装飾品のようにの部分は
どう解釈するべきかと
訪ねた
「百聞は一見にしかず…直接確かめる他に
はっきりさせる方法はない」
「そうだな…アークエリアルを直接抑えればごの戦いは終わり人質も無事救出出来る」
グリオットはアークエリアルの戦闘力を過小評価している訳ではない
むしろヤプーと同等だろうと推測していた だが
「奴はダガー3兄弟を出汁に使った…恐らく弟さえ救い出せば
3兄弟がイービル軍そのものを全滅させるのは間違いないだろう 我々はそれに
手を貸す形でダガーと同盟を結ぶ」
「ヨーロッパと戦場が違う
ダガーとアンドロマリウスは
本来接点がない 弟を助けた事で だがアークエリアルの
討伐と言う共通目的の出来た
お陰で友好関係を築く事も
可能になった」
ルノアールは
そうグリオットに自分の考えを話した
「ああ…願ってもない話だ…アークエリアル様様だな
兎に角 琴子には強力な後ろ盾が必要だ…何しろ 出生が下級のダークネスだからな…」
本来なら琴子が融合した
ダークネスなど今のアンドロマリウス軍のどのダークネスよりも弱い
数だけの雑魚クラスである
元々がエリートであるグリオットやルノアール…そしてロボートは勿論
新参のルア・グリムールにも
劣る存在なのだ
「琴子は此処まで自分の力で這い上がってきた」
アンドロマリウス軍の中に
琴子を侮る馬鹿はいないが
位が上がれば上がるほど
琴子の出生に文句を言う者も
多く出てくる
そう言った声を抑える為にもダガーのようなダークネス世界でも
一目置かれる存在と有効を結ぶのは必要な事だった
「雑音はそろそろ俺の耳にも聞こえて来ている」
実力優先主義であるダークネスの世界だが
それだけに
血統や生まれで、ある程度の
戦闘能力を計られてしまう
ダークネス世界では
ゾスターとゴーラの2大神を
頂点とし 同じ神族級の
シャレーダーとレイディアンス…それにカオスを抜けば
第一世代と呼ばれるダークネス達が最も高い戦闘能力を
保持する名声と力を持っている
その中の勇と言えば
魔獣ゼクトールとボイストンそして第二世代のダガー兄弟が現時点で有名だった
ルノアールやグリオットは
ロボートも含めて第三か第四世代の辺りで生まれた
そのため第一世代のアークエリアル等はダガー兄弟でさえ
自分と同等とは認めず差別し
今回の様な卑劣な策を平気で使うのだ
ダークネス世界も
一見理想的な実力社会に見えてその実16世紀頃の人類を模倣した状態に過ぎない
急速に現代の人類に思想や
社会構造が似てきた様だ
それは頂点であるゾスターが
そう言った社会を理想としていることが大きな要因なのだ
った
ゾスターは権力者に
都合の良い人間の現代社会を目指していた
その過程で権力思想に偏ったアークエリアルの様な輩も
出てくるのである
アークエリアルはゾスター王の思想に賛同する数少ない
ダークネスであった
基本ダークネスはゴーラの
様な単純思考の弱肉強食主義があっている
だが最高権力者であるゾスター王がそう
望む限りダークネスも人類と同じ様な社会システムに成って行くしかない
行き着くところシステムを決めるはのは
王であるゾスターなのだから
さて 話を戻そう
宇宙ではオルペウスがダガーの次弟であるゲインフル・ダガーとまだ戦っていた
長兄であるグライル・ダガーには もう既にオルペウスの考えが解っていたので
落ち着いてニ体の戦いを見る事が出来た
「大したものだ…オルペウスの動きには
一切の無駄がない
相当の場数を踏んできた証拠だ 戦闘経験は恐らく
俺達兄弟より上だろう…」
流石歴戦の勇者であり
ダークネス世界に名を轟かせたダガー三兄弟のリーダーである
彼はオルペウスが 既に並々ならない実力の持ち主だと理解していた
「宇宙戦に置いて…
ゲシュタルトヤプールと
只一騎で戦い勝ったと言う
話は本当の事のようだ…」
魔獣ゼクトールに並び表される最強クラスのゲシュタルト…生まれたときから
側に寄るダークネスを相手かまわず喰い殺し己の力にした伝説の怪物…それを あの
オルペウスは真っ向勝負で倒したのだ
「アークエリアルが恐れるのも当たり前か…」
そのアークエリアルから
グライル・ダガーに念波通信
が入る
「グライル・ダガーよもうそろそろオルペウスを
始末したか!?」
この間抜けな質問にグライル・ダガーはアークエリアルがかなり焦っていると解った
「いいや…まだだ…オルペウスはなかなか手強い」
それを聞くとアークエリアルは
声を荒らげこう言った
「遅いぞ!グライル・ダガー!!お前ともあろう者が
その程度の奴を相手に
何を手こずっているのだ!?」
グライル・ダガーは
「その程度と言われるのなら御自分で戦って見れば良い
あのゲシュタルトヤプールを倒した力…なかなか侮れない相手だ」
アークエリアルはグライル・ダガーの言葉に激昂した
「貴様!この我に対し何という言いぐさか!弟の命と
100体の部下の命を我に
握られている事をよもや忘れた訳ではあるまい!?」
グライル・ダガーは鼻に皺を寄せ怒りの表情を見せた
「忘れてなどおらぬ!」
グライル・ダガーこそ怒りで思わず声を荒らげた
忘れるものか!貴様に対するこの怒りを…
グライル・ダガーはアークエリアルが自分の兄弟と家臣達に対してした
仕打ちを忘れる訳がない
そう言う強い意味も込めて
怒鳴り声を上げてしまった
当然そんな振る舞いを
許すアークエリアルではない
「いい加減その態度を改め
ないと貴様の100の部下を
次回の生け贄砲に使ってやってもいいんだぞ」
そう脅しを掛けたが
「好きにするがいい…部下達はとうに覚悟は出来ている
だが…人質が無くなれば
アークエリアルと言うダークネスは最強最悪の敵を
生涯抱える事になる…それを
覚悟して行動する事ですな」
アークエリアルは脅しでは
この最強を自負するグライル・ダガーを屈服させられないことは既に承知の上だ
ただ今は頭に血が上り
冷静さを欠いていただけだ
「ああ…解っておるとも…
人質は大事に扱う…これは
鉄則だ…お主が我との制約を破らぬ限りはな」
「制約は守る…我ら
ダガー3兄弟がオルペウス
を倒す」
アークエリアルは納得しない
「だがそのオルペウスの
相手を 弟だけに任せて己は戦いに参加していないのはどう言う理屈だ?」
グライル・ダガーは僅かに
含み笑いを漏らし言った
「戦いの方はこちらが専門だ口を出さない約束の筈だがな…」
制約と言うモノは
こう言った互いを縛り合う
事態も起こり得るのだった
「時間稼ぎをしても…無駄だ…グライル・ダガー」
アークエリアルはそんな
制約を盾にグライル・ダガーを動かそうとしても無駄と判断し次の手に出た
「我が胸に飾られし貴様の
愚弟…ガモン・ダガー
その肉体のみを…復活させ
我が居城に責め入るアンドロマリウス軍の敵勢と戦わせ
ると言う展開もあるかも
しれんぞ」
アークエリアルがそう言うと
長剣の姿のアークエリアルの
刀身に埋め込まれた宝石が
緑色に輝きその光の中から
一体の戦士が現れた
ガモン・ダガー 狼の姿をした獣人タイプのダークネスである「ガモン!!」
グライル・ダガーは
弟の復活に一瞬喜んだ だが
「そんなに喜ぶなよ…
ぬか喜びだからさぁ」
グライル・ダガーは歯ぎしりしながら
「そうか…見ためはお前でも…中味はアークエリアルなのか」
精神でのやり取りであっても
グライル・ダガーはその場に
存在しているかの様にその場でやり取り出来る
それが上位ダークネス同士
の精神リンクのなせる業であった
「今の状況を分かりやすく説明するとだな…アークエリアルである我を追いつめた
アンドロマリウス軍の前で
ガモン・ダガーにチェンジして見せた所だ…」
確かにアークエリアルの言う通りだった
結晶城の司令室になだれ込んだアンドロマリウス軍の多数のダークネス兵と
副司令官グリオットは
遂にアークエリアルを後一歩の所まで追いつめたのだ
だが今にも捕らえようとしたその目の前でアークエリアルはグライル・ダガーに
姿を変えたのである
「しまった…これは予想外の展開だ!」
グリオットはどうするべきか考えた
今目の前にいる相手は敵の
司令官ではあるが 肉体は
救助するはずのガモン・ダガーである
「ええい!こうなっては仕方ない ガモン・ダガーの肉体ごとアークエリアルを始末する!!」
アンドロマリウス軍副司令官グリオットはこの突然の状況の変化に焦り誤った判断をしてしまった
だが宇宙にいたグライル・ダガーはその状況の変化に
いち早く気付き行動を瞬時に起こしていた
「不味い!ガモン・ダガーが危ない」グライル・ダガーは
次の瞬間能力を発動させた
地球の軌道上でゲインフル・ダガーと戦っていた
オルペウスは突然原因不明の
もの凄い衝撃を受け
宇宙の果てに吹き飛ばされてしまった!「何!?何が起きたの?」
オルペウスに何か異変がああれば同じく意識を共有する
ルノアール達にも瞬時にそれが伝わる
ルノアールは突然の衝撃で
オルペウスがかなりの距離を飛ばされた事を知り急いで確認しようとた
「ロボート!オルペウスの現在位置とダメージの状態を
確かめてくれ」
ロボートは融合した高性能
コンピューターを使用し
自分の部下達のコンピューターとネットワーク経由して
宇宙に存在する全ての人工衛星とリンクした
宇宙の目は地球から遙か遠くに飛ばされたオルペウスを生の映像に
捉えた「オルペウスハッケン…チキュウカラ ヤク35マンキロノキョリニイマス
ダメージハケイビ…デス」
ルノアールはオルペウスの
ダメージが少ないと聞き安堵した「そうか…琴子は無事か…良かった」
それにしてもオルペウスの身に突然何が起こったのか?
「そうだ!グライル・ダガーは何処だ!?映像には弟の
ゲインフル・ダガーしか
映ってないぞ!」ルノアールの問いかけにロボートは複雑な計算をしながら
「グライル・ダガーノショザイハフメイ…ナンラカノチカラヲシヨウシタカノウセイ…
98パーセント」
ルノアールはこの状況を
もう一度落ち着いて考える
時間が欲しかった
「状況の把握が出来ない…
情報を出来るだけ早く集めて分析してくれ」
ルノアールは経験からこんな時は焦りは禁物だと解っていた
そこでロボートに情報の収集と分析を即時に依頼したのだ 司令官として正しい
判断だと言える
「だが明らかに戦いの流れが変わった…
戦況は我々アンドロマリウス軍に有利に進んでいたはずなのに一体何が起きたんだ?」
その疑問に対する答えは
水晶城にあった
グリオットの触手攻撃が
ガモン・ダガーのコアに
突き刺さろうとしたその瞬間
グリオットの触手が一瞬にして切断されたのだ
「何!?」グリオットが慌ててその場をとびのくと
黄金の甲冑を身に纏う
強大な存在感を持つ何者かがその場に現れた
「何者だ!そこをどけ!!」
だが…その顔を見た時
その誰かが解ってグリオットは息を飲んだ
「黄金の…虎…グライル・ダガー」肉食獣最強の
大型猫科である虎をベースとし強力なダークネスを何体も
喰らい進化した怪物
それがグライル・ダガーだった
「どうしてグライル・ダガーが此処に?」勇猛な戦士であるグリオットも この
究極の戦士の前では冷静ではいられない
「弟の…ピンチだからな…
時を越えてでも現れるさ」
グライル・ダガーは姿形は
弟であるガモン・ダガーを
横目に見ながらそう言った
だがその魂は
「解っているのか?そいつは
見た目は貴殿の弟かも知れないが中味は下劣なアークエリアルだぞ!!」
グリオットはそう言って
何とかグライル・ダガーを
説得しようとした
「そんなこと…解っている」
グライル・ダガーがグリオットにそう答えていると
「遅かったじゃないか…
グライル・ダガー…お主が
来なければ我も危うかったぞ!」 話方はやはりアークエリアルである
グライル・ダガーは久しぶりに会う弟分のガモン・ダガーの姿を見て嬉しかった気分が急に萎えた
「お前を助けた訳では無い
俺は…弟分のガモン・ダガーの体を助けに来たのだ」
グリオットとアンドロマリウス軍のダークネス兵は
この突然の来訪者に対して
どうするべきか考えた
オルペウスにも当然この
緊急事態は我が事の様に伝わっている 琴子がオルペウスを発動している間は
アンドロマリウス軍の全てのダークネスの精神は繋がっているのだから当然だ
「不味い状況になったぞ…
グライル・ダガーをどうする?」グリオットは数で優勢な自分達が有利と思い
そうルノアールに聞いた
「…どうも…こうも逃げる
事いがいにどうしようも
無いがな」ルノアールは
宇宙でのオルペウスの受けたダメージから推測して
グライル・ダガーと戦っても
グリオット達に勝ち目は無いと知っていた
「ロボートの計算だとグライル・ダガーの戦闘力は
オルペウス以上だと…結果が出ている」
不意を付かれての攻撃でそう結論つけるのもどうかと思うグリオットではあるが
「オルペウスを不意を付いた程度でダメージを与えられるはずがない!
グライル・ダガーには我らの想像もつかない
隠された能力があるのだ」
グリオットとしては
戦闘に特化した者どうし
正々堂々と戦ってみたいと言う気持ちはあった
相手はダークネスでも名だたる屈指のエリート戦士
こんな機会でもなければ
拳を交えるチャンスなど二度と来ないだろう
ダークネスの性は抑えようがなかった
「スマン…ルノアール…」
グリオットはもうダークネスの本能を抑える事が出来なかった グリオットの
触手はグライル・ダガーの
足を狙って攻撃する
「まずは奴の足を奪い動きを
封じる」グリオットはグライル・ダガーの武器はその素早さだろうと
予測し先手を打ったつもりだったが
グリオットの触手はグライル・ダガーに命中するどころか空中で散り散りに切断されてしまった
「俺の触手が!」 グリオットの触手の
攻撃速度もマッハである
超高速戦闘ならグライル・ダガーとも引けを取らないはずだ… この戦闘を意識を
グリオットと共有している
ルノアールもグライル・ダガーの早さが余りにも異常だと
感じていた 同時にロボートもコンピューターでグライル・ダガーの動きを分析していたが
ロボートの出した答えは ルノアールの考えてもいない結論だった
「グライル・ダガーノノウリョクガハンメイシタ…ヤツハジカンヲトメテ…イル…ニゲロ…
グリオット…ヤツニハカテナイ」 「時間を停止しているだと?」
グリオットとルノアールは同時に叫んだ
そんな敵の様子を見て
ガモン・ダガーの姿をした
アークエリアルは高笑いし
「フハハハハ 驚いたかアンドロマリウス軍の者達よ!
このグライル・ダガーの能力はまだ権限が無いお前達には検索出来まい!?」
「セブン・デッドリー・サインズにならん限り知りようがないトップシークレットだからな!」
アークエリアルは勝ち誇ったようにそう言ったが
権限に関してはアンドロマリウスと同等なのを棚に上げ
何を言っているのだろう
ルノアールは呆れてそう言いたかったがそんな場合ではない
時間を停止させて活動出来る?今ロボートはそう分析結果を出した
そんな事…実際に可能なのか?だが
それなら光の速度を出せる
オルペウスがやられた訳も
納得出来る 一方的に
敵の時間を止めて攻撃出来れば無敵である
「やむをえない…グリオットよ一時退散しろ!
対抗手段のない今の
状況でこれ以上戦うのは無謀だ!」
グリオットはルノアールの
言うことに納得したが
「撤退と言っても…」
状況的に撤退は難かしい事は明らかだった
「こちらの
旗色が悪くなったからと
このまま帰れる道理はあるまいよ!」そう言うが早いか
グリオットはグライル・ダガーに掴み掛かる そして同時に自分の部下達にすぐさま
撤退するよう脳波で強制的に命令した
「バカな!おやめ下さいグリオット様!我らが
殿を務め貴方様を逃がすのが道理であります」
グリオットはグライル・ダガーに触手で
自分の身体ごとくくり付け
自分の部下達に言い渡した
「お前達はもう琴子の臣下だ!俺はこの作戦で重大な
判断ミスを犯した」
「そのために、お前達まで
死なせる訳にいかないのだ!お前達は生き残り…」
グリオットは自分のコアを
暴走し始める
「この俺以上のダークネス
戦士となって琴子を守り盛り立てるのだ!」
「グリオット様ぁあああ」
グリオットの強制命令によって元
々グリオットの部下である
ダークネス達は己の意志に反して行動するしかない
大爆発が起きた水晶城から
彼らはグリオットの命令によってその命を救われたのだ
この悲劇は宇宙で戦う
オルペウスにも直ぐに伝わった
「何なの?…この感じは?
ああ…私の大事な所が…
消えて無くなったこの…感じ…覚えがある…思い出したくないあの時の…」
オルペウスである琴子の脳裏に浮かぶのは 自分の目の前で死んでいった友の姿…
「アナ…アナが死んだ時と
同じ…」オルペウスの様子がおかしいことに気が付いたのは対戦相手のゲインフル・ダガーであった
「何だ?オルペウスの戦闘力が極端に下がったぞ!」
自分が与えたダメージのせいで無いことは彼には解っていた
何故なら彼の攻撃は一切オルペウスに絣もしていないからだ
「俺の攻撃は当たっていない…どうなってるんだ?」
だがオルペウスの肉体に
大きな異常が起きていることはその後すぐに解った
琴子はオルペウスの変身を
維持できないで元の5体の
琴子に戻りかける緊急事態に陥る
「まずい!宇宙で
合体が解けたら…アンドロマリウス以外の琴子は死んで
しまうわ」
オルペウスは
半分合体が解けかけた異常な状態で地球の大気圏に突入した
「あのままではオルペウスは燃え尽きるぞ」大気圏に突入したオルペウスを追って
ゲインフル・ダガーは追走しながらそう思った
あれほどの戦士をこんな形で死なせて良いのか?ゲインフル・ダガーは戦いながら
オルペウスの戦闘力に魅せられた
「あれほど華麗に…戦えるダークネスを俺は見たことが無い!
こんな形で死なせるなんて出来ない」
グライル・ダガーには叱られるだろうがゲインフル・ダガーはどうしてもオルペウスを
無駄死にさせることは出来なかった
心を決めたゲインフル・ダガーは大気圏突入で発生する高熱で消滅しそうな
オルペウスを抱き抱えると
制動をかけ突入速度を殺した
「な…何故…私を助けるの?ゲインフル・ダガー」
ゲインフル・ダガーはニヤリと笑い
「勝負をつけずに目の前で勝手に死なれてはダガーの名が泣くからな」
こうして琴子は急死に一生を得たのだった
琴子の合体が解除されたいきさつを天空城塞ラピュタの
ルノアールはキャッチしていた またそう成ってしまった
原因もである「良かった…ゲインフル・ダガーのおかげで
琴子達は助かった…だが
状況は最悪だ…」
「グリオット…」
ルノアールはたった今逝った友の名を
呼び肩を落とした
「お前をみすみす死なせてしまって
…俺は…琴子にどんな顔で会えばいいんだ」
ルノアールはアナに続き
グリオットまでをも失った
琴子の嘆きぶりを考えると
気がおかしく成りそうだった
「俺たちにとって自分の事より琴子を悲しませる事の方が余程辛い…グリオットも
そうだったはずだ…なのに
なぜ死んだグリオットよ!」
オルペウスの最大の弱点が
自分達自信である事は
兵士であっても簡単に
死ぬわけにいかないことを
彼らは辛く感じていた
琴子と言うリーダーのために
なら何時でもその命を投げ出せる…だが…それだと
オルペウスの力を奪う形になってしまう
「俺達は…死ぬわけにいかない…何があっても」
だが既にオルペウスは
グリオットの死によって
変身が解け 地球の何処とも知れない場所に不時着していたのだ それでも琴子は
一体も欠ける事無く宇宙から生還していた5体の琴子は
今は巨大な金色の馬の背に
寝そべっていた
「この様な
…小さきダークネスが
あんな凄まじい超戦士に変身するとは…信じられん」
ゲインフル・ダガーにはもう
この琴子と戦う気は無かった
この愛らしい少女ダークネスはどうやら強いダークネスの
心を掴む魅力を持っているようだ、強ければ強いほど
この琴子の魅了は強く作用
するようである
「護ってやりたい…イヤイヤ俺は兄弟を助けなければ…
だが…」そう言いつつ
ゲインフル・ダガーは琴子をまた見てしまう
「か…可愛い…」ヒヒーン
ゲインフルは馬のように
嘶くとそのまま空中を
歪めを掛けて走りだす
「俺の背に乗って良いのは
兄者のグライル・ダガーだけだ…そして…弟のガモン・ダガーが兄者の鎧と成ったとき
我らの最強の布陣は完成する」この3身一体こそ
ダガー3兄弟の真骨頂
獣王ギルガメッシュダガー
なのである
その力は彼の魔獣ゼクトールにも匹敵すると言われている
最強のダークネスの一体であった
オルペウスでさえ今のレベルでは到底勝てない
其れほどの相手なのだが
それがどう言う運命か
ゲインフル・ダガーが
琴子に心を奪われてしまったのだ 此はダガー3兄弟を
利用してアンドロマリウス軍の戦滅をもくろむイービル軍司令官アークエリアルも
誤算中の大誤算であった
事だろう 兎に角気を失った琴子達をゲインフル・ダガーは
親切にも空中城塞ラピュタに送り届けたのだった
空中城塞で出迎えた数万の
ダークネスの前で
ゲインフル・ダガーは琴子達を背中に乗せたまま
兵達とにらみ合いをしている
そこに 司令官のルノアールが現れた
「遅くなって申し訳ない…
ゲインフル・ダガー殿…兵達よ下がれ!その方は
敵ではない」
だがダークネス兵達は
「然し…ルノアール様…
ダガー兄弟のせいでグリオット様が!!」
この話をまだ琴子に聞かせたくなかったルノアールが
「言うな!その話を今するんじゃない」そう言われて
兵達が顔をしかめ泣き顔になる「も…申し訳ありません
くううぅ」グリオットの死の悲しみをまだ乗り越えていないアンドロマリウス軍は
その痛手に苦しんでいる真っ最中だった
「グリオット殿とは?」
ゲインフル・ダガーは
事の成り行きを何も知らずにここに来た だがルノアールとアンドロマリウス軍の
様子から幹部クラスのダークネスの誰かが生死に関わる重大事態に巻き込まれた事は
察する事が出来る
「その話は…少し後にさせていただきたい…それよりも
今は琴子…我らの将の手当を」ゲインフル・ダガーは
「ああ!そうだな…この子
いやアンドロマリウス殿に
怪我はない だが疲れて
おられる様だから休養を
取らせて差し上げて頂きたい」
ゲインフル・ダガーは
膝を折り背中の琴子達を
兵達に渡した
其れを確認するとゲインフル・ダガーはヒューマノイドタイプに変身する
「何が起きたか説明して貰えないだろうか…司令…」
ゲインフル・ダガーの問いに
「ルノアールです…ゲインフル・ダガー殿」
此処までの経緯を簡単に説明された後ゲインフル・ダガーは 現在置かれている
自分達の状況がかなり厳しい事を知った「
そうか…オルペウスは陽動で…本当は俺達の弟を奪還しようとしてくれていたのか…」
ルノアールは
「そしてアークエリアルを
倒すのが…こちらの作戦だったのですが…まんまとアークエリアルの罠にハマり」
ゲインフル・ダガーは舌を打って
「チッ!兄者が時の支配者だとアークエリアルにばらしたのは兄者自信だ…弟に
何かしたら只では済ませない
と言う脅しだったが…逆手に取られた」
「アークエリアルの能力が捕らえた者の身体を
自分の思い通りに使えると
知っていればまだ何か作戦の立てようもあったのに」
ルノアールはこの事を知らずにイービル軍と事を構える
のは失敗だったと思った
「仕方在るまい…アークエリアルの秘密は我らダガーでさえ知らなかった事だ…
第一世代はゾスター王に優遇されているからな」
「下克上嫌いの王が…第一世代を特別視しておられるのは
解るがそのために…アークエリアルのようにそれを良いことに
増長する輩も出てきている
★付箋文★




