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転生してから考える世界構成学  作者: ユタセコ
22/39

3

ザックさんの名前由来はジャガビーを食べた時の音です。

「作戦は?」

「超接近戦から、川中央へ誘導してトドメだね。」

「3人でくると思うか?」

「うん、他は大したことない。」

「では、最初の標的は?」

「さっきの金髪君は防御壁で援護を徹底するだろうから、接近した際に先に前に出た方を潰すよ」

「承知した。」


短く音葉を交わし、自身の魔素を練り上げていく。

2人で歩みを止め、100m離れ対峙する。

コロロ川の氷結によって、真冬のように吐く息が白い。

敵陣営では鮮やか緑の大地があるのに対し、

死後の世界のように白い静寂が漂う。


まるで自分は死神だなと思う。

それも悪くない。

世界を、命を刈り取り終焉させることには慣れている。


「行くよ!」


一気に2人で距離を縮める。

ルルーセンの身体が煌めくと、

身体的能力が爆発的に底上げさせる。

それと共にルルーセンの見た目は大きな銀色の狼へと変貌している。


身体強化魔術と獣人特有の変貌能力である。


その上を180度反転したルカが翼を羽ばたかせ同調する。人間の見た目こそ残しているが、その翼、黄金の瞳、露出した巨大な鍵爪は鷹そのものである。


大鎌を振りかぶりひと薙ぎする。

その切っ先より見えざる斬撃が飛び、

ひと先早く3人へ肉迫する。


こちらの接近に合わせてあちらでも動きがある。

女がしゃがみ、地面に手をつける。


その碧い瞳に黄色い閃光が映り込む。

閃光はこちらまで地面を這い、

凍った川を目前に隆起させる。

その高さは5mに及び一瞬でお互いが視認できなくなる。


ルルーセンと両サイドに分かれ迂回すると

1人がいなくなっている。

仁王立ちの男だ。


残りの2人は乖離魔術の金髪による防御壁で無傷だ。


視認出来なくとも、

探索魔術で姿を捉えているが、思わず笑う。

そうきたか。


「ルルーセン飛べ!」

ルルーセンがその場を飛び退き、

その居た辺りにを水柱が立つ。

男が凍った表層を突き破り、飛び出してきた。


その顔が手応えの無さに歪む。

軍帽がなくなり露わになった黒髪に懐かしい思いが浮かぶ。

が、距離を詰めたルカは思いとは裏腹に、

大鎌をその首に回していた。


「気配のカモフラージュはまだまだだね。」

「げっ、まじかっ」


その大鎌が首筋に吸い込まれるが、切断されることがない。

大鎌の切断能力よりも黒髪の身体的な防御性能が上回っているのだ。


ルカはその判断を瞬時に下し、魔素を大鎌に注ぎ込む。


しかし、その隙に黒髪に腹を蹴られ脱出される。

そのまま後退し、初めての攻防が切れた。


ルカがにこやかに話しかける。

「やるねぇ、君が邪魔しなきゃ首もらえたのに。」

その視線の先は金髪の男だ。


大鎌と首の間に乖離魔術を展開させたのだ。

そういえば、

人間側では魔法と呼ぶのだったか。

がその練度は魔術に匹敵しているので魔術で差し支えなかろう。



「おい、


俺の首繋がってるか?」


恐る恐る黒髪が自身の首を触る。

まだ飛び退いた姿勢のまま地面に座り込んでいる。


「パウェル隊長、

残念ながら、身体はあちらに転がっています。」

碧眼が真剣な顔をしたまま答える。


「クエラ副長、笑えないよ。本当に。」

金髪はこちらの挙動に注意しながら嗜める。




「おいっ!お前は六大将軍か?」

立ち上がりパウェルがこちらに問いかける。

話しかけた事で人語が理解できると分かったのだろう。


ルルーセンが傍に歩み寄る。

「そうだよ。暁の道化とでも呼んでよ。

せいぜい、楽しませてね」


その佇まいは、最早ピエロとは呼べない狂気を纏っていた。

下の★から最新話の評価をお願いします。

平均評価で軌道修正検討します。

あとやる気の補充です。

ご感想ありがとうございました。

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