水餅は人気者!?
僕達は支店長室に入り、ソファーに座る。
支店長が、美鈴さんの頭の上に乗っている水餅を見ながら「それが新しい獣魔か?」と聞いてくる。
すると美鈴さんが「そうです!この子がスライムの水餅ちゃんです!」と答える。
支店長が「頭の上に乗せていて、何とも無いか?」と聞いてくる。
「平気ですよ~!それより見て下さい!」そう言って美鈴さんが髪を掻き上げる。
サラサラ~っと、指先から髪が滑り落ちる。
「この子は水魔法が使えるんです!だから、この子にダメージヘアのケアをしてもらったんです!」
美鈴さんが、ご機嫌で説明する。
「そうか…それなら良かった。頭の上にスライムを乗せていた探索者の話を小耳に挟んだから、聞いてみただけだ。知らないなら良い。気にしないでくれ」と支店長が言った。
スライムを頭の上に乗せて、何かあったのかな?
まあ良いか。
僕達には関係無いし。
水餅は、支店長が獣魔登録をしておいてくれる事になった。
それから、僕達が預けた危険察知のスクロールは、他の支店と合同で、オンラインオークションを開催して、そこで出品する事になったと説明を受けてから、僕達は支店長室を出てロビーに移動した。
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ロビーに移動すると、ファイブスターのメンバーと再会した。
ファイブスターの女性メンバーと、美鈴さんのお喋りが始まる。
何故か?ファイブスターのメンバー達が、チラチラと水餅の事を見る。
さっきの支店長と言い、何だろう?
スライムなんて、別に珍しい魔物じゃないハズなのに…?
僕がそう言っていると、互いの近況報告が終わる。
すると、ファイブスターの女性2名が「あの~美鈴さん…スライムを頭の上に乗せてて、何とも無いの?」
「はい!大丈夫ですよ!私の新しい獣魔の水餅ちゃんです!」
美鈴さんが、頭の上から水餅を両手で持ち上げて見せる。
「そうなんだ…問題ないなら良いんだ!気にしないで!」と言う。
美鈴さんが「この子は水の回復魔法が使えるんです!」
そう言って、水餅を持つ片手を離して、髪を掻き上げる。
「ちょっと!サラサラじゃない!良く見せて!」
「水餅ちゃんが、枝毛の修復もしてくれたんですよ~!」
「本当に?凄いじゃない!」
「あの~美鈴さん…私の髪も試して貰えないかな?」
「良いですよ!」
「じゃあ、私もお願い!」
ファイブスターの女性メンバー2名が試す事になった。
美鈴さんが「水餅ちゃん、お願いね!」と言うと、美鈴さんの手の上に居た水餅がジャンプする。
そして、空中で2つに分裂し、ファイブスターの女性2名の頭の上に乗る。
僕は水餅を観察する。
水餅の体の中に、細かい泡みたいなものが見えた。
暫くすると、水餅が女性達の頭の上からジャンプする。
今度は空中で合体した。
そして、美鈴さんの頭の上に乗った。
僕はファイブスターの女性達を見る。
「本当だ!髪がスベスベ!」
「枝毛も無くなってる!」
「水餅ちゃん!ありがとう!!」
女性達が嬉しそうにお礼を言う。
すると、美鈴さん達のやり取りを見ていた、他の探索者の女性が「美鈴さん!私の髪もお願い出来ませんか?」と、申し訳なさそうに言う。
「わ…私もお願いしたいです!」
「良いですよ!」美鈴さんが返事をする。
「水餅ちゃん!お願いね!」
美鈴さんがそう言うと、水餅が美鈴さんの頭の上からジャンプし、空中で2つに分裂。
そして、女性達の頭の上に着地した。
水餅の体の中に小さな気泡みたいなものが現れる。
「拓哉さん。先に帰って貰っても良いよ」
美鈴それが気を使ってくれる。
でも、早く帰っても、どうせ暇だし…
「大丈夫だよ。気にしないで」と僕は答えて、探索者の女性達を見る。
すると…探索者の女性達が、列を作っていた…
まあ、探索者は男性の方が圧倒的に多い。
それでも、今日、支店に居た探索者の女性10人程が並んでいた。
そして、その列の一番後ろに並んでいる、制服を着た女性と目が合う。
「…いま、休憩時間なんです…」
受付嬢!
あんたもか!




