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闇空  作者: 闇の使徒インフェルノカイザー
第十七章 ~聳え立つ巨塔。解き放たれるは救済か破滅か~
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戦いは行方知らず

「行くぞ、ハゲ!マゲ!”デルタアタック”だッ!!!」


「オウ!」


「まかせろ!」


IGLを務めるダーク・ウルフは次の必殺タクティクスを発動。号令と共に三人は散開した。

ハゲことエルリークは右前方へ。マゲことアージョは左前方へ大きく展開。

するとまるでタケシを中心に正三角形を描くように三人は陣取ると各々の必殺技を放出する!!


「うおお!ヤミノマァ!!!」


グォォオ!!!!


ダーク・ウルフの右手に闇のオーラが迸る。

やがてオーラは圧縮され、はち切れんばかりのエネルギーとして放出される。

タケシに向って放たれた闇のオーラはまるでスクリュー回転するかの如く一直線に強襲する!


「ドラゴン拳!ドラゴニック・グランド・キャニオンッ!!」


ボボンボボンボンボン!!!!


エルリークの怒号と共に頭上に複数の岩が現れる。

所々鋭利に尖った岩はエルリークのオーラを受けるとドラゴンエネルギー特有の赤黒いエネルギーを帯びる。

そして岩はやがて雪崩の如くタケシに向って轟音と共に降り注いだ!


絶風刃ゼップウジン月牙ゲツガ!」


ゾバァ!


アージョは背中に背負っていた太刀のような魚刀、「長刀・タチウオ」を抜刀し、刀身に爽やかな緑色のオーラが滾る。

風林火山の風にあたる「疾風のオーラ」だ。それを纏わせたタチウオを下から切り上げるように一振り。

すると半月状の斬撃波が刀身から射出され、地を這うようにタケシに向かって放たれた!!


ドギャギャギャァァアアア!!!!


三方向からの攻撃は中央で衝突すると、弾けて混ざる。

降り注ぐ岩はドラゴンオーラと共に悉くを滅ぼし、風の刃は着弾と同時に炸裂すると拡散反応を起こし、目標を切り刻む。

そして闇は全てを飲み込み、深淵の名の下に悪夢へと誘う。

深い闇は真実を覆い隠し、大いなる災いを招くだろう。花は咲き、やがて蝶となり、悪夢は巡る。

響き渡る轟音、周囲へ拡散する衝撃波、舞い上がる粉塵。そして、空気が震えた。


「や、やったか・・・!?」


後方で見守るインフェルノカイザーは思わずそう口走る。

ヤミノミクスによる闇の沼で動きを止め、その間に三方向から同時に攻撃を繰り出す。

三人で囲い込む事で逃げ場を無くし、唯一の逃げ場である上空も闇の沼が動きを阻害し、逃げる事を許さない。

それがダーク・ウルフが考案した戦術、「デルタアタック」だ。

一人一人の戦闘能力はたしかにインフェルノカイザーや全盛期のポラリスよりは劣るかもしれない。

だが個々の力を合わせる事によりその力は何倍にも膨れ上がる。まぁ別にコイツ等弱い訳ではないけど。

そんなヤツ等の自慢の必殺技を三方向から同時に攻撃を受けたのだ。タケシとは言え、ただでは済まないだろう・・・。


「・・・!?」


粉塵による煙が徐々に晴れるとタケシの姿が露になる。

だがそこには予想だにしない”物体”が存在していた。


「な、なんだ・・・!?」


「あれは・・・綿ァ・・・!?」


そこにはモコモコした綿がタケシを覆うように存在していた。


「危ネェーー!!死ぬかと思ったナッ!!」


綿の内部から緊張感も欠片もない声が響く。

言うまでもなくタケシの声だ。つまり、タケシはピンピンしているという事だ。


「ヤロウ・・・!まさかあの綿で俺等の攻撃を防いだってのか・・・!?」


エルリークは苦虫を噛み潰したような表情で呟く。

そう、無理もない。自慢のドラゴン拳がたかが綿如きに防がれたなど信じられなかった。

だが目の前の綿の塊は堂々存在する。現実から目を背けたくなるのも無理もないだろう・・・。


「いや~・・・、この”フォートレス・ザ・コットン”で防御してなきゃヤられてましたにょ~」


大量の綿を凝縮したような塊は正に要塞のようであった。

一見バカみたいな技だがこの濃密な綿の塊はいかなる攻撃も吸収し、無に帰してしまうのだろう・・・。


「くっ・・・!なんて防御力だ・・・!」


「だが如何なる防御にも必ず突破口はある・・・!」


狼狽えるダーク・ウルフをよそに、アージョは冷静に呟くと身体に深い青色のオーラを纏う。

そう、風林火山の林に相当するオーラ・・・”洞察のオーラ”だ!

このオーラを発動したアージョは極度の集中状態となり、見えざるモノをも見破る洞察力を得る。

聴覚、視覚、触覚、味覚、嗅覚の五感が研ぎ澄まされ、この状態で美味しいものを食べれば食事を存分に堪能できるだろう。

そんなアージョはタケシが発動する綿の要塞に対し、弱点を探り、有効な攻撃法を導き出した。


「穿つ・・・!!」


目標を見据えたアージョは緑色のオーラこと、”疾風のオーラ”を纏う。

そして下半身に力を入れると矢の如く飛び出し、一瞬にしてアージョはタケシとの距離を詰めた!


「貫け!刺矢噴迅シシフンジン!!」


ダッス!!


そして今度は赤いオーラ・・・風林火山の火にあたる”破壊力のオーラ”をその身に宿すとアージョは噴火の如き勢いでタケシを強襲した!

破壊力のオーラを開放したアージョはタケシが纏う綿に強烈な突き攻撃を炸裂させんと突っ込む。


アージョが導き出した濃密な綿の要塞の攻略法・・・。それは一点に対し強烈な貫通攻撃を叩き込むというシンプルなモノであった。

確かに綿は衝撃や斬撃などを吸収する性質があるが刺突と言った一ヶ所に対するダメージには弱い・・・。

そこで、アージョは先程まで抜刀していた長刀・タチウオを納刀し、今度は細い刀身を持った魚刀「刺刀・刺夜刕サヨリ」に持ち替えていた。

細剣のような見た目の刺夜刕サヨリは斬撃よりも突き攻撃に特化した魚刀だ。

そんな刺夜刕サヨリに攻撃力を上昇させるオーラである”破壊力のオーラ”を纏わせることでその突きの貫通力はすごい事になるぜ・・・。


ザクッ!


切っ先が勢いよく綿の要塞に突き刺さる。

強靭な防御性能を誇っていた綿の要塞にアージョは一矢報いたのだ。

だがその瞬間・・・


ファサァ・・・!!


「うぇ!?」


綿は四方八方へ弾ける。

そして・・・そこにタケシの姿は無かった。

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