#19 ドラゴンと殺害
「依頼の魔物は、ドラゴンです」
「ドラゴン?」
ドラゴンってあれか、空想上の生き物とされているドラゴンか。さすがというかなんというか。ファンタジーでモンスターとかがいるからもしかしたらとは思っていたけど本当にいたんだな。
「ドラゴンって言ったら、どの種類ですか?」
「はい、恐らくノーマルドラゴンとワイバーンドラゴンの子供だと思われます」
種類? それにノーマルドラゴンとワイバーンドラゴンなんだ?
「あの、すいません。ちょっといいですか?」
「どうされました? マサト様」
「ドラゴンの種類ってどういうことですか?」
「マサト様。それはどういう意味ですか?」
「ドラゴンって種類なんてあるんですか?」
「すいません。マサトさんは、あまり一般常識が通じないみたいで」
うわ、それ言ったら。ほら、やっぱり。皆がかわいそうな人を見る目になるじゃん。その度にメンタル削られるから、やめて欲しいんだよね。
「ドラゴンには、いくつかの種族がありますが、種族によって、強さも変わります。ノーマルドラゴンはその名のとおりノーマルですから、あまり強くありません。その他に、赤竜等の種族がいます」
「今回の依頼のノーマルドラゴンとワイバーンドラゴンの子供っていうのは? ノーマルドラゴンの子供だったら、普通の冒険者でもよかったんじゃないですか?」
「普通に考えたらそうです。しかし今回は、少し特例でして」
「特例?」
「ドラゴンは主に同じ種族のドラゴンとしか交尾しません。しかし今回のように、稀に違う種族のドラゴンと交尾する事があります。その場合通常のドラゴンより、数十倍の力を持っている可能性があるのです。そのため、違う種族の間でできたドラゴンは発見しだい、ギルドではなく、魔法士ギルドに回されます。そういう意味での特例ということです」
「わかりました。そいつはどこにいるんですか?」
「それが、分からないのです」
「わからない?」
「はい。どうやら、そのドラゴンは、主従契約をしているようで、今は契約者と一緒にいると思われます」
どんどん知らない言葉が出て来て困るんですけど。
「しゅ、主従契約。それって禁断の魔術なんじゃ……」
「はい。仰るとおりです」
「あのドランさん、質問いいですか?」
「どうされました? マサト様」
「主従契約ってなんですか?」
「主従契約とは禁断の魔術と呼ばれるものの一種です。強力な代わりに、己の肉体や血など代償が大きいため、禁じられている魔法です。恐らくドラゴンの主人は、エレナ様を殺すために雇われたものでしょう」
「殺す!」
「なぜ妾は殺されないといけないのじゃ?」
あ、ダメだ。この子自分の立場わかってないやつだこれ。
最近は暑さも和らいできましたね。
次回は九月一日午後十時頃投稿予定です




