↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
19/32

第十九話 魔術儀開幕

ゴゴゴゴゴ……


ゆっくりと扉が開き始める


重厚な石の扉が左右へ動き、その隙間から光が差し込んだ


誠は思わず目を細める


「……すごい」


巨大な闘技場のような空間


円形に造られた会場の周囲には、何万人もの観客が座れる観覧席が広がっていた


白い柱には、魔法陣が刻まれている


柱同士を結ぶように青白い光が流れ、巨大な結界が会場全体を包み込んでいた


誠は思わず声を漏らす


「これ全部……魔法なの?」


「こんなの初めて見た……」


「……すごい」


「この闘技場は王国最高峰の結界で守られている」


「どれほど強大な魔法が放たれても、外へ影響が出ることはない」


「歴代のパレット・エイトが築き上げた結界だ」


「魔法って本当に何でもできるんだ」


やがて受験者たちは整列し始める


数百人もの子どもたちが並ぶ光景は壮観だった


火属性


風属性


水属性


雷属性


それぞれ期待と緊張を胸に前を向いている


ルミナは小さく深呼吸する


(落ち着け……)


(ここまで頑張ってきたんだから)


(絶対合格する)


一方の誠は周囲を見渡していた


「みんなすごそうだなぁ」


そんなことを考えていると、突然、空に巨大な魔法陣が浮かび上がる


ブゥゥゥン……


低い音が会場中へ響いた


全員の視線が中央へ集まる


中央の舞台へ、一人の老人がゆっくりと姿を現した


真っ白なローブ


手には一本の杖


その姿だけで、ただ者ではないことが分かる


老人は会場全体を見渡し、大きく口を開いた


「ようこそ」


「未来ある若き魔導士たち。」


その声は魔法によって増幅され、会場の隅々まで響き渡る


ざわついていた受験者たちが、一瞬で静かになった


「私は本年度魔術儀試験官長」


「宮廷魔導士、ガルド・レイン。」


「これより魔術儀を開始する。」


その宣言と同時に、大きな拍手が起こる。


「魔術儀は、魔導士としての資質を測る王国最大の試験である。」


「決して魔力量だけを競うものではない。」


「知識、判断力、魔力制御、応用力、精神力。」


「すべてを総合して評価する。」


受験者たちの表情が引き締まる。


「試験は三段階に分けて行われる。」


「第一試験、魔力制御。」


「第二試験、魔法適性。」


「第三試験、実戦。」


「この三つを総合し、皆さんの評価を決定する。」


会場がどよめく。


「なお、評価はS・A・B・C・D・Eの六段階。」


「Sランクは極めて優秀。」


さらにこの試験では魔法の才能を開花させることができる


その説明を聞いた誠は、小さくガッツポーズをした


(よし)


(目立たないようにEかDくらいを取ればいいん。)


(僕はどうせ凡人だし)


(最低評価をもらって、また引きこもろう)


本人は真剣だった


しかし、その考えを知る者は誰もいない


ルミナは隣で拳を握る


(絶対Sランクを取る!)


(王国を守る魔導士になるために!)


二人の目標は、まるで正反対だった。


その様子を観覧席から見ていたフェルナンドは、笑う。


「さて。」


「どこまで常識を覆してくれるかな。」


「それでは受験者諸君!」


「第一試験――」


「魔力制御試験を開始する!!」


会場全体に大きな歓声が響き渡った。


誠はまだ知らない。


自分が「最低評価」を目指して行動するたびに、王国の常識を次々と壊してしまうことを。


(つづく)

ここまでお読みいただきありがとうございます!


ついに魔術儀が始まりました。さてこの先どうなるのでしょう!

ぜひポイントを入れて応援してください。執筆の励みになります!


天才なのに勘違いすぎて凡人疑いされる絶賛連載中です

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。