第25斤
『てなわけで、今回の勝負、わっちんが見事勝利しましたー! ぱちぱちー!』
『なんか……全然嬉しくないんだけど……』
すごろくが終わってゲーム画面がメインメニューに戻ると、リムリムがハイテンションでわっちんに拍手した。でもわっちんの方はローテンションであんまり喜んでいなかった。優勝したとは思えないほどのテンションの低さだ。
『明日のあたしの――繰夢ムリムのチャンネルの方では何しようかなーパーティーゲームだよって騙してホラーゲームやらせようかなーとか思ってたんだけど、あたしの方でもこれやります!w』
『うげれてえはてええええっ!?』
白野さんがムリムちゃんもパーティーゲームがどうのこうのって言ってたのはそういうことだったのか。騙されてホラーゲームやるわっちんも見たかったけど、この流れになるのはわっちんも予想してなかったみたいというかこの奇声からして明らかにそうなのでよしとする。それにこのゲームには無限の可能性がある気がする。気がするだけかもしれないけど。多分絶対そうだけど。
『思ってた以上にめっちゃ面白かったっていうのと、この……すごろくモードの横にあるバトルモードっていうのをやってみたいw』
『えっと……これは……すごろくとゲーム性全然違うしかなりカオスなんだけど……大丈夫……?』
『むしろやってみたいw』
『まあ……ムリムちゃんがやりたいっていうならいいけど……w』
『やったーw』
わっちんは若干困惑しながらも、それを了承した。自分がやらせたくせにまさかここまで気に入るとは思っていなかったのだろうか。後日真意を確かめたい。
『そんな訳で! 明日はあたし、繰夢ムリムのチャンネルの方でこのね、ディエゴパーティーのバトルモードをわっちんと一緒にやろうと思いますのでお楽しみに!』
『あ……えっと……もし面白かったなって思ったらチャンネル登録と高評価よろしくお願いします! あ、あとムリムちゃんのチャンネルの方も登録お願いします!』
『ありがとー♪』
『はーい』『面白かったw』『むりわわてぇてぇ』『かわいい』『かわわ』
リムリムが甘えた声でありがとーっていったらかわいいでチャット欄が埋めつくされた。なんか僕も無意識のうちにかわいいって打っちゃった気がする。わっちん一筋のはずだったのに。
『じゃあみんな、今日はもうぐっすり寝て、明日またあたし達に会いに来てねー! ばいばーい!』
『ばいばーい』
『わっちん、今度あたしとデートしない?』
『ぶべらふぇおほへぁ!?』
2人がばいばいと言った後、何かすごい声が聞こえたてきたなと思ったら声の音量が下がっていってエンディングになった。デートって言った今?
まあいいや、明日本人に直接色々聞いてみよう。そう考えながら、アプリを閉じてスマホをスリープにして枕元に置いた。それから照明を消して、ベッドの上で横になった。
そういや来週、体育祭あるんだっけか。一体何やることになるんだろう。なんでもいいけど、どうやって決められるんだろうか。
なんてことを思いながら、僕は布団を被り、目を閉じたのだった。




