ダンジョン調査・Bチーム
僕は正木勇気。
勇者になる為に産まれてきた男だ。
先日、Bチームに参加した僕は、副支店長達と一緒にダンジョン調査に同行した。
ダンジョン内を進むが、どう言う訳か?
魔物が1匹も居なかった。
先頭をファイブスター。
その後ろに副支店長と、サンダーブラックが続く。
僕達ジャスティスは、1番後ろを歩く。
サンダーブラックのおじさん達が「お前達は新人で経験も不足しているから、1番後ろだ!」と言ったせいだ。
本当に余計な口出しをする。
邪魔なおじさん達だ。
それに、僕の事を“カッパ・カッパ”と呼ぶ。
梓や工藤の兄貴に知られたらどうするんだ!
本当に邪魔なおじさん達だ!
僕達は1匹も魔物と遭遇する事なく、5階の最奥に到達する。
すると、そこにはボス部屋があった。
ここには今まで、ボス部屋なんてなかったと副支店長が言う。
それを聞いた僕は、ピンとくる。
女神様だ!
女神様が僕の為にボス部屋を設置してくれたんだ!
きっと僕のレベルアップの為のお膳立てだ。
そうに違い無い!
うふふ。
先日、教会で祈りを捧げた効果が、早速現れたぞ!
多分…女神様のシナリオでは、僕がボスを倒し、そして勇者に覚醒する。
きっとそうだ!
僕の勇者覚醒イベントだ。
楽しみになってきた!
さあ、早く中に入ろう!!
★★★★★
ボス部屋の中に入る。
斥候の人が、奥の1段高くなっている場所の載ると、光の粒子が集まり出す。
光が修まると、そこには巨人が居た。
ほう…これが僕の為に女神様が用意してくれた魔物か。
僕が魔物に向かって進み始めると、孝之と工藤の兄貴が、2人がかりで僕を掴む。
何で邪魔をするんだよ!
放せよ!
僕がそう思っていると、サンダーブラックのリーダーが「まず、長距離から魔法で攻撃して様子を見よう。どんな能力を持った魔物か分からない。魔物の体力を少しでも削っておくべきだ!」
ほう…おじさん達も、またには良い事を言う。
体力を減らした方が、倒し易いからな…
僕の為に、お膳立てをありがとう!
僕は心の中で、始めておじさん達に感謝する。
ファイブスターのメンバー達も「それが良い!遠距離から魔法で攻撃だ!」
それを聞いた副支店長が「よし!魔法攻撃用意…攻撃開始!」
副支店長の指示を聞いた魔法職が魔法で攻撃を開始する。
…全然、効果が無いんじゃないか?
駄目だ。
こいつらに期待した僕が間違っていた。
こいつらじゃ、この魔物は倒せない。
やはり、この魔物は女神様が僕の為に用意してくれた魔物なんだな!
だから、僕にしか倒せない。
きっとそうだ!
ふふふ。
僕は一瞬の隙をつき、孝之と工藤の兄貴から逃れて、巨人の魔物に向かって走り出した。
★★★★★
巨人の攻撃をかわした僕は、懐に入り込む事に成功する。
そして僕は、ミスリルの剣に火魔法を付与させ、剣に炎を纏わせる。
僕は渾身の一撃を放つ!!
…しかし、肌に傷1つ付かなかった…
何故だ?
僕が考えていると「勇気!危ない!」梓の声が聞こえる。
僕が魔物を見ると、魔物がこん棒を振り下ろすところだった。
避けきれない!
そう判断した僕は、剣でこん棒の攻撃を受け止める選択をする。
ボキ!!
僕は吹き飛ばされた。
そして…僕はミスリルの剣を見ると…剣が砕けていた。
おかしいぞ!
どうなってるんだ?
僕が魔物を倒して、勇者に覚醒するイベントだろう?
「勇気!逃げて!!」
再び梓が声が聞こえる。
僕が魔物を見ると、再びこん棒を振り下ろすところだった。
ヤバい!
こん棒が振り下ろされる。
僕は思わず目を閉じる。
ドッカーン!
何だ?
僕が目を開けると、盾役の人が倒れている。
何があった?
「早く逃げなさい!」
梓が怒鳴る。
僕はダッシュでメンバーの元に戻った。
魔法職の人達が魔法攻撃し、巨人の注意をひいている間に、斥候の人達が倒れている盾役の人を引き摺りながら運んでくる。
静香さんも協力している。
僕が盾役の人達を見ると、血だらけだった。
サンダーブラックのリーダーが僕を見つめて「勝手な事をするな!カッパ野郎が!!」
こいつ…また、僕の事をカッパって呼びやがって!
僕がそう思っていると、副支店長が「調査は中止だ!怪我人を運べ!」
そう言い、ダンジョン調査が中止された。
★★★★★
ダンジョンゲートを抜けて、怪我人が診療所に運ばれて行く。
僕達ジャスティスは、副支店長に呼ばれて会議室に入る。
「正木君!何で勝手な事をした!」
「支店長と協議して、君達の処分を決定する!反省しなさい!」
僕は何もしていないのに、怒鳴られた。
僕は盾役の人に、助けてくれなんて言ってない!
だから僕は悪くない!
だから僕は、副支店長に真実を伝える事にする。
「あれは、女神様から与えられた僕の試練なんです!頼んでもいないに、盾役の人が勝手に入ってきたんだ!だから、僕は悪くない!」
僕が言うと、梓が「何を馬鹿な事言ってんの!あんたを助けようとして怪我したんじゃないの!副支店長すみません」
納得出来ない僕は、副支店長に文句を言っていると、孝之と工藤の兄貴に羽交い締めにされ、会議室から引き摺り出された。




