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 三冊目の本を手にとる。

 そこにはタイムマシンという文字が書かれている。タイムマシン? なんとなく引っかかる。最近タイムマシンについて考えていたような気がする。それは、いつだっただろう? 思い出せない。古書の表紙には丸いたまご型のタイムマシンの絵が描かれている。その絵を見ながら夏は一人、首をひねる。

 ……そもそもなんでタイムマシンなんだろう? 遥はどのような選択をしてこの三冊の古書を選んで持ってきたのだろう? 宇宙の本は理解できる。澪が宇宙船の話をしたからだ。ではあとの二冊はどうしてだろう? 宗教の本とタイムマシンの本。どちらも技術とは(それに宇宙とも)あまり関係がない。

 無理やりに考えれば、宇宙とは少し関係があるような気もするが、宗教とは人間の集団行動や集団心理のことで、つまりは種の意思を考えることだ。(と、思う。私の認識、間違ってるかな?)

 神様は概念であり、現象であり、状態や実体ではない。 

 それからタイムマシンは技術ではない。

 物語だ。(たぶん)

 実際に未来や過去に移動することはできない。だからタイムマシンは技術ではない。

 

 ……たまたま近くにあったから持ってきたのだろうか? そうなのかもしれない。でもそれなら宇宙の本一冊でよかったんじゃないかな? 本は重そうだった。あの遥が理由もなく荷物を増やすとは思えない。

 でも遥だって人間だ。人工知能のようにルールを厳守するわけではない。理由なんてない。なんとなくそうしたのかもしれない。(本好きの私のため、というのが最高の理由だけど、たぶん、それは違うかな。……残念だけどね)

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