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祝日は投稿しない事が多いです。
執筆時間が無いので
魔素による支配を広める事は会社組織の構成に似ている。
ふと、激しい攻防の中で脳裏の片隅で思う。
法人格という概念といった方が齟齬がないだろう。
会社法人、執行部、掌握部門、部署、課単位、構成員、構成員の所属するプライベートグループ、親戚家族、核家族、夫婦、個人。
分解をしていくと人間の繋がりの単位が変化する。
俺が俺自身と通常時に認識しているのは構成員の単位だったと一度死んでから初めて理解した。
人間は生きながら人の間で呼吸をしている。
死ぬ時、本当の個人単位で、
只のであるという状態を思い出す。
かつての生まれる瞬間の孤独を。
しかし、現実は俺にも家族や部下がこの世界で出来たように絶対の孤独まで繋がりが希薄になる事は回避出来る。
阻害や忌避を自身でしない限りは。
ヤージュがかつて、仲間を作れと言った本当の意味はここにあると俺は思っている。
個々がバラバラであると引き出せる力があまりにも弱くなる。
俺が大河まで支配を広めたように、仲間という引き出しが力の貯蓄や緩衝の役割を行うのだ。
今では会社法人というものは、本当に生きている人間と同じ存在だったのだと実感する。
この俺の身体を部位に分解すれば、腕自体でも存在意志があるのだと確信が持てている。
そして、その支配全体の主導権を握るのは俺だ。
ヤージュに渡してなるものか。
かつて日本では親戚家族を一まとめにし、その集団の生存を高めるため本家や分家という制度を取り入れていた。
構成員は本家本元の筆頭者へ自身の存在意志の方向を決定する権利を委譲し、筆頭者の意志が支配領域を拡大することで統制し外部圧力から身を守った。
現代では核家族化が進み、自身の権利を委譲する事が忌避されるようになった結果、外部圧力への対抗力は弱くなり、存在が危ぶまれる人が多く出現した。
敗戦後の個人の自由の尊重は、日本を解体する為に行った都合の良い施策だと思ってしまいそうになるが、今はそれを模倣させてもらう。
ヤージュの外部圧力への抵抗を弱らせる為には、その単位を細かく分解することだ。
簡単に言えば、単位毎に存在意志の決定を俺に強制委譲させる。
やってる事はかつてのいじめっ子と同じ、屈服だ。
もしくは、ヤージュという存在を維持出来なくなるまで分解仕切る、つまりは食物摂取と同じ消化と吸収だ。
「俺に従えよ、ヤージュ。」
もう、容赦はしない
刻として接触は一瞬。
大量の魔素移動がもたらす余波エネルギーが周囲に衝撃波として襲いかかる。
その中心にいたヤージュの輪郭がぶれ、光の粒子のように輝き、その抵抗を失う。
俺の身体はヤージュの身体があった場所を素通りし、身体の光粒子がまとわりつく。
殴りかかる勢いは消え去り、
その場でたたら場を踏む。
大河からくる肌寒さもなく、春のように柔らかい風が一陣吹いた。
その風に乗り、光の粒子の一部が後方に流れる。
空中に留まりゆっくりと輪郭を描き、一人の人物が現れる。
それは、かつて石畳の上で見た本来のヤージュの姿。
ゆっくりと長い睫毛を持ち上げ、大きな眼を開ける。
氷層に降り立ったヤージュは後ろに手を組み、斜め下
から見上げながら近づくと小さな声でつぶやいた。
「......やるじゃん。」
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