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その日のうちにタカクラジは手配を進め、
明日の朝に商業馬車で中央区へ入り、
そのまま軍部への渡りが着くことになった。
タカクラジの息のかかった駐在団の少尉の助けを得て、軍施設へ侵入した。
つい昨日まで闊歩していた廊下を足早に遡る。
ザックとクエラは懲罰区の一角に幽閉されているとのこだった。
懲罰区は地下にあり、
門番との邂逅次第、隠密行動は辞め攻撃に出なければならない。
地下へと続く階段を、音を立てぬように下る。
幻惑魔術で身を隠してはいるが、
得意ではないために察知能力が上手の魔法師がいた場合は、見破られてしまう。
「...では、引き続き目を光らせておけよ。
中央区の恩恵があるにしても、奴らはあの第3騎士団の副隊長格だ。
様子を伺っているだけかもしれぬ。」
「万が一の場合は、牢越しの処刑とのことですが、、」
「軍本部も内密に承知だ。その時の処置はこちらでする。深く考えるな。」
おっと、
良い話じゃないな。
ピタッと背中を壁につけ、様子を伺う。
あれは第二騎士団隊長と副団長だ。
副団長とその団員が見張り役とは、
とんだ力不足だな。
舐めているとしか思えない。
あの二人は十二分に実力は隊長格に達している。
俺について来てくれている為に、今の地位に甘んじているだけだ。
一歩足を踏み出して覗き見ようとした瞬間、
身体に負荷がかかる。
これが噂に聞いていた秘宝の恩恵か!
身体が地面に引っ張り出されるところを堪え、
体制を持ち直す。
このプレスコットの監獄と懲罰室は一定深度以下に作られている。
秘宝に近いところでは、身体に蓄えた魔素が急激に外部に奪われていくという話を聞いた。
これを防ぐためには、結界によりその流れを阻害する必要がある。
ちらっと、階段の終わり口を見上げる。
ルビーのような宝珠が壁に埋め込まれている。
俺はどうやら、その結界の外に出たようだ。
そして、第2騎士団供を見れば、
首から同じ宝珠の首飾りをかけている。
あれが免罪符の役割をしているのだろう。
ちょっと驚いたが最悪の想定よりは負荷は軽いな。
俺は負荷を軽減する為、
自身を中心にした一帯の岩構造と魔素の共有を図り、奪われる魔素を地上に近い所から調達するように流れを作る。
調達した魔素が秘宝に吸収され、それが放出される一定深度以上から再調達するので、
事実上の損失をなくすことが出来る。
感覚の共有から、内部構造を把握しザックとクエラの位置の補足を試みる。
なるほど、
ザックがここにはいない。
居るにはクエラだけだ。
これは誤算だな。
しかし、一歩前進したのには違いない。
そして、存在の共有化を図ることで幻惑魔術は使えなくなるので、姿を表すことになる。
「そんなに俺の部下が怖いか?」
俺が声をかけると、
2人が身構えながら刹那に剣身を抜き放つ。
流石、
伊達に隊長を張ってない。




