覚醒-バースト-
「相変わらず騒がしいのう」
『永久の闇』は部屋の様子を見渡しながらソファーに座る。
「いきなりどうしたんだ?爺さん」
インフェルノカイザーが用件を尋ねる。
ダークウルフ、エルリークも突然の訪問者に戸惑った様子である。
『永久の闇』は少し間を置いてゆっくりと語りだした。
「うむ。フラッシュタウンの方で強大な闇の波導を感じてきてみたらやはり御主じゃったか。カイザー」
「…もしかしてこの指輪の事か?」
インフェルノカイザーは右薬指に嵌っている指輪を見せる。
「一体なんなんだ?この指輪はよォ。こいつらの話だと腕が変わったとか抜かしてるんだが…」
エルリークも指輪に興味を示す。
二度目の突入時に負傷したエルリークは何があったのかが気になってしかたなかったのである。
「覚醒-バースト-」
ジジイは一言そう言った。
「その指輪は選ばれた者のみが扱える物じゃ。そして指輪の闇を解き放つ事、それが 覚醒-バースト- と言われておる」
「バー…スト…」
インフェルノカイザーは指輪も眺めながら呟いた。
不用意に嵌めてみたら取れなくなってその指輪の力で腕が変な事になり突然のジジイの訪問。
インフェルノカイザーは少しだけ混乱状態にあった。
「つまりそれ使うとスゲー強くなれるっつー事だろ!?」
ダークウルフがジジイに問いかける。
「まぁそういう事じゃ。その様子じゃとまだ使い方がわかっとらんばいね…」
『永久の闇』は顎に拳をあて、少し考え事をした後に一つの提案を出した。
「ついて来い。覚醒-バースト-の使い方を教えてやろう。ついでにウルフ、ハゲもう一人のボウズ、お前らも来い」
そう言うと『永久の闇』は部屋を後にした。
『永久の闇』の後を追うように3人は宿を出る。
フラッシュ港西口を出てフラッシュ街道を歩いた後、横道から山の中へ入る。
山の中を歩く事約26分…
「どこまで行くんだよ爺さんよぉ」
ハゲが行き先を問う。
「この辺でいいじゃろう」
山の中、少し広い空間に出た。
『永久の闇』は脚を止め、辺りを見渡す。
「こんなところで何する気だ?」
「そう急かすでないわ」
インフェルノカイザーの問いを受け流し、ジジイは不意に闇のオーラを放出させる。
「オオアアア”ア”!!!1」
ジジイは奇声と共に闇のオーラを凝縮、
そして一つの扉を作り出した。
「これは…!!」
真っ先に反応したのはインフェルノカイザーだった。
「何か知ってるのか?カイザー」
「これは『死煉の扉』。俺が親父に修行してもらってた頃よくこの中で修行してたんだ」
エルリークの問いにインフェルノカイザーは答える。
扉は鎖がジャラジャラと吊り下げられており異様な雰囲気をかもし出していた。
「御主等には今からここの中でミッチリと修行してもらうぞ」
『永久の闇』は一つの事を察していた。
フラッシュタウンが消えていたのは彼らが連邦の者に勝てなかったから、という事である。
「修行…って言っても俺達はそんな事やってる時間なんてねぇんだ。一刻も早く連邦の奴等をtオボォオオ!」
喋っているダークウルフを遮るようにジジイは闇のオーラをウルフにぶつける。
「何しやがんだ!」
「馬鹿モン!この中じゃと1日は三ヶ月分の時間経過になるんじゃ!これじゃからゆとりは!」
「先に言えよジジイ!!」
ダークウルフは説明の犠牲になったのだ…
「あのー俺っちはちょっと遠慮しとくっス」
不意にタケシが意見を述べた。
「どうした?気分でも悪いのか?」
「いや、ちょっと連邦の方から収集来ちゃって…一応スパイっすから…ネ」
「ふむ。好きにするとよかろう」
タケシはいそいそと山を下っていった
「さて、早速始めるとするかのう」
ジジイの言葉と同時に扉が重々しく開く。
扉の中は紫色の煙のようなもので充満している。
「覚醒-バースト-…使いこなしてみせるぜ!」
インフェルノカイザーは我先にと扉へ飛び込んだ。
「なんだかわかんねぇけどカイザーばっかり強くなられちゃ癪だしな。行くぜハゲ!」
「おうよ!」
ウルフ、ハゲも続くように扉へ駆け込む。
修行の開始である




