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軍事会議では次の事が取り決められた。
侵攻作戦は大筋はこうだ。
明日未明、
先遣部隊を務める第1騎士団、第5騎士団はコロロ川下流から進行する。
進行困難とされている魔獣については、
度重なる上流側での獣人の村への侵略に紛れて、
進行路を少しずつ確保して来た。
第2、第4騎士団は本拠地であるプレスコットに待機させる。
第1第5騎士団の侵攻が順当に行けば、
正面からの川を渡っての侵攻フェイズに移行させる。
順当に行くというのは、
キャロルズへの先遣部隊の到達または、開戦し不利な戦況時に退却に見せかけた敵本部隊のキャロルズ離脱のどちらかが達成した時点となる。
我ら第3部隊はこの作戦の調整役を担う。
調整役はフェイズ未達見込み時に以下の3点を行う
・戦力補佐としての他部隊へ一部補填
・隊長を含む主戦力として他隊回復までの代替
・他部隊の退却の為の殿部隊
可能としているには、
全団員が治癒魔法、身体能力強化魔法を習得している点と、パウェル隊長個人の圧倒的戦力がある。
我らの団員が補填されるということは、
治癒部隊が投ぜられるという事を意味する。
また、侵攻フェイズが中止される場合、
我らが迅速に駆けつけて補佐から持ち場の引き継ぎを行う。
1つの役目ではなく、
戦況によってフェイズを進めるべく戦場に現れるのだ。
この軍事決断を行えるのも参謀補佐を務める隊長へ第3部隊の指揮系統が委任されているから可能となっている。
また、第2、4部隊がコロロ川を渡って侵攻する際には、第3部隊が先頭を務める。
全部隊が川を渡り切った後は、疲弊した第1、第5部隊の援助に向かう。
これで全部隊がキャロルズ側にて侵攻を行い、
キャロルズの奪取が終了フェイズとなる。
軍事会議ではフェイズ移行条件や役割の確認などが綿密に行われた。
本当に損な役回りだとは思う。
しかし我らが敗北、失敗しなければ侵攻フェイズが進むのが確実な作戦あり、その自信が我らにはある。
そして、他の騎士団は自身が失敗すれば、我が隊が戦果を全て持っていくことを承知しているため、プレッシャーによる発破がかかっている。
これまでも我らはこの役割を果たして来た。
勿論、結果論として戦果を横取りする形となった作戦もあった。
我が隊を疎ましく感じる最大の理由になっているが、
全く自身の不甲斐なさをすり替え変えているのに過ぎない。
こちらは
腑抜け共の尻拭いをしてやっているのだ。
「では、そのように。」
軍事会議は滞りなく終わった。
最後に顔を上げて、
軍事会議に参列したものを静かに睥睨する。
今回も我が隊の威力を見せつけてやろう。
獣人共にも、お前らにも。




