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魔王の俺が召喚されたのは異世界でした  作者: 三剣 シン
第二章 初旅
15/52

#15 挨拶と契約

「では、そう言うことでよろしくお願い致します」

「マサト、明後日はよろしくなのじゃ」


 そう言って、ドランさんと、エレナは帰っていった。まだ、朝九時にもなっていない。


「マサトさん、今日これから、王都へ行くために買い物に行くんですが、ご一緒にどうですか?」

「いや、いいよ。今日は、町をぶらぶらすることにするよ」


 今日は、比較的暇なので、アルに挨拶に行こうと思っている。やはり、王都にいくとなると、それなりの準備もしないといけないしな。



「よう、アル」

「どうしたんだい? マサトくん」

「いや、ちょっと挨拶にな。悪いがいれてもらっていいか?」

「挨拶? まあいいや入ってください」


 そう言って中に通される。前の来たときと同様に食堂に通される。アルが自分の前の席に座るように進めてきたので、アルの前に座る。俺が座ったのを確認してからアルがてをあげると、奥の厨房と思われるところからメイドさんが紅茶を運んできた。


「ありがとう、もう下がってくれて構わないよ」


 そう、アルが言うと、メイドさんは一礼して、下がる。


「それで、挨拶っていうのは?」

「いや、アルが紹介した魔法士ギルドのアンリーさんが今日の朝来て、魔法士ギルドに入らないか? って言われたんだよ」

「ああ、アンリーさんが、昨日紹介したばっかりだというのに。仕事が早い。それでどうしたんですか?」

「で、魔法士ギルドに入ることになったら、初めての依頼が来てしまって」

「ほうほう」

「その依頼が王族の護衛依頼で、王都までいかなきゃいけなくなったんだよ」


 俺の話を聞き終わった後で、アルは面白そうに笑いながら


「あははは。いやー皆さん仕事が早いですね。マサトさんのこと紹介したのは昨日なのに」

「因みになんて言ったんだ?」

「僕と同じくらいの強さで、ランク二の実力を持っているよって」

「いや、俺が負けたんだが」

「結果は引き分け、その途中がどうであろうと引き分けは引き分けだ」

「まあ、そう言うことだから、挨拶に来たわけだよ」

「分かった。じゃあ、気を付けてくれよ」

「おう」


 そう言葉を交わすと、少し二人とも黙って紅茶を飲む。


「よし、じゃあ、そろそろ帰るわ」

「そうかい。分かった門まで送ろう」


 そう言って二人で席を立ち、門まで出る。


「また帰ってきたら挨拶に来ます」

「じゃあ、また」


 そう言って歩き出す。少し楽しい挨拶だった。



「はぁ、疲れた」


 そう呟いたのはリーナだ。まだ、アステナを出発して、三時間もたってないし、馬車に乗っているので疲れるはずはないのだが……

 まあ、昨日は夜遅くまで、ティーナとリーナで用意をしていたらしいからその疲れもあるのだろう。


「リーナ様、まだ三時間もたっていませぬぞ」


 御者台からドランさんが声をかける。そう。俺達は今、草原の真っ只中にいる。見渡す限り草、草、草。

 アステナをこの馬車(馬車と言っても、屋根が付いてるわけでもなく、人を運ぶ以外全く役にたたないような馬車だが)に乗って出発したのは、今日の明け方だ。ドランさんによると、護衛がいるとしても用心に用心を重ねた結果らしい。このおんぼろ馬車も用心のためらしい。

 ちょっと眠たくなってきた。朝が早かったから、少し休もう。そう思いながら、目を閉じた。



「マサト、マサト。起きて」


 ん、ここは?

 それに誰? あ、レイカか。


「よう、レイカ久しぶりだな」

「うん、マサト久しぶり」

「で、どうして俺はここに来たんだ?」

「あ、私が呼んだの。マサト、私じゃないほかの精霊と契約してみない?」

「他の精霊?」

「うん。この世界に精霊という存在がいるのは知っていると思うんだけど」


 そりゃ、レイカと契約してますからね。最初は信じられませんでしたよ。


「精霊との契約がこの世界では難しいって聞いたんだが?」

「難しくないよ。君達人間に精霊の声が聞こえないだけ。聞こえても魔力が足りなかったりするから、難しいと言われているの。精霊にも色々いて、積極的に人間に声をかけて、契約しようとする精霊と、あまり契約したがらない精霊がいるの」


 へー、やっぱり性格は人それぞれってことか。


「で、マサトには、私の他にもう一人、創造の精霊デイリックと契約してもらいます」


 なぜ俺は決定事項を言われているんだ? 俺にも選ぶ権利はあるよね?

 そんなことを考えていると、地面から、一人の男の子の精霊が出てきた。

 年は5才位で身長は八十センチ位だ。男の子は恥ずかしそうに、レイカの後ろにトタトタと駆けていき、首だけ、肩越しに


「デイリックです。契約条件は魔法を使ってもらうことです」


 そう言うと、レイカの後ろに完全に隠れてしまった。


「想像の精霊? どんな魔法が使えるんだ?」

「創作の魔法ね。あなたが思った魔法を使えるわ。世界を滅ぼす魔法を思い付いたら世界を滅ぼすことができるわ。ただし、デイリックの許可と、魔法の効果、呪文の名前等、一つにつき、これくらいの条件があって、それをクリアした呪文のみ、使用することができるわ」


 なるほど、使い方を間違えなければ強いな。


「マサトさん、契約しますか?」


 デイッリクがおずおずと聞いてくる。


「分かった。契約するよ。よろしくね」


 レイカの時と同じく、デイリックが手を差し出してきたので握り返すと、指先から暖かくなり、体全体が暖かくなったところで、デイリックが手を離す。


「これからよろしくね」

「うん、こちらこそよろしくお願いします。マサトさん」

「マサト、もう帰る時間だわ。また、呼んだら来てね」

「バイバイ、マサトさん」


 その声を最後に俺の意識は途切れた。

さあ、とうとう旅立ちました。

次回は八月二十四日午後九時頃投稿予定です。

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