第18話「無茶な要求」
そして翌日…
スペインでの結果の興奮が冷めきらぬ中、上層部がEFTCを訪れる。
その集団をEFTC日本本部長が迎える。
「皆様お疲れ様です」
「お〜、これは本部長さん。」
「昨日の結果はすごかったねぇ。」
「いえいえ、我々が努力した結果です。そして何よりそのパワーユニットの性能を極限まで活かしてくれた彼らのおかげですよ。」
そこにはトヨタ陣営の4人のポスターが貼られていた。
「それで、君たちに言いたいことがあってね」
「なんですか?」
「私達のサポートのおかげでここまでこれたんだから、じゃあランキングトップ3狙ってみようか。だから、次のアメリカ大陸3連戦でまずはどこかで勝つんだ。」
「え?」
「簡単なことさ。君たちで勝てばいいんだよ。」
「え…いや…」
「できないっていうのかい?だったらこのプロジェクトは即刻中止だなぁ〜。資金援助も打ち切りだなぁ。まぁ、君たちならできると信じているぞ」
本部長の肩をポンポンと叩く。
そして本部長はこのことをすぐに電話でイギリスにいる守谷に伝える。
守谷はデスクでパソコンを操作しながら会話していたが、驚きのあまり立ち上がる。
「はぁ!?なんだよそれ」
『いや、なんか、上層部のおかげでここまで思った以上の成績を残せているから勝利を狙ってみようか、みたいな』
「あのアホ集団…あいつら逆に予算減らして開発遅らせてたのに…」
『どうしますか?でも、従わないとプロジェクトは即刻中止、資金援助は停止するって…』
「嫌だけど、あいつらのことには従わないと…一応は立場は向こうが上だしな…」
『じゃあ、一応は今度のアメリカ大陸3連戦狙いますかね?』
「そうだな…やるか。ドライバーたちも開発してくれるスタッフたちも優秀だしな」
『わかりました。日本側も開発力の強化を目指します』
「頼んだ」
電話を切る。
「あの上層部、俺達の苦労も知らずに予算減らしておいてあれこれ言いやがって…ホントに嫌になるよ…」




