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KING  一度は諦めた舞台で。  作者: 銀乃矢


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20/28

第19話「望み」

アメリカ大陸3連戦が始まる。

その最初の大会はサーキット・オブ・ジ・アメリカズ。

よくCOTAと呼ばれるところだ。


ここは比較的ハイスピードなサーキットであり、新しいトヨタのパワーユニットとバッテリーは相性が良かった。

EFTCの田邊が4位、エイデンが5位となった。

VERTEの安達が12位、アンドレッサは13位でポイント獲得を逃すことになった。


そして次はエルマノス・ロドリゲス・サーキットで行われるメキシコGP。

ここはF1カレンダーの中でもモンツァ・サーキットに並ぶ高速サーキット。


ここでもトヨタのパワーユニットが活躍する。

EFTCチームの田邊は7位、エイデンが10位でポイントを獲得。

VERTEは安達が13位、アンドレッサはブレーキのトラブルによりDNF(リタイア)となった。


結果、ここまでの2戦でポイントは獲得できたが、表彰台にも上がれず運命は次のブラジル、サンパウロGPで決まることになる。


運命のサンパウロGP。

インテルラゴス・サーキットで行われる。


守谷は少し不安になっていた。

「今日もし表彰台に上がれなければ来年はない…すでにアンドレッサがクラッシュで予選を走れない…残った3人の奇跡を願うしか…」


「守谷代表、どうしますか?このあと、かなり強い雨が降りそうです」

「まじ?どうするか…とりあえず3人にセッティングの希望を聞いてみて。それで大丈夫」

「わかりました」


そして練習走行までは快晴だったインテルラゴス・サーキットの上空に真っ黒な雨雲が流れてきた。

そしてその雨雲はすぐにサーキットを濡らす。


予選開始前に安全確認のためにメディカルカーがサーキットを走行する。

そのマシンからはかなりの水煙が上がっていた。


「すげぇ…思ってたよりすげぇ降ってきた。これはどうなる…?」

レーススチュワード(運営)は予選は予定通り開始となることをアナウンスした。


そして23台がQ2に進める16台の枠をかけて走り出していく。

雨量は変わらず、スピンが多発する。


あちこちでイエローフラッグが振られ、アタックどころではない。

「これアタックできるの?」

『わからない、わからない。でも台数がもうほとんどいないから次の周は確実にアタックできる。』

「了解」


トヨタの3台は予選Q2も簡単に通過。

ついに始まる予選Q3。

ポールポジションをかけて最後の戦いが始まる。


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