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KING  一度は諦めた舞台で。  作者: 銀乃矢


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第4話「開幕戦」

F1の新シーズンが始まる。

今年も開幕はオーストラリア、アルバート・パーク・サーキット。

新エントリーとなる12個目のトヨタワークスはTOYOTA EFTC Formula one Teamというチーム名で参戦することが決まった。

EFTCはEast Fuji Technical Centerの頭文字を取ったもの。



オーストラリアに集結する4台のトヨタ勢。

ドライバーたちは仲良くできていた。


「オーストラリアといったらさ、やっぱ何?」

田邊が聞く。

「ん〜、やっぱオペラハウスじゃない?あれはオーストラリアの象徴でしょ」

エイデンが答える。

「やっぱ僕はコアラじゃないかな〜、って思います。」安達が答える。

「あ、そっか、コアラも有名か」


そんな他愛もない会話をしながらピットに向かった。


予選の結果、田邊が15位、エイデンが16位、安達が23位、キャロルが21位となった。


この結果を見て、ファンたちはまるで2015年のホンダの不振のようだと重ねてしまっていた。


フォーメーションラップを終え、24台のマシンがグリッドに並ぶ。


最後方でグリーンフラッグが振られる。

スタートの準備が整った合図だ。


シグナルが1つずつ赤く光っていく。

全員そのライトが消える瞬間を待ち続ける。


この瞬間は時間にして5秒ちょっと。

だが、ドライバーにとっては永遠に感じられる。


5つすべてのライトが赤く光る。

そして消える。


24台が勢いよくグリッドから飛び出していく。

しかし、23位の安達がクラッチのつなぎ方を間違え、エンジンストールを防ぐアンチストールが発動する。

これが起こるとしばらく駆動が伝わらない。


安達は最下位に落ちる。


逆にロケットスタートを決めたのが田邊、エイデン。

2人は13位、14位に順位を上げる。

キャロルも20位に順位を上げる。



「楽しい!F1やっぱ楽しい!」

飛花はF1のレースを楽しんでいた。


「まさか、本当にF1のレースを戦えるなんて。」

驚きを隠せないのと同時に喜びも隠せないエイデン。



4台は4人なりの走りで完走を目指す。


そしてオーストラリアGPのチェッカーフラッグが振られる。


結果、田邊が12位、エイデンが14位、キャロルが15位、安達は多重クラッシュに巻き込まれ、リタイアとなった。



メンバーたちは次の大会の舞台である日本に向かった。


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