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Eresia Online ~とある少女の配信録~(体験版) ver.0.12  作者: 春ノ花子
第1章:ゲームスタート
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2-18 再び荒野エリア

 次の日。

 いつものように配信を開始し、集合場所である西門前へと向かいます。


「おはようございます」


 私が到着した時には、ほとんどのメンバーが揃ってました。まだ来ていないのはネコさんとみみみさんですね。

 地雷也さんは昨日と違って金属製の全身鎧に身を包んでいます。


「今日は立派な金属鎧ですね。自作ですか?」

「ホブゴブリンの武器を鋳潰して作った金属鎧じゃな」


 こんな立派な鎧が作れるなら無理に鉱山街まで行かなくても大丈夫なのでは? と思ったら、なんでもホブゴブの武器から作った装備は耐久値がかなり低くなってしまうとのこと。


「バザーに流れてくる鉱石でなんとか大盾はこしらえたんじゃが、やはりフル装備となると鉱山街に行かんとどうにもならんからな」

「大体みんな鉱山街で装備を更新するよねー」

「始まりの街だとどうしても限界がありますからね」

「お2人も装備の更新が目的なんですか?」

「そうだね。ボクは武器を新しくする予定」

「私もそうですね。後は部分鎧みたいなのを作ろうかと」


 そんなことを話していると、約束の時間を少し過ぎたくらいにバタバタと2人がやってきました。


「ごめんなさ〜い、遅刻しましたぁ〜」


 おっと、時間にルーズなのはみみみさんの方だったみたいです。


「へー、これが配信用のカメラかにゃ?」


『ネコミミキタ!!』

『キタ――――(゜∀゜)―――― !!!!!』

『ネコ耳! ネコ耳!』


 荒ぶるリスナーに反応してか、カメラがくるくる空中を飛び回ってネコさんの姿を捉えます。

 迷惑じゃないかと思いましたけど、「にゃっはっは」とか笑いながらカメラに向かってポーズを取ったりしてるから問題無さそうですね。

 ともあれメンバーが揃ったので早速パーティを組んで荒野へと向かいます。


「基本的に道中の戦闘は避ける方向で。ただしあっちから襲ってきた場合は連携の確認も兼ねて戦うことにするぞ」

「あ、ちょっと試したいことがあるので、途中でファイターかホブゴブとソロで戦わせてもらっていいですか?」

「ん? まぁそれくらいなら構わんが」


 途中、何度かノーマルゴブリンと遭遇したものの、接敵前にネコさんの放った矢が突き刺さり、なんとか近づいたと思ったら地雷也さんが止める前に伊佐美さんの攻撃であっさりと倒されるというパターンで処理されてました。


「おっ、ホブゴブリンがいるにゃ」


 ゴブリンを処理しながら荒野を進んでいると、進行方向にホブゴブリンが1匹でいるのをネコさんが発見。

 事前にお願いしていた通り、私がソロで戦うことになります。


「《ロングレンジショット》にゃ!」


 ヒュンッ、と風を切って走る矢。

 ドスッと刺さり、ダメージを受けると同時にホブゴブリンがこちらに気がついて、怒ったような表情を浮かべつつ突進してきます。


「じゃあ、行ってきますね」


 他のパーティメンバーに声をかけて、ホブゴブリンの方に駆け出します。

 現在ホブゴブリンのヘイトは攻撃したネコさんに向いてますけど――


「《タウント》!」


 挑発効果のあるアーツを使うと、ネコさんを見ていたホブゴブリンの視線がこちらを捉えました。

 昨日冒険者ギルドの訓練所に行って覚えたばかりの〈挑発〉スキルですが、ちゃんと効果を発揮してくれたみたいですね。

 そして訓練所で覚えたスキルはもう1つ。


「《ウェポンパリィ》! そいっ!」


 ホブゴブリンの攻撃を双剣で受け流し、それに合わせて身体を回しながら側頭部に回し蹴りを叩き込みます。


『蹴った!?』


 そう。これが私が手に入れた新たな攻撃手段。〈蹴り〉スキルです。

 双剣装備時にも使えてダメージはSTRではなくAGI依存。しかも足を使う動作だからか〈足捌き〉の補正も入るというお得仕様。

 さらに、


「《パリィ》! そいっ!」


 振り下ろされた剣に蹴りを合わせて攻撃を逸らす。勿論ダメージは0です。

 見ましたかリスナーさんたち! ちゃんと武器を持ってなくてもパリィはできるんですよ!


「タ◯ガーニークラッシュ!」

 

 最後は適当な技名と共に放った飛び膝蹴りが顎を打ち抜き、ホブゴブリンは倒れて動かなくなりました。


『真空飛び膝蹴りキター!』

『スゲー!!』

『YOU WIN!』


 ドロップ品を確認してみんなのところに戻ると、何故か全員驚いた表情をしてます。


「どうかしました?」

「いや、どうかしたと言うか……儂らの中のグラスランナーのイメージが壊れてな……」


 地雷也さんのセリフに、皆の視線が私とMugkoさんの間で行ったり来たり。


「Mugkoさんも〈蹴り〉スキルどうです? グラスランナーと相性良くてオススメですよ?」

「いやいや無理だから!」


 ゑー。

 そんな全力で否定するほど難しくはないと思うんですけどねぇ?


『アリーシアちゃんの常識は世間の非常識だからw』

『これをグラスランナーの普通だと思ってはいけない』


 失敬な。


「まぁ、これなら確かに前衛を任せても大丈夫そうじゃな」

「むしろ地雷也が要らない子になりそうだにゃ」


 いや流石にメイン盾は荷が重いと思いますけどね。

 だから地雷也さんもそんなしょぼんとした顔しなくていいですから。


 結局、地雷也さんを慰めるのに15分くらい時間をロスしました。

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