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台風怖い
(差し替え)
おいおいおいっ
遂に来たよ、俺のターンがっ!
俺はそびえ立つ塔の縁に足をかけ、崖下を見下ろしている。
清々しい晴れ空が気持ちが良い。
俺はエルレム國第3騎士団 団長のパウェル・サナスだ。
武神の転生と呼ばれ、若干16歳でこの地位まで辿り着いた。
しかし、これは仮の姿だ
本当の俺はこの世界に紛れ込んだ神さま見習い。
つまりはこの世界に終止符を打ちにきたのだ!
ふふふっ、正体を隠して活躍するこの感じが堪らない。
「団長やめてください、気持ち悪いです。」
「こらこら、団長に向かっての言葉使いしなさいね。思っても口に出さないってみんなで決めた規則守ってね。」
おっと、少し顔に出たか、
引き締めよう。
後ろに控えているは副団長の2人だ。
直接的に嫌味を言った女性はクエラ・パトリキ。
黒髪で軍服がよく似合う。
目線は鋭く、うちの兵士団の頭脳を担う。
一方、間接的に嫌味を言った男性はザック・テレバニウスだ。金髪で整った柔和な顔立ちはとにかくイケメンだ。軍服がまた良い。身長も高い。そんなところが嫌いなので意地悪く接しているが、優秀すぎて手元から離れないし懐かれている。
その、はず。
眼下には巨大な川が流れ、その対岸にはこちらの要塞都市の半分程の街見える
今回の作戦は長年落とすことが叶わないあの都市をぶっ壊すってやつだ。
周辺は森に覆われ、互いに攻め手に欠けた因縁の土地だという。
それを達成することで更なる足掛かりとなり、俺は軍本部へ召集されるだろう。
長かった。
ほんっとに長かった。
こちらの世界に来てから、何度心を折られただろう。
いかん、思い出すと涙が出てきた。
「あれあれ、団長が泣いてるよ。クエラ副長。」
「いや、あれは悲しみ涙じゃないです。喜んでるんです。私には分かります。ますます気持ち悪い。」
小声で話しこそすれ、自重しない背後がうるさい。




