自分なりのプレゼント。そして俺の想い
深夜テンションで書いた話は後で見返して穴だらけだったりします。
多分この話はそれが顕著に現れていると思います。
読みにくいかもしれませんが、どうかご了承くださいm(_ _)m
俺たちはご飯を食べ終わり、店を後にしていた。
現時刻は1時半。ゆっくり話をしながらご飯を食べていたらこんなに時間が経っていた。
ちなみに帰りの電車は4時発。今度はちゃんと快速だ。
3時半にはここを出るので実質あと2時間しかない。
「次はどこ行く?一通り服屋は回っただろ?」
お腹いっぱい食べて満足そうに微笑んでいる佳乃にそう尋ねる。
「行きたい店は全部行っちゃったからな…。あ、ゲームセンターとか行ってみたいかも」
俺は意外だと思った。佳乃の性格やイメージからゲーセンはかけ離れている。いや、逆にそういうイメージから行きにくかったのかもしれない。
「ゲーセンか…。じゃあこっちの方に行こうか」
この施設にはゲーセンが2つある。簡単に言うとアーケード中心かメダル、クレーンゲーム中心かの違いだ。
今回はもちろん後者の方に行くことにした。
ゲーセンのある3階は店が少ない。ゲーセン、シネマ、電気量販店の3つだけ。ただどの店も人気で、ずっと人で賑わっている。
「クレーンゲームとメダルゲーム、どっちをする?」
「ここ出るまであと1時間半くらいでしょ?ならいつでも切り上げられるクレーンゲームかな…。さっき買い物の時に5回無料券貰ったし」
午前中、たった2時間だか10店舗ほどの店を回った。入っては出て、入っては出て。女性の買い物は大変だな。
結果、最後の店で上下の服を買っていた。
無料券のシステムとしては、専用メダルと変えられるというものだった。
俺はカウンターに行き無料券を交換してもらった。
「はい。とりあえずこの5枚を使って遊ぼう」
俺は佳乃にメダルを手渡す。
まずはクレーンゲームの楽しさを知ってもらうため、簡単なゲームに誘う…が
「これ取りたい!」
佳乃が見つけたのは箱に入ったネックレスのゲーム。
2本の棒の上に乗っていて、少しずつずらして取るというものだ。
「まぁ、何をするかは佳乃の自由だけど…難しいぞ?」
「でもこれが欲しい…」
珍しくわがままになっている。それほど気に入ったのだろうか。
「そこまで言うならやってみよう」
「うん。頑張る」
そう言ってメダルを5枚投入する。この店は基本1プレイ100円、500円で6プレイで、メダルは1枚=100円の扱いだ。
「これはここを狙うといいよ」
俺は簡単なヒントを出し、佳乃はそのヒント通りの場所にアームを落とす。
1回目は少しズレて終了。
「うーん。難しいなぁ」
その後、2~5回目も少しずつズレて終わり、最後は空振って終わった。
「悔しい…」
佳乃は本気で悔しがっている。がクレーンゲームの楽しさは知ってもらえたようだ。
「そんなもんだよ。気にしないで次のしよ」
それからは簡単なお菓子キャッチャーを中心に沢山遊んだ。
おかげで小さいビニール袋にお菓子がパンパンに入っている。
「ちょっとお手洗いに行ってくるね」
ゲーセンに来て1時間、佳乃がトイレに行った。
その隙に俺は行動に移る。
筐体の前に立ち、500円を入れる。
そして6回目、それを落とし、バッグに入れた。
「いやぁ、楽しかったね」
帰りの電車に乗りこみ、俺たちは今日を振り返る。
あの後は特に何事もなく、色んな種類のゲームをして、電車までの時間を潰した。
「そうだな。でも疲れただろ?まだ時間かかるし寝てていいよ」
「ありがと。じゃあ少し肩借りるね」
と言って佳乃は俺に体を預け、眠りについた。
俺はこの機を待っていた。
さっきゲーセンで取ったそれを佳乃のバッグに入れる。
その後は音楽を聴きながら降りる駅まで電車に揺られた。
「今日はありがとう。本当に楽しかったよ」
「こちらこそありがとう。俺も楽しかった」
「また明日学校でね!」
「ああ!また明日!」と手を振り、俺は自転車で帰路につく。
家に着いた俺は風呂で今日のことを思い返す。
今日は本当に、本当に楽しかったな…
学校とは違う、色んな顔を見れた。
その顔を思い出す度、俺は顔が赤くなる。
また機会があれば行こう。絶対に。
そう決意し風呂を上がった。
自分の部屋に行くと、ベッドの上のスマホが光っている。
ロック画面には『佳乃からメッセージが届いています』の文字が。
LINEの画面を開く。すると佳乃から1件のメッセージと一枚の写真が送られていた。それは、
『これ取ってくれたの!?ありがとう!大切にするね!』
というメッセージとそのネックレスを付けている写真。
俺はさらに赤くなる顔を抑えきれない中、何とか『どういたしまして』と返す。
30分後、ようやくそれが治まり、1階に夕食に向かう。
リビングまでの道の途中で俺は考える。
俺はこの週末、2人の女の子と外出した。
内容や規模は全く違えど、2日とも同じくらい楽しかった。
2人とも言わずもがなの美少女。
まだ出会ってからの日は浅いが、俺は2人に対して『好き』という感情少なからずを抱いている。
同時に2人を好きになることは悪いことかもしれないが、なってしまった以上仕方ないこと。
(これからどうすればいいんだ…)
そんな不安を胸にしながら、俺は夕食へ向かった。
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