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僕がそらと出会ったのはある夏の日のことだった。その日はとても暑い日だった。人通りの少ないかげろうの揺れるコンクリートの道路の上。
そこにそらはたった一人でぼんやりとだって真夏の真っ青な空を眺めていた。
そらは長くて美しい黒髪をポニーテールにしている。
耳には大きめの白いヘッドフォンをつけていた。
水色のジャージを着ていて、スカートをはいている。
黒色のスパッツをはいていて、足元は白いスニーカーだった。
「そんなところにぼんやりとしてたっていると危ないですよ」と声をかけた。
そして振り向いたそらをみて僕はとてもどきっとした。
なぜならそらはとても可愛いい女の子だったし、それに泣いていたからだ。
「ありがとう」とそらは僕をみてそう言った。
そうやって僕はそらと出会った。
それから僕たちはすぐに世界で一番仲のいい友達になった。




