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「ごめん、なんで寝ちゃったんだろう?」

「夏は寝てばっかりだよね」遥は言う。

 一番言われたくないことを言われた。夏はちょっとだけショックを受ける。

「夏、起きたの?」

 夏が遥の真似をして、コーヒーカップに口をつけながら、楽しそうに微笑んでいる遥のことを睨んでいると突然、名前を呼ばれる。声のしたほうをみると、遥の部屋の中にある大型のディスプレイの中から澪が夏のことを見つめていた。……どうやら白いクジラは夢ではなかったようだ。

「おはよう澪。ごめんね、お話の途中で寝ちゃって」夏は言う。

「別にいいよ。僕もね、すぐに眠くなっちゃうんだ。それで遥によく怒られるんだよ」澪は言う。

 人工知能も睡眠を必要とするんだ。そんなことを夏は思う。澪は夏と話しながら、元気にシスプレイの中を泳いでいる。

「当たり前。仕事中はきちんと仕事に集中すること」遥は笑顔のままで、澪に注意をする。

 遥はあまり睡眠を必要としない。確か二時間も寝れば問題ないとか言っていた。ぐっすりと、できれば八時間くらいは眠りたい夏から見れば、それはもう立派な睡眠障害のレベルの話だと思うのだけど、どうなんだろう?


「遥は夢って見る?」夏が聞く。

「見ない」なぜか自信たっぷりに遥は答える。もしかしたら夢をみるなんて子供っぽい行為だと、質問者の夏に主張しているのかもしれない。

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